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9/28-10/4の街頭演説日程


直前で変わる場合がございます。

9月28日 鶴岡市内.   10AM 事務所前 出発式  12時パル  14時エスモール  15時マックスバリュー  16時 パル.   17時ミーナ  

9月29日(月) 午前 市内  午後 市内

9月30日(火) 午前 羽黒  午後 藤島

10月1日(水) 午前 温海  午後 あつみ  皆川おさむ演説会へ

10月2日(木) 午前 櫛引 午後 市内

10月3日(金) 午前 朝日   午後 市内 

10月4日(土) 市内 


神戸元気村からOPENJAPAN 開催!25.1.18


【神戸元気村からOPENJAPAN!(開けゴマ)】 1.18開催!
当日の映像アーカイブ 配信中!
 

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●神戸元気村からOPENJAPAN トーク

新!4K(過去映像インサート)


●元気村ライブ2025@御影公会堂(音楽ライブ)4k

1月18日(土)。阪神淡路大震災から30年の1月17日を契機とし、当時、震災当初から7年間活動し当時、累計1万人を超える最大規模の災害ボランティア集団であった「神戸元気村」。

その支援活動をはじめた拠点である「御影公会堂」にて「神戸元気村からOPENJAPAN!(開けごま)」を開催します。 

*神戸元気村の歩み  http://www.peace2001.org/genkimura/

日時 1月18日(土)  

午後1時半〜16時 昼の部(無料)トーク   

午後6時〜8時半 夜の部(3000円 伝統のハヤシライス+α+1ドリンク)要予約

●昼の部 御影公会堂 301集会室 13時半 トークスタート。午後4時まで。(無料)

 

特別ゲスト がんばろう神戸 堀内正美

四万十塾 木村とーる

OPENJAPAN 日本カーシェアリング協会 代表 吉澤武彦

木名瀬がってん 

月とカヌー 鈴木匠 

アニマルレスキューシステム基金 山崎ひろ 

他、元気村スタッフ、ボランティアのみなさん。

 進行 山口晴康 スターン・草島進一 

当時から、能登半島地震支援までの数々の災害支援や市民社会の活動の現場、現状の課題や未来を語ります。(現地+各地ZOOMでつなぐ ハイブリッド開催)

●夜の部 「元気村ライブ」 御影公会堂食堂 午後5時半スタート 会費制 3千円(要予約090-4388-3872 stern8@mac.com)

伝統のハヤシライス+α+1ドリンク 音楽のセッション。

出演 桑名晴子 https://www.facebook.com/haleawa/?locale=ja_JP

   天野SHO http://www.sho-amano.com/index.html

   岡野弘幹 https://hirokiokano.com/

   魚谷のぶまさ https://www.facebook.com/nobumasa.uotani/

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昭和8年建造の御影公会堂 1995年当時、神戸元気村は、バウさんと木村とーるの炊き出し「元気鍋」からはじまった。1月19日、御影公会堂の玄関での炊きだしがはじまり。1月23日に草島が合流。26日にはモンベルのムーンライトⅤで3張りのテントを建てて石屋川公園に寝泊まりして「神戸元気村」がはじまった。
18日は、30年ぶりに集まった、木村とーるさん、ハルさん、当時の事務局、杉森さん、がってん、、そしてがんばろう神戸で活動していた堀内正美さん。そして、当時エコリーグなどの大学生調査隊他、元気村で活動していたみんな、そしてOPENJAPANの代表、吉澤さんが熱いトークを重ねる最高のトークでした。
みんな集ってくれてありがとう!

夜の部は桑名晴子さん、天野SHOさん、岡野弘幹さん、魚谷のぶまささん、の最高のライブ!
御影公会堂の創設当初から80年継がれている伝統のハヤシライスの味を守るまきちゃんのトークにはじまり
最高!の舞台となりました。30名。よくぞ集まって下さいました。デザートは鶴岡の笹巻きも。

ぜひ皆さん、映像をご覧下さーい。 

スターン草島

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30年前も今回も、機材その他、いつも淡々とサポートして下さる信頼の盟友、ハルさん(山口晴彦さん)が、素晴らしいルポを書いてくれました。感謝❗️

「神戸元気村」からOPEN JAPAN(開けゴマ)トーク編

 

阪神淡路大震災30年と1日。1月18日にボランティア団体「神戸元気村」のはじまった御影公会堂に向かった。

阪急御影で降りて、この時期にしたらあったかい日差しの中をあみだくじのように歩いていたら目の前に天満宮が現れた。

ちょうど姪っ子が受験してる頃だと思い手を合わせ、境内に置かれた震災モニュメントが目に留まる。

石屋川に出て、あの時あったテント村を思い出しながら、ぶらぶら御影公会堂まで。

この建物は1933年(昭和8年)に出来たアールデコ様式が美しい歴史的建築物で、第二次大戦時の神戸大空襲でも残り、ジブリ映画「火垂るの墓」にも登場する。そして終戦から50年経った1995年1月17日のあの大震災にもビクともせず、ここが避難所となり炊き出しがはじまった。

それが『神戸元気村』のはじまりだ。

今日の元気村30年の集いを呼びかけてくれた、元「元気村」副代表のスターン(草島進一)と久しぶりの再会を交わして、「お昼を食堂で食べましょう」とのお誘いを。「でも、やっぱりあの頃食べた「もっこすラーメン」に行きたい」と言うと、「それは是非!自分は朝食べできたので、ぜひそうして下さい」と。

店の貼り紙には「創業今年で48年」とあった神戸ラーメン「もっこす」は30年前と変わらず今も健在で、元気村代表のバウさんに時々奢ってもらって食べた思い出の場所だ。

懐かしい〜この味〜!

何年か前にも久しぶりに食べたけれど、でもやっぱり年のせいか、、今回は特に味が濃ゆくて、、強烈だった〜

 

会場に戻るとスターンが1人機材を並べてあたふたセッティングしていた。聞くとこの機材飛行機に全部載っけて山形から来たんだと!

前回23年目の集まりの時はうちの機材を提供した。でも今回は何も聞いてなかったから、前もって相談されたら用意したのに〜。おまけに、今日の進行に自分も名前が入ってたし

 

「ま、司会進行はスターンがやらないと。今日のゲストスピーカーの面々との関係やその内容がオレでは把握出来ないからね〜」と断った。

なので、イス並べたり、撤収手伝ったりは多少やらせてもらったけれど。

なんとかトークの時間に間に合って、人も集まってきたけれど、途中からも参加者が増えてきた。

最初は映像で30年前の「神戸元気村」を振り返った。

今は亡きバウさんの声が、あの時の神戸に連れ戻す。

 

それから、集まった「神戸元気村」元住民たちの声を聞く。

皆ほとんどは何らかの形で「神戸元気村」に参加した人たちばかりで、その人たちからの当時の話、そして今に至る話を聞けた。すごく良かった。

当時は大学生だった若者が、あの時「神戸元気村」に駆けつけて何も分からない中で自分たちでチームを立ち上げ、ケンカしながらも一生懸命文字通り「いのち」を掛けて活動した。あの時の神戸と「元気村」で体験したことは、一生に渡って影響し、現在の仕事や活動に大きく繋がっている。また、そんな仲間とも30年に渡って繋がって、今回も関西在住者だけでなく関東に住んでる何人かも神戸に駆けつけた。何かしら皆んな、あの時とつながる職業についたり、スターンと同じ市議になったりもいて、そんな30年つながる歴史が垣間見れて良かった。

その今を「あの時の神戸と元気村の経験が自分の人生の原点です」と熱く語る、当時は高校三年生で家がすぐ近くだった被災者であり「元気村」でも活動したのぞみちゃんの言葉にも感動した。

同じく被災して家を無くし、それでも元気村にて様々な活動を長年に渡って続けてくれた、現在99歳になる大櫛おばあちゃん。復興住宅に住み90歳まで自治会長として同じ被災住民の世話をして、今は請われてその団地の管理人として活躍されていると言う!その体験した言葉の数々に涙が出るほど感動した。

「あの時「神戸元気村」でもらった「元気」に、今も「元気」をもらっています。ありがとうございました」と。

そして、毎年三宮東遊園地で朝と夕方の5時46分にキャンドルを灯して追悼する1.17 KOBEの集い。それを準備する堀内正美さんが駆けつけて、30年にわたる想いを熱く語ってくれた。

俳優であり、ラジオ関西のパーソナリティとして震災直後から「がんばろう!神戸」と、電波に乗せて語り続けた堀内さんは、数日後にボランティア団体「がんばろう‼︎神戸」も立ち上げた。その時に「神戸元気村」代表の山田バウさんと話し合って、灘区、東灘区あたりを「元気村」が、そこから西の中央区、兵庫区、長田区、北区、須磨区、、を「がんばろう‼︎神戸」が担当して、互いに情報を交換しながら活動しよう!と。

その頃の苦労話はもちろん、それ以降起きた能登までの30年の各地の震災現場での、神戸以降未だに改善されない様々な問題も、具体的に熱く語ってくれた。

1.17集いの準備から、夜には東京で語り、そしてこの日また神戸に戻って。74歳になられる堀内さん、「この3日間一睡もしていない」とも。

そのような想いを込めて「30年」を本にして出されたと言われたから、是非購読したいと思った!

「喪失、悲嘆、希望」堀内正美

https://www.amazon.co.jp/%E5%96%AA%E5%A4%B1…/dp/491139000X

その後に話したのは、トールだったか?

あの元気村名物の「元気鍋」の炊き出しを一番多い時には一日7000食も作ったトールが、その元気さながらパワフルに登場して、元気を振り撒いてくれた。普段は「四万十塾」でカヌーガイドをやりながら、何か起きたら中越、東日本、熊本、能登、、地震だけではなくて、台風災害などにも駆けつける。そう言えば司会のスターンが「水害…」って言葉を使うと「水害って言うな。水に害はない!」とカヌーガイドとして川や水に感謝するトールならではの言葉を聞けた。「あ、暴雨害」(だったっけ?)スターン言い直してたな。

横浜から駆けつけたアノさんは、カワサキの愛車を飛ばして30年前やってきて、バウさんに出会って、それからも中越や東日本、能登にも、寒い時でもカワサキで駆けつけ続けている。アノさん、たしか同い年!スゲーなぁ!

また、現在「アニマルレスキューシステム基金」を主宰する山﨑ひろさんは「元気村」時代に試行錯誤ではじめた被災したペット、動物保護の活動。一度はアメリカだったか?海外に出向いて学び、再び東日本や熊本、能登にも行って各地に拠点を立ち上げて、たくさんの獣医や関係者たちと活動を続けている。今では一般にも知られるところとなった「さくらネコ」と呼ばれる不妊治療を施した証しとしてネコの耳をサクラの花びらのように刻んで印とする、そのはじまりを作ったのも彼らだったと聞いて驚いた!自分の地元でも何人か野良猫の不妊治療も含めて活動する知り合いもいるから、そこに「神戸元気村」が繋がったことにも。

この日は、ZOOMを通してのトーク参加も何人もあって、杉森くんや匠くん、がってん達の良く知る顔や懐かしい顔とともに、あの頃の今の話を聞けて良かった。けれど、それでも能登や災害現地で活動するヒューマンシールドの吉村くんやまっちゃんなどは、現地の今が手を離せないのか?画面には現れてこなかった。

それも「神戸元気村」だ!と感謝

 

「日本カーシェアリング協会」代表の吉澤くんは、震災当時は高校一年生で神戸には来れなかったけれど、後に誰か有名な人が自分の尊敬する人の名前を上げた中に「坂本龍馬と山田バウ」と。そんな風にバウさんの事を知ったそうだ。それから実物のバウさんと会って付き合う中で「震災の時に家や家財だけではなく車を無くす人もたくさんいる。たとえ命が助かっても、病院に行くとか、買い物、また壊れた家の片付けや引っ越しにも、車が無いとほんま大変や。だから、そんな時のために車をシェアする活動をやってみいひんか?」と言われたそうだ。それからこの活動を続け、現在まで延べにして(確か⁉︎)7000台の車を被災した人に提供してきたそうだ!

そんな話にまた、心が熱くなってしまった。

他にもたくさん、30年前と現在が繋がり、そして未来に続く話が色々聞けて、素晴らしい一日となった

 

最後の方で、夕方の「元気村ライブ」で歌ってくれる桑名晴子さんと一緒に来た和歌山のキタさん?が、「あの時元気村に立ってたティピーは、オレがキヨシやバグースのアキに声かけたんや〜」と聞いて、またビックリ!

それは自分が「神戸元気村」に決めたのは、その「ティピーが立ってた」ことが決定的な理由だったから。

自分が「神戸元気村」に行ったのは34歳誕生日の翌日(だから覚えてるいる)2月7日だった。それまでは被災した知人宅の屋根をブルーシートで養生したり、後日その家族の引っ越しを手伝った後に、どこかでボランティアをやろうと神戸の街を彷徨った。その時たまたま見かけたその場所にティピーを見つけて「あ!ここだ!」と。

それは、’92年からアメリカに生活の場を移して、主にアメリカ先住民各部族の国を訪ねて、時にティピーで寝泊まりしながら彼らの生き方や儀式を学ぶ。そんな旅を続けていた。また、そのきっかけとなったのが、「’88いのちの祭り」で、映画「ホピの預言」とその最後のメッセンジャーとして来日したホピの長老トーマス・バニャッカに出会ったこと。彼が言う、「来るべき近い未来に起こる大規模な地震や洪水、山火事、、また戦争や核の脅威、、それら予言された「大浄化の日」に備えるためには、自然界とのバランスを取り戻し、大地に根差した生き方に戻ること」。

そのような彼らからの警告と、自分が生まれた故郷の兵庫を中心に起きた、当時は経験した事のないような大きな地震とその被害。まるで「ホピ」の人たちの言う「大浄化のはじまり」だ。そう当時の自分には映ったからだ。

震災で破壊された街に立つ、ティピーという美しい、大地の家。そのシンボルが。

そんなティピーのある場所だったからか、「神戸元気村」には全国から草の根の自然に根差した生活を実践する人たちが集まってきた。既に信州松本から天然酵母手作りパンの「風のパン屋」けんちゃんがティピーで寝泊まりしていたし、いくつものティピーを持って日本最初のティピメーカー安曇天幕社のキヨシさん家族や大鹿村からバーボたちもやって来た。また「’90年いのちの祭り大山」をやった笠岡の俊ちゃんや弟の慎一郎ともここで出会った。

いつもは石屋川公園の2号線に面した場所の畳7畳が「元気村ライブ」のステージだったが、時にティピーを何張りも張って大きなコンサートもやっていたし、公園に張られたティピーではいつも火が焚かれ、その周りには全国から来た菩薩さんのような人たちの、夜の憩いの場所ともなっていた。

さて、自分は4月頃まで元気村のティピーやテントに寝泊まりしたり、また赤穂の実家や大阪のカオリコの実家や時に半壊となった芦屋のアパートから通ったりもしていたけれど、カオリコのお腹にいた子どもの出産日が迫ってきた5月の連休前に元気村を離れ、友人を頼って愛知の西尾に移り住んだ。

それ以降、特に2000年前後には「神戸元気村」から発展した数々の平和活動、後にOPEN JAPAN 開けニッポン!の掛け声で、バウさんが呼びかけ行動する「地雷撤去」や「種」のこと、「原爆の残り火」「劣化ウラン」のことなどにも関わった。また自分たちが関わるピースウォークやWPPD“せかいへいわといのりの日”などにバウさんが賛同、支援してくれたりと、2000年代前半のバウさんが“元気”な頃まで「元気村」との交流は続いていった。

さて、あらためて「神戸元気村」は、30年前の神戸の震災の活動だけでは無かったね。と数々の思い出と共に振り返った。

スターンも言ってたけれど、元々日本の草分けのカヌーイストだったバウさん。そのアウトドアズマンとして、自然の中に身を置いて生きてきたバウさんだから、地球の、環境の、迫り来る大問題に人一倍ビビーって直感が働くんだろう!

温暖化の原因とされるオゾン層破壊のその原因。フロンガスを規制する必然性を、その持ち前の行動力で全国の自治体を回って働きかけた。その途中に起きた神戸の震災。だからこそあんな迅速な行動で動けたんだろう!また、そのアウトドアで身に付けた経験は、災害時において何より役立つスキルだと。だから即座に大災害とアウトドアを直結させて、モンベルなどにも働きかけ、災害地へのテントなどを提供してもらった。それがモンベルの今も続けられる「アウトドア義援隊」のはじまりともなった、と。

もちろん災害だけではなく、核による悲惨さや戦争が世界中で一番酷い“環境破壊”だと分かっていた。だから、そんな事にも即行動で動いていった。

これもスターンが言っていた、一緒にテレビのニュースを見ていて何か気になることがあると「次はこれや!すぐ動こう!」と。それがバウさんだったと!

いろいろな話はあの頃にも聞いてたけれど、今回いろんなピースがあらためて繋がった。

バウさんの口癖だったと言う「ゼロからイチを起こす!」

そんな、30年と1日目でもありました!

(夕方の「元気村ライブ」に続く)

 

「神戸元気村」ライブ

トークの後、会場を地下の食堂に移しての「神戸元気村」ライブ。

その開始までの時間が少しあったから、まだ明るくて暖かい今日の石屋川の空気を吸いがてら、トールとのぞみちゃんと再び「もっこすラーメン」で、、早めの再会の祝杯を〜

 

もちろんラーメンじゃなくて豚皿とトッピングの味付け玉子をアテに、30年積もる話をあれこれと。

何より、あの時18歳、高3だったのぞみちゃんのさっきのトークの続きをいろいろ聞いてみた。

「さっきも少し聞いたけど、沖縄の舞踊家になったのは何がキッカケ?」

「ある時、その石垣島の舞踊を見た時に、すごく感動して、それをバウさんに伝えたくて、当時はこの「もっこす」の隣の建物にあった「元気村」に行ったの。するとバウさんは、「のぞみちゃん、踊れー!」って。全く予想もしなかった返事。てっきり「良かったね〜」くらいの返事が来ると思ったのに、「踊れー!」って!?それでよくよく考えてみた。そうか、私は実は踊りたいって思っているのか、と。そんな考えに至った。それから踊りを習いに石垣にしばらく通って、覚悟が決まった。それで移り住んだの!」

そんな話を聞きながら、人生は不思議で、、素晴らしい!って、改めて思った。

そんなこんなでビール瓶が4?5本並んだ頃に「あ!もうライブが始まる時間だ〜!」と、慌てて公会堂に戻る。

ここでもスターン先生、バタバタしながら音響に詳しい何人かがステージのセッティングを手伝っていた。

ライブに駆けつけた岡野(弘幹)くんも現れて、さてさて今宵はどんな流れになるんだろう〜

あの頃の石屋川公園の畳7畳「元気村ライブ」もそうだった。あくまで自発的に、自然発生的な、その日ミュージシャンが駆けつけて、そしてライブが始まるのだ。

そんな中には、ジャパン・サンスプラッシュに来日中のジャマイカのミュージシャン、フレディ・マクレガーなんかも居たっけな!

だからこの日出演の桑名晴子さんや岡野くんも慣れたもので、いつものこんな流れを楽しんでいるフシさえある〜?

 

天野SHOさんなんて、まだ現れないし〜

 

それでも会場的には、終わる時間がキッチリ決まっているから、多少のインディアン・タイムはあるにせよ、スターン先生司会で30年目の「神戸元気村ライブ」はじまり〜はじまり〜!

そのスタートに相応しい、この御影公会堂の食堂の創業者のお孫さんにあたる、現オーナーの女性からのご挨拶から。

「この御影公会堂は昭和8年に出来て以来、3度の災害に耐えて生き残ってきたと祖父から聞かされてきました。最初は神戸大水害。次は神戸大空襲。そしてあの大震災と。その時も建物は大丈夫でしたが、周辺のあまりの被害の大変さに、当時この店をやっていた父は、もうとても営業は再開出来ない。と、落ち込んでいました。でも、ここが避難所となって最初の神戸元気村が始まった時に、バウさんたち元気村の皆さんが、「出来ることは何でもやるから、絶対に店を無くさんといて欲しい!」と。その言葉に元気付けられて、店を続ける決心が出来たのです。」と。

そんな公会堂の食堂で、創業以来90年続く伝統レシピ、丸二週間!煮込んで作られる名物のハヤシライスをいただいた後、この話を聞けたのも良かった。

さぁ、その後ライブのオープニングは、30年前の映像にも出てたスターン自らのブルースハープとウッドベースの魚谷さん奏でる“上を向いて歩こう”だ。

続いて、岡野くんが「では一曲」と、インディアン・フルートをセレモニアルに演奏し、さすが!場の空気が変わった。

震災の前後、約15年余り訪れていたインディアンの世界。その世界の見方を通して、いろいろな事を教えてくれる、、

30年前と今とが、交差する。

岡野くんの奏でるインディアンのフルートの音色が祈りとなって、神戸の街に染み渡るなぁ…

「次、私が演るわ」と、晴子さんが準備をはじめる。

そのタイミングでSHOさん、登場だ〜♪

「オレも一緒にやるわ!」と、ベースを取り出して、晴子さんと2人準備してる様も、カンロクだ〜!

この人生の先輩たちは、30年前ももちろん、その以前からメジャーの世界はもとより、日本中で、街角で、オンザロードで、歌い演奏してきた。その筋金のスジ者だ〜

 

 

だから、一瞬で空気を変える。その達人の技者だ!この日もサーッと、次元を変えて聴かせてくれたね!

「あの元気村に立ってたティピー。私らが全国回って集めたお金で用意したの!」と、またパズルがつながる言葉が晴子姐から発せられる!

そんな晴子さんのギターケースには、2004年夏至の富士山で開催したWPPD2004のステッカーがボロボロになってまだ貼られていた!自慢じゃないけど、オレがデザインしたやつだぜー!この時も、晴子さん全国回って歌ってWPPD“せかいへいわといのりの日”開催の、その基金を集めてくれたんだー!

 

そんな晴子さんの歌の後は、地元神戸のSHOさんだ!

SHOさんのベースの弾き語りを聴きながら、、あの時30年前に元気村で会った三田のやっさんと言う男のことを思い出した。

やっさんは、柔道が何かやっていたガタイのいい、見た目はけっこういかつい男。けれど、その心根は優しい大男で、元気村で出会って親しくなって、それでやつの住む三田の家にでっかいアメ車のトラック乗って時々連れてってもらって世話になった。

三田のどこかのモールではCREEKって名前のバーをやっていて、その店でもよく飲ませてくれたな。

やっさんは元気村に属してるって感じではなく、他の避難所を手伝う傍ら時々元気村に来ていた感じ。オレもどちらかと言うと元気村に居ながらフリーで動いていたから、それもあって時々一緒に行動していた。

やっさんも音楽が好きで、地元三田だったか自分の店だったか、上田正樹のコンサートもやったらしいが、天野SHOさんの大ファンで、SHOさんにもライブしてもらったんやって、よく聞かされた。

自分が元気村にいた2月から3月くらいには、神戸も少し落ち着いてきたような。だから「元気村ライブ」のような歌や音楽が被災した人の心を慰める。そんな少しの余裕も生まれていた頃だったと記憶する。

ある時、自分も少し知るシンガーの新井英一さんに電話をして「神戸に来て歌ってくれませんか?」とお願いした。

新井さんは「わかった。おれが歌う場所を用意してくれ」と、快く了解してくれた。

この時は、神戸元気村ライブの7畳ステージではなく、どこか体育館のような、たくさん人が避難する。そんな場所がいいだろう。そう思って、やっさんに相談して、幾つか場所を探してもらった。

ちょうどその頃、新井さんの歌を気に入ったジャーナリストの筑紫哲也さんが自身の「ニュース23」のエンディングに新井さんの歌を使い始めた。それで新井さんの神戸でのライブをニュース23が中継する。そんな話に発展した。

その話を聞いた時は、マスメディアが入るよりも、純粋に新井さん本人だけが来てくれて、その魂の歌を神戸の人に届けて欲しい。正直そう思ったけれど、その頃はマスコミの関心や報道も少しづつ薄れはじめた時でもあり、まだ復興どころか避難所には人が大勢暮らす、そんな状況の被災地の、そこに暮らす人たちからは「神戸を忘れないで!」と、そんな声も出始めていた。

なので新井さんと一緒にやって来た、当時は番組ディレクターだった金平茂紀さんに、ぜひ「ニュース23」で、この今の神戸の現状をありのまま伝えてください、と何度もお願いした。

このことは神戸元気村の活動では無かったけれど、今思うと「何かできることを自分で見つけて即行動する」という、バウさんの流儀としては、これもれっきとした「神戸元気村ライブ」だったのかもね!

あの時も含めて、やっさんにはいろいろ世話になったな。

どこか繋がる空の下で、今でもやっさん、元気に生きてるかー!

SHOさんのライブを聴きながら、SHOさんの大ファンだったやっさんの事、トールと思い出いろいろ語ったりもしたよ。

SHOさんの、このベース弾き語りのスタイルも神戸の震災、そして「元気村ライブ」から始まったってね。

SHOさん、今でも月に一度(?週にだったかな?)ボランティアライブを続けているそうで、だから元気村OPEN JAPAN の吉村くんやトールが通う能登にもまた義援金を送るって言ってくれてたね。ありがとうございます

続いて、再び岡野くんが登場して2曲、インディアンフルートでまた、祈りの音色を響かせてくれた!

岡野くんもカンロクだなぁ!

最後に、SHOさん、岡野くん、魚谷さん、そしてスターンも登場しての、SHOさんボーカルでSweet Home KOBE〜♪会場一緒にノリノリ大合唱で大団円のエンディング!

最後はそのまま集合写真で、30年と1日の「神戸元気村ライブ」無事終了でした〜!

魚谷さん、岡野くん、晴子さん、SHOさん、Sweet Home KOBEますますパワフル元気村30年目のライブ、ありがとうーー!

トークもライブも、撤収時間ギリギリの、熱い集まりだったけど、ほんと、これを呼びかけ準備してくれたスターン、、感謝感謝の大感謝!

 

いまは亡き、バウさんや、中山さん、、きっとこの場にいて一緒に楽しんでくれてたことでしょう

 

フォーエバー 神戸元気村 

Spirit Never Die !!

 


2025.1.17 草島取材映像
5時46分を東遊園。午後、新長田のソウルフラワーユニオン モノノケサミット復活ライブへ



 


1995年当時の映像

神戸元気村初期の活動

神戸元気村ライブ!1995  オムニバス 桑名さん、SHOさん、加川良さん、魚谷のぶまささん、
フレディマクレガー!?の30年前



バウさんの映像


 


ラムサール条約湿地 大山上池下池 観察記録



ラムサール条約湿地 大山・上池(下池)の観察記録
2023.1~

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2023.12.29 大山 下池畔 草島進一撮影 オオワシ
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2023.12.29 大山 上池 オオヒシクイの飛翔 草島進一撮影 

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大山上池 2023.10.6 6:20AM

 

(さらに…)

2025年新春!謹賀新年


謹賀新年 2025.1.3

わかちあい、ともにつくる。持続可能な鶴岡市へ

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2025年が明けました。昨年は元旦に能登半島地震、一昨年は大晦日の西目地区の土砂災害、となかなか落ち着かないお正月でしたが、今年は、おだやかな正月ですね。

 

なによりです。大晦日は松例祭にいき、3時の歳旦祭。


1月2日は、下池で野鳥観察をおこない、オオワシ、オオヒシクイに遭遇。

1月3日毎金観察会初日 オオヒシクイ63羽確認。

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1月2日に、パル前にて、新春街頭演説をおこないました。

新年のご挨拶として、改めて、わかちあい、ともにつくる。持続可能な社会へ。を宣言。

12月議会での「トキと共生する、脱ネオニコ、有機農業の推進」からはじまり、矢引風車の問題、遊佐酒田の洋上風力発電の問題、災害支援の課題 などを

おつたえさせて頂きました。

 市民の皆さん、ボクらは過去を生きることはできません。でも過去や「こういうもんだ」に縛られたりしていませんか? 

ああ、どうせこうなんだとか、自信ないとか、噂話とか、悪口とか、全てはそれらは貴方が勝手に思いついた ストーリーです。

実際に起きたことしか起きていません。事実は事実です。ただそれだけです。

往々にして、事実ではない、ストーリーでがんじがらめになってませんか? そんな時間はもったいない! 手放してください。

新しい今から未来。そこには可能性しかありません。

可能性だらけの未来に自由に絵を描いてください。創作と行動です。そこに愛をもってやっていきましょう。

 

特に今、鶴岡市では新しい図書館の構想の意見を募集しています。あなたの居場所にふさわしい市民図書館をみんなの力でつくりませんか?

それと駅前のフーデバーには、シェアキッチンを12月議会で提案しています。飲食店許可をお持ちで出店の壁に躊躇している方、他、観光客が訪れる駅前のお店で出店してみたい方、1日単位で利用されて出店してみませんか?

ぜひみなさんの力を発揮してください。

 

持続可能な鶴岡へ。 

2015.1.3  草島進一

 

 

 

 


【最新情報】12月議会「脱ネオニコ農業への転換を!」 他


わかちあい ともにつくる。
自然と共生する 持続可能な鶴岡市へ

草島進一 最新情報 更新2024.12.26


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大山、上池下池のシジュウカラガン、コハクチョウ、マガン、オオヒシクイ、オオワシ 2023-2024


12月議会 一般質問

どうぞご覧いただき、感想、ご意見など伺えれば幸いです。 
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草 島 進 一 議員質問

 

○2番 草島進一議員 一般質問を行います。

初めに、ネオニコチノイド農薬の害について

お伺いをいたします。

ネオニコチノイド農薬とは、1990年代初め、

有機リン系農薬の後に開発された7種類の農薬

であります。ネオニコチノイド農薬は、安全神

話のように、弱毒性で、虫は殺すが人には安全、

環境保全型農薬、散布回数を減らせる、少量で

効果が長時間持続、有機リン系より人に悪影響

が少ないと農薬メーカーから流布されてきまし

た。

しかし、現実は、残効性が高い浸透性殺虫剤

で、根から吸い取った薬剤が茎や葉、実まで浸

透し、洗っても落ちない。また、神経系に作用

することが知られ、ミツバチなどの花粉媒介者

への影響、水生昆虫への影響、人体への影響に

ついての論文が発表されています。

我が市でも、稲作では、黒斑点防止の夏のカ

メムシ防除のためジノテフランがラジコンヘリ

やドローンで大量に空中散布され、また育苗箱

用の殺虫剤としてイミダクロプリドやフィプロ

ニル、また野菜や花卉やブドウ果樹栽培でも、

我が国の基準に基づいてネオニコ農薬が大量に

使用されているというのが現状であります。

EU欧州委員会では、我が市でカメムシ防除

の空中散布などで大量に使用しているジノテフ

ランはそもそも登録を認めておらず、2018年に

3種、クロチアニジン・イミダクロプリド・チ

アメトキサムの屋外での全面使用禁止を可決。

チアクロプリドは承認取下げ、アセタミプリド

は規制強化になり、日本で使用されている7種

のうち6種は使用不能となっております。

それに対して、日本は7種のネオニコチド農

薬を登録認可のままで、さらに2015年以降、基

準を緩和しています。例えばクロチアニジンに

ついては、ホウレンソウで3ppmから40pp

mなどに変えています。アセタミプリドについ

ては、イチゴでEU基準0.5に対して日本では

3ppm、ブドウでは0.5に対して5ppmと

なっております。

負の影響が明らかなものは禁止。予防原則に

立ってネオニコ農薬を使用禁止にしている欧州

委員会に比べて日本の規制は緩過ぎて、国民に

不安が広がっております。このことは国会で何

度も指摘されています。

そこで、今何が起きているのか。まず、東大

の山室真澄先生が2019年11月に「サイエンス」

に発表した論文によれば、島根県宍道湖でネオ

ニコ系農薬を使い始めた1993年を境に、ワカサ

ギやウナギの漁獲が激減してしまった。要は、

ネオニコ殺虫剤によって、ユスリカをはじめ、

動物性プランクトン・エビなど餌となる節足動

物が激減したためにワカサギやウナギが激減し

たと結論されております。

また、石川県立大学、上田哲行教授の報告に

よれば、育苗箱のネオニコ系の殺虫剤の影響に

よってアキアカネ、これトンボですけれども、

2000年頃から急激に減少が始まり、2009年時点

では半数以上の県で1990年の1,000分の1以下

に減少していると報告されています。

ミツバチについては、2013年から国内でも大

量失踪の原因として論文が発表され、今も年間

50件被害は続いております。日本中で虫も魚も

鳥もいなくなっている。レイチェル・カーソン

の「沈黙の春」の再来との指摘もあります。

まず、こうした昆虫・魚類・鳥など生物への

悪影響について、市はどのようにこの問題を把

握されているかお伺いします。

次に、人への影響についても、2011年、木村- 2 -

―黒田教授の発表、神経系に作用するネオニコ

農薬は哺乳類の脳にも作用する。また、広汎性

発達障害、自閉症への影響について、農地単位

面積当たりの農薬使用量が突出して多いのが日

本と韓国であり、他の国と比較すると広汎性発

達障害や自閉症の有病率との相関関係が見られ

たという論文は、EFSA、欧州食品安全機関

に評価され、欧州委員会の規制につながってお

ります。

ドイツの研究では、ネオニコ農薬が明らかに

人の神経系に悪影響を及ぼすという論文があり

ます。また、全国のほとんどの乳幼児の尿、ま

た新生児の尿からもネオニコ農薬が検出されて

いるという報告もあります。

こうした発達障害児の増加とネオニコ農薬と

の影響について、当局の認識をお伺いします。

 

○農林水産部長 

ネオニコチノイド系

農薬の害についてお答え申し上げます。

初めに、昆虫・魚類など生物への悪影響につ

いてでございますが、この農薬につきましては、

1990年代に発売が始まり、カメムシやアブラム

シ等の効果が高く、広く害虫防除に利用されて

おりますが、EUにおいて主にミツバチへの影

響を危険視して規制が強化されていると承知を

しております。

ネオニコチノイド系農薬の農林水産省の見解

は、EUとはこの農薬の使用方法が異なること

や、使用禁止にするための科学的根拠が必ずし

も明確でないこと等から、現状、適正な範囲で

の使用を認めております。

市といたしましては、除草や病害虫防除は農

作業の労力軽減や収量・品質の確保の上で必要

なものであり、農薬取締法に基づき登録された

農薬については、科学的根拠に基づいて環境や

人体への安全性が確認されたもので、希釈倍率

や使用する回数を守り、飛散に注意するなど、

適正な使用であれば安全性に問題はないと認識

をしております。

次に、発達障害児の増加とネオニコチノイド

系農薬との影響についてでありますけれども、

この農薬の使用による人の健康への影響に対し、

議員御紹介のような不安の声があること、また

発達障害をはじめ、人体への影響について様々

な研究があることについても留意する必要があ

るものと考えております。以上でございます。

 

 草島進一議員

ありがとうございます。

このネオニコチノイド農薬、今の答弁しよう

がないと思いますけれども、このネオニコチノ

イド農薬の関係は、ちょうどあした、国際的に

活躍されている平 久美子医師の「ネオニコチ

ノイド 静かな化学物質汚染」という岩波ブッ

クレットが明日発刊されます。ぜひ最新情報を

踏まえて認識を新たにしていただきたい。これ

はお願いします。

次に、脱ネオニコ農業とトキと共生の里地づ

くりについてお伺いします。

私は、この11月にトキの繁殖・再生のために

ネオニコ農薬を全廃したとTBS「報道特集」

で報道されていた新潟県佐市を訪れ、佐渡市の

農政担当者、また佐渡JAの方に取組をお伺い

し、また田んぼで餌をついばみ、羽ばたく野生

のトキを感動しながら観察をしてまいりました。

また、この間、トキと共生する地域づくりに取

り組む宮城県登米市、秋田県にかほ市のシンポ

ジウムに参加してまいりました。

現在、佐渡でトキは放鳥されて16年。2003年

に絶滅した後、2008年、10羽の放鳥から、

2012年、初めて野生下で繁殖し、現在532羽、

佐渡で生息しております。今まで佐渡市以外、

本土でも34羽確認されていて、実はその中には

鶴岡市も入っております。2016年11月に佐渡か

ら飛来したトキが立ち寄ったという記録が報告

されておりました。

佐渡市では、トキの餌となるドジョウ・昆虫

・ミミズなどの生き物を育む農法を全域で展開。

生き物調査を年2回実施。農薬・化学肥料の削- 3 -

減、畦畔に除草剤を散布しない、こうした農法

を進めておりました。稲作の面積は5,300ヘク

タール、そのうち慣行栽培が12%、特別栽培

87%。特別栽培のうち、畦畔に除草剤を使わな

い、朱鷺と暮らす郷認証米が20%、そして有機

栽培は1%、60ヘクタールとなっておりました。

そして、この全体の農政の大きな特徴が、全

ての水稲でネオニコチノイド系7種の農薬を不

使用、農薬を使っていないということでありま

す。このネオニコ農薬不使用のきっかけは、環

境に優しいとうたわれている佐渡の米がネオニ

コを使っていていいのという農家の声だったと

のこと。3割の取引がある生協でもネオニコの

問題に反応していたということから、JAとし

て踏み切ったということでありました。

佐渡市では、JAとして2011年にネオニコ農

薬の除外を決定し、方針策定。2012年にラジコ

ンヘリの広域一斉防除薬剤からネオニコ剤から

代替農薬へ転換。2014年にJA佐渡としてネオ

ニコ成分の農薬の取扱い中止。2019年にはネオ

ニコ不使用をJA佐渡米の要件としています。

そして、2021年にはおけさ柿の防除からもネオ

ニコを外しています。ほかにも、ふゆみずたん

ぼ、魚道の設置、江ゴウの設置、ビオトープの

設置、有機栽培という取組が市、JA一体とな

って行われておりました。

佐渡市の特徴は、100%水稲作付で農薬を使

う99%の稲作でネオニコチノイド農薬からキラ

ップ・エクシードの2種に切り替えることで脱

ネオニコを実現していたということです。これ

を行うことで佐渡市ではトンボが実感として増

え、野性のトキのひなの誕生・繁殖につながっ

たと、実際にJAの方からお伺いしました。

今現在、私たちの社会では1日100種の生物

が絶滅していると言われています。それを

2030年には回復基調にするネイチャーポジティ

ブが世界のミッションになっています。佐渡市

のように、トキをシンボルとして農地周辺の生

き物たちを復活させ、里地・里山の自然全体を

再生することは大変有意義なことではないでし

ょうか。

鶴岡にはトキや市名にもなっている鶴はいた

のかということ。御紹介しますが、庄内藩の武

士であり、幕末から明治の博物学者である松森

胤保博士の「両羽博物図譜」にはトキもタンチ

ョウもマナヅルも登場しますので、江戸から明

治に実際にいたということになります。

鶴岡市としては、究極の目標は、鹿児島県出

水市、これも最近視察してきましたけれども、

出水市のように鶴が飛来する市かもしれません

が、当面はトキかと思います。そのためには、

今まで生き物を殺し続けてきた農業の仕組みを

転換して、トキの餌となる生き物を増やすこと

が重要であります。

そこで必要なのが農業の農法の転換だと考え

ますが、これを無農薬・無化学肥料のオーガニ

ック、有機栽培100%にすることは大目標とま

ず考えます。しかしながら、現在1万1,400ヘ

クタールの水稲面積のうち、水稲面積の60%が

慣行農業、40%が特別栽培、0.6%が有機とい

う構成の我が市の稲作として、99%の農薬を使

う稲作でネオニコ以外の農薬使用により脱ネオ

ニコ農薬を果たすことは有効かと考えます。佐

渡市のように、ネオニコ農薬からキラップ・エ

クシードなどの代替農薬に切り替え、脱ネオニ

コ農薬に転換する、この方策を鶴岡の2つのJ

Aと連携して取り組めないかお伺いをします。

○農林水産部長 岡部 穣 ネオニコチノイド系

農薬から他の農薬への転換につきましては、現

在、本市をフィールドといたしまして代替農薬

の研究が一部行われていると伺っております。

ネオニコチノイド系農薬は、現状の防除体系

では通常使用されている薬剤でございまして、

本市でも利用されておりますので、代替農薬へ

の転換については、国の動向や紹介のあった自

治体の事例をよく研究しながら、地元両JA等- 4 -

との協議を基に、生産者の営農に大きな影響を

及ぼすことがないよう慎重に検討していきたい

というふうに考えております。

○ 草島進一議員

研究が始まっているとい

うことを聞けて大変うれしいです。

実情は、このネオニコ7種だけではない。浸

透性殺虫剤も生態系を劣化させ、欧州委員会で

禁止になっている農薬もあると研究者の方から

御意見をいただいております。これ目標を殺虫

剤はEUで認可されている農薬で99%稲作に対

応すべきということに置き、こうした代替農薬

の実際の効果について、県農業試験場などと調

査研究をしながら、ぜひJAと共に進めていた

だきたいと思いますし、またこれ佐渡市と同様

の脱ネオニコ農業の取組は、コウノトリを育む

農法として取り組む兵庫県豊岡市でも取り組ま

れておりました。こうした農法をぜひ自治体連

携で、JAとも一緒に、これJAの皆さんとも

一体でやっていますから、ぜひ一緒になってこ

の地域のJAの皆さんとも協議をして取組を、

これ早急に取り組んでいただきたい。これ要望

いたします。

次に、有機農業について伺います。

鶴岡市の水稲面積全体が1万1,400ヘクター

ル。有機の水稲面積67ヘクタール、0.6%。今、

オーガニックビレッジ宣言で2027年までに68ヘ

クタールを目標にしておりますけれども、市は、

総合計画では令和10年、2028年目標で100ヘク

タールを掲げております。それでも全体の1%

以下なのです。せめて総合計画で掲げた10年目

標になるように、まず力を入れてほしいと考え

るものです。

そのためには、有機農法の技術の確立が必要

であります。実際に有機農業に取り組んでいる

生産者にヒアリングを重ね、そして県農業試験

場、山大との連携で農法の確立をして普及をす

るなど、行政でやれることを目いっぱいやりつ

つ、2つのJAと一緒に取り組んでいただきた

いと思いますが、いかがでしょうか。

また、佐渡市などでも取り組んでいる除草の

ための除草機カルチ、アイガモロボットの補助

などに力を入れるなども大変有効だと考えます

が、いかがでしょうか、質問いたします。

○農林水産部長 岡部 穣 県や山形大学、JA

と共同で有機農法等の研究を行うことにつきま

しては、有機を含めた農作物の栽培技術等の研

究に関しましては、農研機構などの国・山形県

の農業総合研究センターにおいて専門的知見に

より進められているところでございます。市と

いたしましては、こうした研究機関の研究成果

の普及に取り組んでまいりたいというのが重要

でございまして、山形大学やJAと連携を図り

ながら、様々な機会を捉えて生産者等へ情報提

供してまいりたいというふうに思います。

次に、有機農業拡大のための機械導入支援に

ついてでございますけれども、有機農業は除草

に係る労力軽減が課題となっておりますので、

機械導入の効果が大きく期待されているという

ことは承知をしております。

機械導入につきましては、国・県の支援を活

用するということを原則としておりますけれど

も、有機につきましては、慣行に比べて経営規

模の拡大が難しく、目標設定が難しいという面

もございますので、生産者の声を把握し、市の

支援の在り方についても検討してまいりたいと

いうふうに思います。

○2番 草島進一議員 また、鶴岡市独自の認証

基準としての除草剤を1成分のみ認める鶴岡Ⅰ

型、3成分か3回を認めるⅡ型は、現状36ヘク

タール、0.3%ですけれども、これは殺虫剤を

完全に使わない脱ネオニコの米作りとして再評

価することも重要だと考えます。この鶴岡Ⅰ型、

Ⅱ型も目標を持って力を入れて取り組んではど

うか、見解をお伺いします。

○農林水産部長 


本市の独自認証であります鶴岡Ⅰ型につきましては、ネオニコチノ

イド系農薬に限らず、農薬・化学肥料を使わな

い、または大幅に削減しているというのが特徴

でございます。現在、取組者は横ばいで推移し

ているという状況でございますので、改めて取

組面積などの目標設定の在り方、生産者の拡大、

消費者への効果的なPRを含め、検討していく

必要があるというふうに考えております。

○2番 草島進一議員 よろしくお願いします。

私は、この11月8日に開催された第2回全国

オーガニック給食フォーラムに参加をし、有機

農業に取り組む常陸大宮市の市長や常陸大宮J

A、茨城JAの皆さんの強い意思表明を受け止

めつつ交流をしてまいりました。総括質問で市

長はこのオーガニック給食協議会の参加は検討

するということでしたが、この大会パンフレッ

トの主催自治体の鈴木市長の言葉にはこうあり

ました。

近年、発達障害やアレルギー、アトピーを持

つ子供の数が増えており、その原因はどこにあ

るのか、様々な調査研究をしました。その中で、

オーガニック給食を取り入れることで病欠の子

供が減った、子供の症状が緩和されたという事

例を知りました。エビデンスは明らかになって

はいないにしても、食を改善することでよくな

った事例があるなら、やってみる価値があるだ

ろうとの思いから、オーガニック学校給食実現

に向けた活動が始まり、2年。常陸大宮市では、

2023年、オーガニックビレッジ宣言を行い、そ

の柱を給食のオーガニック化とし、公共調達で

ある学校給食という形で、JA常陸と生産者と

連携して取り組んでおります。現在、市内の小

・中学校のお米の約半分が有機米。野菜は、2

割有機農産物を使用。お米は、2027年に100%

有機を達成できる見込みだ。目指すのは安心・

安全な子育て環境の充実と持続可能な社会の実

現であり、有機農業が未来を担う子供たちが安

全・安心な食を当たり前に享受できる日本にし

たい。鈴木常陸大宮市長は、フォーラムの歓迎

の挨拶でも同様の発言をされておりました。

子供たちの給食を安全・安心な有機米や有機

農産物にすることから有機農業の普及を図る。

こうした給食の在り方について、これはぜひ市

長の見解をお伺いしたいと思いますが、いかが

でしょうか。

○市長 皆川 治

今、草島進一議員さんからお

話がありました、まず安全・安心な農産物とい

うことは、これ当然だというふうに思いますし、

その手法として有機農産物というようなことも、

本市としてもその重要性を認識しまして推進に

取り組んでいるところでございます。

また、御紹介がございました常陸大宮市さん

の取組ということも学校給食と農業振興という

観点から参考になる事例だというふうに考えて

おります。学校給食において地元の農産物の使

用を高めるということと、さらに安全・安心の

確保の観点から有機農産物の提供も増やしてい

きたいということでありますが、品目数ですと

か供給量の少なさということがございまして、

これについてはやはり生産現場の理解と広がり

と、消費者のニーズと、両面でのやはり課題の

解決が必要だというふうに認識をしております。

農業は、環境に働きかけてその産物を得る、

そういう産業でありますので、議員からお話が

度々出ております生物多様性を確保しながらと

いうことの重要性も認識をしておりますので、

ぜひ生産現場の皆様ともさらに話合いをしなが

ら、鶴岡の有機農産物の拡大に努力していきた

いというふうに思っております。

○2番 草島進一議員

この有機農業ですけれど

も、世界中でもう本当に物すごくその普及の拡

大が図られております。この日本でも農業革命

とも言えるみどりの食料システム戦略が掲げら

れておりまして、2050年までに25%、今0.3%

なのですけれども、これ25%に拡大するという

大目標を掲げています。これを市としてどうい

うふうに把握し、これどういうふうに落とし込- 6 -

んでいくのか。これから大きな課題だと思うの

です。2027年でも1%未満です。ここから

2050年までで25%までにこの市でどうやって拡

大していくのか。これ真剣に捉えて、考えて戦

略をしてください。なので、給食での公共調達

によってその出口を確保して、生産者をどんど

ん、どんどん増やしていく、こういうことをや

らない限り25%まで到底いきません。でも、世

界中でやっているのです。世界中でやっている

のですから、ぜひ可能性から考えて、これをぜ

ひ実現していただきたいと強く要望したいと思

います。

トキと共生する里地づくりというのは、これ

環境省メニューなのです。環境省メニューで、

今応募を何か中断しているらしいのですけれど

も、ぜひこれ、まず環境をきちっと整えつつ、

この環境省メニューであるトキと共生する里地

づくり、こういうメニューがあって、登米市で

すとか秋田県のにかほ市が参加して一生懸命や

っていますので、同じようにこの鶴岡市でもト

キをこの地域に取り戻すのだと。佐渡のトキが

飛ぶ風景、もう最高です。役所の近くでも飛ん

でいるのです。田んぼで普通に飛んでいる。

500羽超えていますから。飛んでいるのです。

ああいう風景を鶴岡でもぜひ取り戻そうではあ

りませんか。みんなで頑張って有機農業に取り

組んで、脱ネオニコをやって、ぜひ皆さん、こ

れは農政だけの問題ではない。教育現場でも給

食を通じてできることなのです。やれることな

ので、ぜひ皆さん、よろしくお願い申し上げま

す。

では、次の質問です。シェアキッチンについ

てお伺いします。

駅前のFOODEVERでは、ファリナモー

レも撤退をし、いよいよ寂しくなってきており

ます。

先日視察で、福岡県古賀市で町なかの古い音

楽教室をリノベして食の交流館るるるるという

のを建てておりまして、これを視察いたしまし

た。これは古賀市長が共創の拠点として位置づ

けている場ですけれども、その中でも、役所側

で保健所の許可を取り、営業許可を持つ料理人

が日替わり、週替わりで営むシェアキッチン、

これに魅了されました。鶴岡市でも民間事業者

が手がけた仲庭がありまして、大変可能性を感

じております。

そこで、元ファリナモーレのオープンキッチ

ンスペースや厨房施設を生かして、観光客も利

用する駅前の利便性も踏まえた新たなシェアキ

ッチンにすることを提案したいと思いますが、

いかがでしょうか、お伺いします。

建設部長 
ただいま議員から御提案ありましたFOODEVER、

旧ファリナモーレ区画のシェアキッチンとしての活用について

お答えいたします。

FOODEVERにつきましては、本市の食

文化と観光の情報発信拠点として位置づけ、観

光案内所を核としたインバウンド観光をはじめ

とする交流人口の拡大に向け、食文化と観光情

報の発信強化を図ることといたしております。

御提案いただいた空き区画となっております

旧ファリナモーレ区画につきましては、FOO

DEVER開設の事業目的として鶴岡の食を発

信していくという観点からも、既存の施設を生

かし、食を提供する区画として活用することが

望ましいと考えております。

しかしながら、区画面積が大きいことから、

現状の条件のままで募集を続けても新たな入居

希望者が現れるのは厳しい状況にあると認識し

ております。

そこで、利用を促進していくためには、区画

を分割して小さな面積で貸し出すことや、1日

単位の貸出しに対応した日額料金の設定など、

ハードルを下げて借りやすい条件設定にしてい

く必要があると考えているところでございます。

短期間のお試し出店や土日のみのスポ

ット出店- 7 -

などにも御利用いただけますよう、今年度中に

は新たな仕組みによる利用者募集の周知を開始

できるよう取り組んでまいります。

まずは、このように利用しやすい環境を整え

ることで議員御提案のシェアキッチンのように

活用することも可能となってまいります。食文

化と観光の情報発信拠点であるFOODEVE

Rを多くの皆様から御活用いただいてこそ鶴岡

駅前地区のにぎわいの創出につながるものと考

えておりますので、市といたしましても引き続

き施設の環境整備を図ってまいります。以上で

ございます。

草島進一議員
確認します。シェアキッチン、取り組むのですか、
取り組まないのですか。お伺いします。

建設部長  ただいま申しましたよう

に、この区画を今、旧ファリナモーレ区画、大

きい区画になっておりますので、それを小さい

区画にして、より使いやすい条件として貸出し

するシェアキッチンの活用にも使えるという区

画として貸出しするということで、今取り組ん

で整備環境を整えているところでございます。

草島進一議員 シェアキッチン、しっか

り実現してください。ありがとうございました。


9月議会 一般質問。



1)人工芝は、海洋マイクロプラスチックの汚染源と再認識した。市の認識と、鶴岡病院跡地の人工芝サッカー場での対応策は?

2)新しい給食センターのPFIの検討がおこなわれているようだが、全国でオーガニック給食の動きがあり、農業政策の理想を叶えるための給食として、総合政策としての給食といった取り組みが全国でみられる。給食発祥地、又、ユネスコ食文化創造都市の鶴岡の給食として、世界一の給食を目指す議論をおこなってほしいと思うがどうか?

3)三瀬矢引風力発電について、想定区域に1km圏内に582戸、1.5km圏内に1000戸の民家があるという問題が大きい事業だ。風車騒音による健康被害のシミュレーションで70人の不眠症リスクが試算される。8月8日の説明会での事業者見解には研究者からクレームあり、デタラメだ。
市民の健康被害の懸念があり、市に介入いただく必要がある。また、準備書には計画地にいる2つがいのクマタカに影響あると示唆されている。この計画は中止にすべきだ。市の見解を求める。

 


6月議会 総括質問、一般質問。

6月4日、総括質問



1)和食展でナイトミュージアム、最後まで動員ガンバれ!と、立命館大 食マネジメント学部との連携協定を提案!
2)観光政策 観光戦略の戦略アドバイザーの採用を!
3)下水道コンポストPFASチェック!
4)カテーテル室の共同利用は全国事例があるのに、やらないのは、地域支援病院の義務違反では?

荘内病院の質問のみ  市民の命に関わる重要な事なので切り取ってお伝えします。
協立病院にある「シネアンギオ」という血管などを投影する機械が今年8月末で更新できず、カテーテル室が実質上使えなくなります。
現在、重症糖尿病患者が100人ほど協立の診療を受けており、ブラッドアクセス狭窄時のバルーン手術などでカテーテル室を頻繁に使っていると伺っています。
心臓外科医は荘内病院にはおらず、協立病院にはいらっしゃいます。カテーテル室の共同利用が叶えば、その患者ら市民の命が救える。そんな思いで質問をいたしました。どうぞごらん下さい。

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この質問につき7月24日「質問の取り消し命令」を尾形昌彦議長から宣告されました。

7月、この私の発言の中で、取消命令を受けたのは、以下の文言です。

1)市民の命を救うはずの公立病院として、また地域医療支援病院として義務を果たさないということではないですか?

2)この地域医療の緊急事態に荘内病院は手を差し伸べないんですか?

3)公立病院の責務をはたすべきなんじゃないですか?

4)公立病院として責務を果たすべき市民病院が、

5)何リスクのことだけ言ってんですか?

6)市民病院としての責務を果たして下さい。

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1)の理由は「アンギオの共同利用について、公立病院の責務として明文化されたものはなく、根拠が不明瞭であり、荘内病院の社会的評価を低下させる発言である。無礼の言葉であり、相手の立ち場になって聞いたならば不快感を覚える発言である。

2)から6)までの理由は、事業管理者は、医師としての知見から「アンギオ」の共同利用を行う危険性、及び経営体制や医師の配置状況等を勘案して「アンギオ」の共同利用は適さないと判断した旨を答弁している。

その答弁を聞いた上で荘内病院の社会的評価を低下させる発言である。

無礼の言葉であり、相手の立ち場になって聞いたならば不快感を覚える発言である。

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調査をして確認した事実を元に私は質問をしたり提言をしたりしています。
又、6月議会中、この案件で議運が開かれてから、6月21日、私は、改めて事実確認をし、発言の論拠となる事実(福島県の星総合病院に確認したら共同利用の実態が合ったこと他)を議長や議運委員長らに「荘内病院だけの見解で事実確認するだけではなく、協立病院や他の病院の調査をして事実の確認をしていただきたいと文書を提出しています。更に本会議で議事進行とし、議長に問いかけをしていました。

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2024.6.21

鶴岡市議会

議長 尾形昌彦 様

議会運営委員長 秋葉 雄 様
 

【荘内病院の主張のみで結論づけた、発言取り消しの勧告は受け入れられない 】
 

鶴岡市議会議員 草島進一

6 月 19 日の議会運営委員会で、尾形議長は、私がおこなった総括質問での荘内 病院に関する質問中、荘内病院から、問題があると指摘があった部分について、発 言取り消しの勧告をおこなった。私は拒否したため、議長から議会運営委員会への 諮問となり、退席の上で議論がおこなわれた。

●「発言の取消し勧告」は受け入れられない。 質問の内容は、実際の現地調査と取材に基づいている。

1) 質問の論拠について

a) 3月議会の坂本議員の質問を聞いて、市民の命が守れるのか。という深刻な危 機感をもって、実際に協立病院のカテーテル室、シネアンギオなどを見て、関係者の 取材をおこなった。

「現在、協立病院には高齢重症の透析患者を約100名管理しています。ブラッドアク セスの狭窄・閉塞が頻繁にあり、心臓カテーテル室での血管内治療や血管手術を行 なっています。また、これから夏場になるわけですが、高齢者が容易に脱水、腎不 全、徐脈性ショック(高 K 血症から)になって救急搬送されて来ます。

これらは、やはり心臓カテーテル室においてペースメーカー挿入し、太い静脈にカテ ーテルを挿入して緊急透析とし救命します。協立病院から心臓カテーテル室がなくな ると多くの市民の生命が危機に晒されます。」

という話を実際に伺って、私は深刻に受け止めた。

2)共同利用の実態について。

厚生労働省ホームページ「地域医療支援病院」上で https://www.mhlw.go.jp/…/bunya/0000137801_00015.html 福島県星総合病院、静岡県立総合病院で、共同利用の範囲等 共同診療時利用設 備として「心臓カテーテル検査室」が記載され、久留米市内の 2 院で「アンギオ室」が 記載されていた。

又、カテーテル室とシネアンギオの関係を調べたところ、カテーテル室には、通常、血 管造影装置であるシネアンギオが標準装備されている。という情報を踏まえ、質問で 述べた。

2) 6月19日の議会運営委員会 協議について

●6 月 19 日の議運での協議事項について、6 月 19 日、協立病院の医師に確認をし た。

「血管狭窄はアンギオがなくても、レントゲン透視装置で対応できるし、夏場の脱水や 腎不全はアンギオと関係ないものである。徐脈性ショックへの対応については、心筋 に電気刺激を与えて心拍数を上げる一時ペーシングの処置であれば、同様にレント ゲン透視装置でも可能と考える」という、荘内病院 八木管理者の見解について、伺 ったところ、 「それは正しくない。血管狭窄の血管内治療や、徐脈性ショックへの一時ペーシング については、シネアンギオの使用が不可欠で、レントゲン透視装置では不可能であ る。」という見解を得た。

●又、議運に提出された病院側からの文書では「通常の心血管造影剤を要する患者 は、従前よりお伝え申し上げているように、当院にご紹介いただければ対応すること としている。」とあり、八木管理者は、「いつでもうちによこしてくださいということは、以 前から荘内病院の循環器トップが協立の先生にお話ししてる」と言及していたが、 昨年 11 月に荘内病院の事務長と医師が協立病院に来院した協議の中で、「ブラッド アクセス狭窄時の治療については、荘内病院ではおこなっていないので、他を探して ほしい」との申しいれがあったことを確認した。

●6月20日、福島県 星総合病院 地域医療連携課 渡部様 に電話で確認したと ころ、「デジタルのシネアンギオが装備されているカテーテル室に、患者を紹介いただ いた上で、患者を紹介した外部の医師に、星総合病院の医師とともに、一緒にカテー テル室にはいって治療をいただくということは、時々おこなっている」とのことだった。

要は、シネアンギオの共同利用をおこなっているとのことである。 議運での荘内病院側の「シネアンギオの共同利用はおこなっていない」とした見解は事実と反していた。

以上、荘内病院、八木管理者の見解は、協立病院をはじめ、他の医療関係者を調査 した事実と反している。

これらは議長、又、議会運営委員長の下で、協立病院、福島県 星総合病院、及び 他の循環器の医療を行っている病院などを、調査し、事実確認すべき問題である。

荘内病院、八木管理者の見解だけをもって結論づけた、発言取消しの勧告は受け入 れられない。

鶴岡市議会議員 草島進一

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6月21日、以上の文書を尾形昌彦 議長、秋葉 議運委員長に提出した後、以下、本会議で議事進行で議長に問いかけをしました。


 

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7月23日、議長から呼び出され、「削除命令」を受け取りました・しかし、改めて「荘内病院だけの調査だけでなく、協立病院や他の医療関係者に調査したのか」と尋ねると「していない」と尾形議長は応えました。「なぜやらないのか?」と尋ねると応えることすらしませんでした。

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私が、6月21日に本会議場でも荘内病院の見解に誤りがあり、事実確認を荘内病院側だけではなく、他医療機関にも行った上で事実確認をするようにと促しているにもかかわらず。事実確認は、荘内病院のみに、確認したのみというのは、あまりにも正当性が欠落している。

それに、私としては真剣に調査をして事実を確かめながらおこなった質問を、不十分な事実確認の元で「事実ではない」などと言われる事は論外であるし、事実確認をしつつ、見えてきた意見を発言することすら、不穏当だといわれたら、単なる言論封じではないかと思料するしかない。

改めて、この私の発言の中で、取消命令を受けたのは、以下の文言です。

1)市民の命を救うはずの公立病院として、また地域医療支援病院として義務を果たさないということではないですか?

2)この地域医療の緊急事態に荘内病院は手を差し伸べないんですか?

3)公立病院の責務をはたすべきなんじゃないですか?

4)公立病院として責務を果たすべき市民病院が、

5)何リスクのことだけ言ってんですか?

6)市民病院としての責務を果たして下さい。

ーーーーー

1)の理由は「アンギオの共同利用について、公立病院の責務として明文化されたものはなく、根拠が不明瞭であり、荘内病院の社会的評価を低下させる発言である。無礼の言葉であり、相手の立ち場になって聞いたならば不快感を覚える発言である。

2)から6)までの理由は、事業管理者は、医師としての知見から「アンギオ」の共同利用を行う危険性、及び経営体制や医師の配置状況等を勘案して「アンギオ」の共同利用は適さないと判断した旨を答弁している。

その答弁を聞いた上で荘内病院の社会的評価を低下させる発言である。

無礼の言葉であり、相手の立ち場になって聞いたならば不快感を覚える発言である。

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1)については、福島県 星総合病院  他に共同利用の事実を厚労省の文書上で確認し、改めて現場に確認して共同利用の事実が確認できている。

「市民の命を救うはずの公立病院として、また地域医療支援病院として義務を果たさないということではないですか?」

は、実際に共同利用をしている地域医療支援病院の事実を確認の上で、そうでない病院との比較論として義務を果たしていないと感じたからそう発言したものだ。

「アンギオの共同利用について、公立病院の責務として明文化されたものはなく、根拠が不明瞭」としているが、共同利用している実態、事実を確認できたことが根拠となっている。

それがおかしいのだろうか。全く納得できない。不当性を感じるのは私だけだろうか。

私は、1)から6)まで、病院側の見解しか聞いておらず、私が指摘し、確認すべきとした協立病院側の見解を、議長も議運委員長も議運の議員諸氏もほぼ聞かず、一方的な見解のみで事実判断をしていること。が問題だと感じている。

 また、議会本会議の議員の発言の取り消しというのは、それ相応の明確な論拠と理由がなければできないものだ。全く理由がわからない。

 

議会での発言が、あまりにも軽んじられていないか、と私は考えてしまう。

この発言取消命令は不当でしかない

尾形昌彦 議長の「不当な取り消し命令に抗議する。」


7月24日、以下、尾形昌彦議長に申しいれと公開質問状 提出。


令和6年7月24日

鶴岡市議会議長 尾形昌彦 殿

 

申しいれと公開質問


不当な事実確認による発言の取り消し命令は不当である。

言論の府である議会への冒涜行為である
 

鶴岡市議会議員 草島進一

 

貴殿は、昨日7月23日に以下6月議会の総括質問中の発言について、取り消しを命令した。(別紙1)

1)市民の命を救うはずの公立病院として、また地域医療支援病院として義務を果たさないということではないですか?

2)この地域医療の緊急事態に荘内病院は手を差し伸べないんですか?

3)公立病院の責務をはたすべきなんじゃないですか?

4)公立病院として責務を果たすべき市民病院が、

5)何リスクのことだけ言ってんですか?

6)市民病院としての責務を果たして下さい。

上記の理由として、
1)の理由は「アンギオの共同利用について、公立病院の責務として明文化されたものはなく、根拠が不明瞭であり、荘内病院の社会的評価を低下させる発言である。無礼の言葉であり、相手の立ち場になって聞いたならば不快感を覚える発言である。

2)から6)までの理由は、事業管理者は、医師としての知見から「アンギオ」の共同利用を行う危険性、及び経営体制や医師の配置状況等を勘案して「アンギオ」の共同利用は適さないと判断した旨を答弁している。その答弁を聞いた上で荘内病院の社会的評価を低下させる発言である。

無礼の言葉であり、相手の立ち場になって聞いたならば不快感を覚える発言である。


●質問の背景

私は、協立病院にある「シネアンギオ」という血管などを投影する機械が今年8月末で更新できず、カテーテル室が実質上使えなくなる。現在、重症糖尿病患者が100人ほど協立の診療を受けており、ブラッドアクセス狭窄時のバルーン手術などでカテーテル室を頻繁に使っていると伺っていた。心臓外科医は荘内病院にはおらず、協立病院には現存しバルーン手術を頻繁におこなっている。カテーテル室の共同利用が叶えば、その患者ら市民の命が救える。そんな思いで質問をしたものである。

 

●経緯
6月議会中、この案件で議運が開かれて(資料2病院の見解)から、6月21日、私は、改めて事実確認をし、発言の論拠となる事実(福島県の星総合病院に確認したら共同利用の実態があった事他)を議長や議運委員長らに「荘内病院だけの見解で事実確認するだけではなく、協立病院や他の病院の調査をして事実の確認をしていただきたい」と文書を提出している。(別紙3)更に本会議で議事進行とし、「取り消しの根拠について、八木管理者の議運での意見陳述にこそ事実と異なる点がある事、星総合病院では実際に共同利用の実態があった事などを開陳し、議長に問いかけをした。
 

7月23日、貴殿より命令をうけた際の質疑の中で私はこの理由の根拠について尋ねた。

改めて「荘内病院だけの調査だけでなく、協立病院や他の医療関係者に調査したのか?」 と尋ねると貴殿は「していない」と貴殿は応えました。「なぜやらないのか?」と尋ねると貴殿は応えることすらしなかった。

私が、6月21日に本会議場でも荘内病院の見解に誤りがあり、事実確認を荘内病院側だけではなく、他医療機関にも行った上で事実確認をするようにと促しているにもかかわらず、事実確認は、荘内病院のみに、確認したのみというのは、あまりにも不当な調査である。

それに、私としては真剣に調査をして事実を確かめながらおこなった質問を、偏りがある不当な事実確認を論拠に「事実ではない」などとの指摘は論外であるし、事実確認の上で見解を発言することすら、理由なく不穏当だとされることは、単なる言論封じとしか捉えられない。こうした議事裁きこそ、言論の府である議会への冒涜行為として戒められなければならない行為と考える。

1)については、福島県 星総合病院  他に共同利用の事実を厚労省の文書上で確認し、改めて現場に確認して共同利用の事実が確認できている。

「市民の命を救うはずの公立病院として、また地域医療支援病院として義務を果たさないということではないですか?」

は、実際に共同利用をしている地域医療支援病院の事実を確認の上で、そうでない病院との比較論として、義務を果たしていないと感じたから。そう発言したものだ。

「アンギオの共同利用について、公立病院の責務として明文化されたものはなく、根拠が不明瞭」としているが、共同利用している実態、事実を確認できたことが質問の根拠となっている。

それをおかしいとして、なぜ、発言の取り消しとして議事録から文言が削除されるのか?甚だ理解できない。

又、1)から6)まで、議長は、病院側の見解しか聞いておらず、私が指摘し、確認すべきとした協立病院側の見解を全く聞いていない。これは事実認定そのものが不十分極まりなく、不当なものである。それを基に「事実と反する」などとして、質問の削除、取り消しを求めるのは論外で不当である。

 又、言論の府としての議会本会議の議員の発言は、議員各位の責任の下でおこなうものである。私も発言の責務を負うものとして事実や根拠の確認を丹念に調査の上、社会的正義や、持続可能な社会への希求と、信念をもって発言を心がけている。したがって、取り消しというのは、それ相応の明確な論拠と理由がなければできないものと感じる。

 

今般の、偏った不当な事実確認と調査不十分を論拠とした、尾形昌彦議長の発言の取り消し命令は、不当そのものである。言論の府である議会の冒涜行為として訴え、申しいれする。

 

又、一点、公開質問として確認するが、なぜ、私の発言の事実確認として、荘内病院の見解のみの意見聴取のみで協立病院や、他医療機関への意見聴取をおこなわなかったのか。

質問する。 可及的速やかにお答えいただきたい。以上。


 

6月7日、一般質問


1)公益大に食文化学部を!
2)図書館の構想づくりに、デジタルとリアルで徹底対話、合意形成のモデルを!
3)三瀬八森山はクマタカ・バードストライク風車一本は停止を!矢引風車は騒音がヤバイので計画中止を!

 

 

草の根通信R5年度号 クリックすると拡大します。


表議会報告2024裏


 


「草の根通信2023年度号」 1-4 2-3 →PDF リンクからダウンロードできます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


鶴岡旧市内にはコミュニティ新聞に折り込みましたが、その他の地区は某新聞に折り込む予定が、折り込み拒否につき、現在、議会報告を手持ちで日々、配布中です。皆様の地域にも参上しますのでその際はぜひお声がけくださーい。

4月19日、議会報告会を駅前 産業振興センター研修室でおこないました。ゲスト 川田龍平参議院議員



3月議会でこんな質問をしました。

3月議会 一般質問 


1)災害時の避難所の環境改善
2)観光 顧客管理について
3)浮体式洋上風力発電について

質疑内容全文 メモより 書き起こし



2024元旦に

 2024 元旦。おだやかでいいなと思いきや、能登半島地震。いきなり災害支援モードに入り、市の災害対策本部会議へ。津波警報により最大で2400名の方々の避難対応。夜を越す可能性があるということで、段ボールベッドの活用を強く提案。1日の夜、由良小学校で職員の皆さんと一緒に段ボールベッドを組み立て、避難所内多くの方に地べたからベッドに替えてお休みいただきました。はじめは、半信半疑だった方々が実際に寝てみて違いに気づき喜んで下さいました。次の日、自治会長さんからお礼の電話が幹部職員に入ったとのことで良かったーと思った次第です。阪神淡路大震災の支援活動以来の災害地で経験を積んできた、私のミッションの一つが雑魚寝で地べたに寝るという日本の「避難所の風景を変える」ということであり、それを職員の皆さんとのご協力の下で年頭から実現できたことは大きな喜びでありました。鶴岡市では1260基の段ボールベッドを備蓄しており(同規模自治体では希有)それも相まってできたことであり、歴代鶴岡市の防災関係者の尽力に感謝した次第です。

 2023年も数多くの事を学ぶことができた1年でした。2023年元旦は西目土砂災害の対応からはじまり、ラムサール湿地、大山上池 ・下池 に1.5kmと近接して風車建設構想がもちあがり、有志で反対運動を展開。私は1月3日からは毎日、ガン類の飛び立ち調査をおこなっておりました。1万筆の署名を市や事業者に渡し、撤回を市長とともに求め、結果として撤退をさせることができました。私は、自然の回復 ネイチャーポジティブをファクトだけを主張する、30分にわたる討論をおこないました。

脱原発、再エネ推進は私の政策の柱であり、地域が主導権をにぎるコミュニティパワー形の風車やソーラーパネル普及。又、地域新電力(ドイツのシュタットベルケ)について提案をしたりしてきました。今般の加茂に計画された風車については、1)野鳥のサンクチュアリであるラムサール条約湿地に1.5kmと近すぎる事。2)6MW×8基の計画では、加茂住民へのへの睡眠障害 特に不眠症が39人発生する可能性があるというシミュレーションもでており、そうしたデータを元に運動を展開しました。10月16日、JREは撤回をしました。ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

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 コレは2023年10月に遠藤議員と視察した五島市の浮体式洋上風力発電施設です。私達は現地視察とともに、長崎大 海洋未来イノベーション機構の先生方を取材。大変有意義なご示唆をいただきました。実は、日本で展開できる洋上風力発電は、98%が浮体式の風力発電です。なぜなら、日本海も太平洋も離岸距離が5kmぐらいで、海底の深さが50m以上になる「ドン深」だからです。
 で、今、進めようとしている着床形で10MW級以上の洋上風発を2km〜5kmに建設する、北海道、秋田、山形、新潟、福井などの計画は、風車先進国ではありえない、非常識な計画です。

 このままでは、ガンカモ類の国際的な渡りルートに完全にぶちあたり、、ラムサール条約湿地などを結んで飛ぶ渡り鳥に影響を与えかねません。

又、風車騒音と健康被害の問題でも、遊佐で250名の不眠症のリスク、秋田では1000名の不眠症リスクがシミュレーションで算出されています。

欧米では、10MW級の最近の風発は離岸距離22.2km以上で建設しているのが通例です。昔、例えばデンマークコペンハーゲン沖の洋上風車は、離岸距離2kmですが、それは2MW級風車でした。今の高さ300メートルぐらいの風車に比べれば100mぐらいと、小型だったのです。

私は、庄内沖には、22.2km以上離した沖に浮体式の風力発電を進めるべきと2023年3月議会などで提言をし、その主張を強めています。

そのためには、欧米と同様に、海洋空間計画(marine spatial plannning)、いわば海上のゾーニングを国責任できちんと国が決定することです。もちろん、その決定には、鳥類、魚類、海洋哺乳類の研究者、他、NGO、漁業関係者、軍事、船舶など、関係するステークホルダーが全て参画し、オープンに議論できる場が必須です。

これを早急に進めないと、地域産業のグリーンニューディールのチャンスを逃がすことになる。浮体式風力発電は、日本の造船技術を活かすことができ、又、浮体式の躯体の半分はコンクリートでできるので、五島市では地元のコンクリート業者の仕事になっていました。浮体式風力発電の開発では、台湾は15年、韓国も20年先をもう進んでいる。日本も早急にこれをやらないと手おくれになる。これは長崎大の先生から強くお教え頂いた事です。

再エネで脱炭素を果たすとともに地域産業の経済を動かす。これは当面私のミッションであり、浮体式洋上風力の可能性については改めて、県、国、市にはたらきかけていきます。

そして、もうひとつ、持続可能な社会にするには、できるだけ行政情報を透明にし、市民とわかちあい、ともにつくる。ということが必要です。

12月議会では総合計画をいかに市民とわかちあい、自分ごとにしていたくか。と言うテーマで議論しました。さらに、市民全員参加の食文化観光についても提言をさせていただきました。

又、私は12月一般質問で、駅前施設として大きな課題であるFOODEVERを、市民と共創の場として「食文化のリビングラボ」にしましょう。と提言をしました。

年末には富山市のスケッチラボを取材し、情報を行政に提供しているところです。
2023.12総括質問

2023.12一般質問

 

今年、念頭に掲げるのは、

わかちあい、ともにつくる。自然と共生する 持続可能な鶴岡市へ。

です。

この「持続可能な社会」には、明確な定義があります。

持続可能な社会の4システム条件  (環境NGOナチュラルステップ)

1)地殻から掘り出した物質の濃度が増え続けない
2)人間が創り出した物質の濃度が増え続けない
3)自然が物理的に劣化しない(生物多様性の尊重)
4)人々が満たそうとする基本的なニーズを妨げてはならない。
*基本的なニーズ:「生計」、「保護」、「愛情」、「理解」、「参加」、「怠惰」、「創造」、「アイデンティティ」、「自由」の9つ。


 

 

年末年始、街頭演説をおこないました。ここに掲載します。ぜひご覧下さい。


1月2日、新春街頭演説


1月3日 新春街頭演説 (すいません。カメラの向きが本人を捉えておらず、絵は1月2日のを使っています。)


12月31日 年末街頭演説


12月30日 年末街頭演説 ななんと! じっと演説を聴いて下さった18歳のみなさんから声援拍手をいただきました。


なお、年末年始 松例祭 映像取材しました。


2023年、参加した、世界の緑の党の政治家が集う「Global Green Congress Korea 」でInterviewしてきた映像

 

 

 

 


 


 

 

 


日本の洋上風発計画は岸に近すぎ!7/29著名ジャーナリストが記事!


日本の洋上風発事業は世界の非常識!

国内最大 8MW 北海道石狩 1.6km沖「沿岸風車」に吠える!2024.7.22撮影 4分.


「洋上風力は日本を救うのか、壊すのか」 7.29 元朝日新聞論説 ジャーナリスト高成田亨氏 執筆記事

https://www.johoyatai.com/7078 



風車騒音と健康被害、鳥類への影響の最新の科学的トレンド 2024.7.21洋上風発シンポジウム@札幌
ぜひごらん下さい。45分


風車騒音と健康被害  全体を網羅した1時間の講演 北海道大学 田鎖助教 問題の全てがわかります。2023.8.23
印南日高川風力発電建設を考える会


7/4緊急記者会見!

世界で10MW以上の風車は10km沖以内には稼働も計画もなし。

酒田市の説明会で山形県課長見解「台湾で14MW風車が5Km沖にある」が「虚偽」と判明し、7月4日に会見を開きました。


 7/4FNNプライムニュースで報道。県の「事実と異なる発言」の貴重な映像です。
 


遊佐沖に15MW巨大風車を2km沖!?

「10MW以上の風車が10km以内の沿岸で稼働の実績はない」

 環境省統括官が明言。2024年6月4日 参議院環境委員会

   川田龍平議員の質問。

ダイジェスト1分半 必見

全て 12分


質問内容や関連資料をnoteにまとめました 2024.6.4 発表  

「日本の巨大洋上風力発電は岸に近すぎる。これは持続可能な開発ではない。」

参考
世界の洋上風車は巨大化し浮体式へ


6月15日正午より電子署名活動をはじめました。目標100万人!

日本の洋上風力開発は、浮体式で20km沖へ!持続可能な開発へ変更を。
https://www.change.org/Jp-sea-wind


6月14日、山形県知事に公開質問状を提出しました。質問状。
会見の模様


●鶴岡市議会でも遊佐風車の非常識とMSP(海洋空間計画)について触れています。

鶴岡市議会2024年3月議会 草島進一

MSP(海洋空間計画)の策定を国に要望すべし。

鶴岡沖では20km沖に浮体式風力発電をターゲットにコンソーシアムを!


East Asian – Australasian Flyway Partnership (EAAFP)

国内ネットワークCEPAワーキンググループ主催のWATARIDORI勉強会で、

鶴岡市の大山上池下池と風力発電問題について、

また、鳥海山沖巨大風車問題についてお話させていただきました。


風車騒音と、日本の風車の離隔距離、離岸距離については2021年から調査し、発信をおこなっています。(別ページへ)


MSP(Marine spatial planning 海洋空間計画とは?

海洋空間計画(Marine Spatial Planning: MSP)とは、海洋空間の利用を総合的に調整し、持続可能な形で管理するための政策ツールです。

具体的には、以下の目的を達成することを目指しています。

  1. 海洋空間の持続可能な利用: 海洋資源の枯渇や環境破壊を防ぎながら、漁業、海運、エネルギー開発、観光など、多様な海洋利用をバランスよく調整し、将来世代にも豊かな海を残すことを目指します。

  2. 海洋環境の保全: 海洋生態系や生物多様性を保全し、海洋汚染を防止することで、健全な海洋環境を維持することを目指します。

  3. 海洋産業の振興: 海洋空間計画を通じて、海洋産業の成長を促進し、新たな雇用や経済的価値を創出することを目指します。

  4. 海洋安全保障の確保: 海上交通の安全確保、海洋事故の防止、海洋資源の不正利用防止など、海洋における安全保障を強化することを目指します。

海洋空間計画は、以下の要素を含みます。

  • 空間計画: 海洋空間をゾーニングし、各区域における利用目的や活動制限を定めます。
  • 環境影響評価: 海洋開発や利用が環境に与える影響を評価し、対策を講じます。
  • ステークホルダー参加: 漁業者、海運業者、環境保護団体、地域住民など、多様なステークホルダーの意見を反映させ、合意形成を図ります。
  • モニタリングと評価: 計画の実施状況を監視し、必要に応じて計画を見直します。

海洋空間計画は、世界各国で導入が進んでいます。EUでは2014年に海洋空間計画指令が採択され、加盟国に計画策定を義務付けています。日本でも、2018年に海洋基本計画が閣議決定され、海洋空間計画の導入に向けた検討が進められています。

EU諸国の海洋空間計画の流れは、2000年代初頭から本格化しました。

  • 2007年: 欧州委員会が「統合海洋政策」を提唱し、海洋空間計画の重要性を強調しました。
  • 2014年: EUは「海洋空間計画指令」を採択し、加盟国に対し、2021年までに海洋空間計画を策定することを義務付けました。この指令は、海洋空間の持続可能な利用と環境保護を両立させることを目的としています。
  • 現在: EU加盟国は、それぞれの海域特性や利用状況に応じた海洋空間計画を策定し、実施しています。海洋再生可能エネルギーの導入、海洋保護区の設定、漁業管理など、様々な分野で海洋空間計画が活用されています。

デンマークは、EU内でいち早く海洋空間計画を策定した国の1つであり、海洋空間計画の先進国として知られています。

EUの海洋空間計画指令(2014年)の採択以前から、デンマークは海洋空間の利用調整に取り組んでおり、2004年には国内法に基づく海洋空間計画を策定しました。これは、EUの海洋空間計画指令よりも10年早く、EU加盟国の中でも先駆的な取り組みでした。

デンマークの海洋空間計画は、風力発電の導入、海洋保護区の設定、漁業管理、海運航路の設定など、多岐にわたる分野を包括的に扱っており、持続可能な海洋利用のモデルケースとして国際的に注目されています。

策定年は、デンマーク2004年、ベルギー2014年、ドイツ2017年、オランダ2019年、フランス2021年、スペイン2021年となっています。

イギリス 2009年策定イギリスは、2009年に「海洋法」を制定し、海洋空間計画の法的枠組みを整備しました。イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4つの地域ごとに海洋計画を策定しています。

アメリカ  策定中  アメリカは、2010年に「国家海洋政策」を策定し、海洋空間計画の推進を表明しました。現在、地域ごとに海洋空間計画を策定中です。

韓国 2019年 策定  韓国は、2019年に「海洋空間計画法」を制定し、海洋空間計画の策定を義務付けました。現在、第1次海洋空間計画(2020-2030)を実施中です。

台湾 2018年 策定  台湾は、2018年に「海洋基本法」を制定し、海洋空間計画の策定を規定しました。現在、海洋空間計画を策定中です。

中国 2017年 策定   中国は、2017年に「全国海洋経済発展計画(2016-2020)」を策定し、海洋空間計画の推進を掲げました。現在、第14次五カ年計画(2021-2025)に基づく海洋空間計画を実施中です。

 UNESCO

ユネスコ MSP資料 
●https://www.ioc.unesco.org/en/marine-spatial-planning

key-msp-references/

MSPって何?

ドイツの大学のMSPのレクチャー 

 カナダのMSP


MSP策定国マップ

世界の約80カ国、EU 、米国はじめ先進国のほとんどが、MSPを策定しているのに、
日本は 策定していないし、「しない見通し」と
担当大臣が衆議院内閣委員会、経産委員会(2023.6)で主張。

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「あきたこまちR?」放射線育種米を考える。11.18!開催


11/18、「あきたこまちR」

で話題の、放射線育種米(重イオンビーム照射米)を、国会・院内集会でも基調講演をされた,
印鑰智哉さんにご講演いただきました。

 

 

放射線照射ちらしM1−2のコピー


11月14日、「あきたこまちR」を巡って国会議員会館で、院内集会が開催されました。

 

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 加藤麻里 秋田県議会議員 の発言 

「計画の決定は秋田米戦略会議で決定されたのだが、県内の生産者に対する説明がまったくなされていない。県民への情報提供やパブリックコメントもない。県外から多くの問い合わせがあるのだが、JA職員もしらなかった。すべてをあきたこまちRに切り換えるという事業が決まってから、事後で説明を求めるのは民主主義の根幹に反するのではないか。また、従来のあきらこまちを生産したい、食べたいという生産者と消費者の権利もなくなった。 カドミウムだけでなく、ヒ素の問題もある。農家は高温障害でも悩んでいる。生産者が離農しないで生産を続けられる環境を作ることが大事である。

 いまからあきたこまちRへの決定を止めることは非常に難しいが、問題を知った人が行政にまかせきりにするのではなく、自分たちで考えて行動する市民が増えたらいいなと思っている。実際、いま、若い人たちを中心に県内各地で学習会が開かれている。これから先の日本の未来を考えるムーブメントが起きたらいいと思っている」 

 


秋田で8月1日に開催されたフォーラムの動画です。印鑰智哉さんが基調プレゼン。秋田県立大学 谷口先生と対談しています。


 


ならぬことは、ならぬ!放射能汚染水の海洋放出、反対!


ならぬことは、ならぬものです。

うそを言うてはなりませぬ。


イチエフ(福島第一原発)からの汚染水の海洋放出、反対!

政府は「処理水」。IAEAがお墨付きを与えたかのような報道。ちょっと待った!
 

世界初!の事故炉からの放射性物質を含む汚染水が海洋放出される。

量は134万トン。


東京ドーム一杯(124万トン)より多い大量の汚染水を,希釈しながら40年以上も放出するというものです。
日本の福島から、世界中の海を汚染する、深刻、大規模、長期にわたる犯罪的な環境汚染です。

 

世界の市民社会と連帯し、絶対に辞めさせよう! 汚染水の海洋放出、絶対反対!

What is not to be done is to be done.
Do not tell lies.

I oppose the discharge of contaminated water from 1F (Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant) into the ocean!
The government says it is "treated water," as if the IAEA endorsed it. Wait a minute!

This is a world first! Contaminated water containing radioactive materials from the accidental reactor at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant will be discharged into the ocean.

The amount is 1.34 million tons.

That's more than the size of the Tokyo Dome (1.24 million tons), and it will be discharged for more than 40 years while being diluted.
The more we listen to the people of Fukushima, the more questions erupt!

The more we hear from the people of Fukushima, the more doubts we have!

From Fukushima in Japan, it will contaminate the oceans of the world,
It is a serious, massive, long-term, criminal environmental pollution.

We stand in solidarity with civil society around the world and must call it off! We absolutely oppose the discharge of contaminated water into the ocean!


ドイツは2023.4.15に脱原発!日本は?(記事) 


9月8日、福島の漁業者をはじめとする151名が東電や国へ訴状を提出。 

 9月8日 提訴行動(動画)会見

訴状をぜひご覧下さい。(40頁ありますが、論拠明快です。)

●海洋放出をおこなう理由がない。
タンク用の敷地は未だ地域に豊富にある。東電はモルタル化や大型タンクなど、代替案を全く真摯に検討していなかった。
●核種の全てをあきらかにせず、生態系への影響など、安全性が担保されないままの海洋放出
●福島の漁業関係者と交わした「関係者の理解を得ないままの放出はおこなわない」という事を完全に反故
●ロンドン条約他、国際的な法例違反。

他。
 


 

福島県民有志の請願を紹介議員となり、鶴岡市議会に提出! 2023.8.29

 


東京電力福島原発からの処理汚染水の海洋放出の即時中止を求める

意見書の提出を求める請願

【請願趣旨】

2023年8月22日、政府は東京電力福島第一原子力発電所のALPS処理汚染水について海洋放出を決定し、24日午後1時、東京電力は海洋放出を開始しました。国内外から多くの反対の声が噴出する中の強行です。この放出には、明らかに以下の問題が存在しています。

1、「関係者」の理解は得られていない                                         2015年8月、政府及び東京電力は福島県漁業協同組合連合会(以下県漁連)に対してALPS処理汚 染水に関して、「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」と約束した。その後も8月17日のNGOと東電、経産省交渉の際に至るまで「約束を遵守する」と繰り返してきた。「関係者」とは、影響を受ける漁業関係者、福島の人々をはじめ、本件に関心を有する日本国内外の市民はすべて含まれると考え得る。岸田首相は、2023年8月20日、福島第一原発を視察し、東京電力幹部と意見交換を行ったが、福島県漁連関係者には会わなかった。関係者の筆頭というべき地元福島の漁業者にも会わず、確認しない上での決定は許されるものではない。

福島県内の市町村のうち、7割以上の自治体が処理汚染水の放出に関して、反対や慎重な対応を求める内容の意見書を可決している。

2、放出される放射性物質の総量が不明なままの排出                                         タンク貯留水には、トリチウムのみならず、セシウム137、ストロンチウム90、ヨウ素129などの放射性物質が残留し、タンク貯留水の約7割で告示濃度比総和1を上回っている。東京電力は当初、ALPSによりトリチウム以外の放射性物質は除去し、基準を下回っていると説明してきた。トリチウム以外の核種が残留していることが明らかになったのは2018年の共同通信などによる報道によってである。

東電は、トリチウム以外の放射性物質が基準を超えている水については、「二次処理して、基準以下にする」としているが、どのような放射性物質がどの程度残留するか、その総量は未だに示されていない。それどころか、東電が詳細な放射能測定を行っているのは、全体の水の3%弱に相当する3つのタンク群にすぎない。東電は、「放出前に順次測定し、測定後、準備が整い次第放出する」としているが、これでは放出する直前にしか、何をどのくらい放出するのかがわからないことになる。また、放出される放射性物質の総量は、すべてのタンク水を放出し終わるまではわからない。

放出後の環境省のモニタリングは、トリチウムの他は想定核種の200種の内、60種しか予定がなく即時測定は不可能。モニタリングは第三者機関で全核種おこない即時公表すべきである。

3、「海洋放出ありき」で進められた検討

政府の審議会における一連の検討プロセスをふりかえると、代替案の検討は極めて表面的にしか行われず、結論を「海洋放出」に誘導するものであった。2018年当時、海洋放出を含む5つの案が示されたが、その際、海洋放出の費用は17〜34億円、期間は52~88か月とされ、5案の中ではもっとも安く、かつ短期間の案として示された。しかし、その後、海洋放出の費用は膨れ上がり、現在わかっているだけで1200億円以上、放出期間は東電のシミュレーションでは30年以上とみられている。

また、技術者や研究者も参加する「原子力市民委員会」が提案した、「大型タンク貯留案」「モルタル固化処分案」は、十分現実的な案であるのにもかかわらず、公の場ではまったく検討されていなかった事が明らかになっている。改めて代替プランを真摯に再検討すべきである。

4、「風評加害」という口封じ

政府は、ALPS処理汚染水の海洋放出の影響を「風評被害」に矮小化している。そして、メディアも政府見解を繰り返し報じている。代替案やトリチウム以外の放射性物質についてはほとんど報じられていない。本来、原発事故は人災であり、その加害者は国及び東電である。「風評被害」のみを強調する政府の手法は、メディアの報道ともあいまって、放射性物質の海洋放出の影響やリスクについて指摘することを、「風評加害」とレッテル貼りし、健全な議論を封じ、民主主義を蹂躙するものとなっている。

5、意図的な放射性物質の放出はロンドン条約議定書に違反する可能性

2011年3月11日の原発事故以降、すでに大量の放射性物質が環境中に放出されてしまった。今回の放出は、それに上積みをする形で、政府によって意図的な放出を行うものである。放射性物質は、集中管理し、環境への放出を行わないことが原則であり、放射性廃棄物の海洋への投棄は、ロンドン条約96年議定書によって全面的に禁止されている。海洋放出はこの議定書に違反する可能性がある。

【請願事項】

国及び東京電力は、福島第一原子力発電所からの処理汚染水の海洋放出を即時中止すること。

  以上、地方自治法第99条の規定により、国に対して、意見書を提出されるよう請願いたします。

請願者 緑ふくしま 蛇石郁子

鶴岡市議会 紹介議員 草島進一 長谷川剛


 

2023.8.18 福島県民をはじめ、全国から約300名が

首相官邸前に終結し、緊急行動!


海渡弁護士 脱原発弁護団 の発言に注目
「汚染水放出による害は風評被害ではなく実害です」

今回の汚染水汚染処理水の対応法律は国際法上も国際法上も違法である。これは東京電力と国が事故を起こし、その無策。要するに遮水措置をとらなかったために増やしてしまった水。その汚染物質を作り出した人が責任を持って処理するというのが原則です。汚染物質というのは環境から隔離して保管するというのが原則です。環境汚染物質をを貯めてたものを故意に洩らすなんてことはありえない 。そして国際法上のですね予防原則というのは確立した考え方です。予防原則というのは安全性が確認されていない行為をしてはならないというもので、汚染処理水の中、トリチウムも危険ですけれども、セシウム、ストロンチウム、ヨウ素などが大量に含まれている。仮に希釈としてもそれもともとあったものが全部出てしまうんです。生体濃縮される危険性もあります。これらの評価はきちんとなされていません。したがって、これらの海洋放出が行われたときに消費者の魚を買わなくなるのは風評被害ではなくて正当な自衛行動です。それによって漁業者は大変な被害を被るでしょうけれども、それは政府の行為、東電の行為による被害であって風評被害ではない。実害です。

又、より安全な方法があればその他による安全な方法を選択すべきであって、そちらを選択すべきです。タンクで長期に保管する。モルタル固化する。とした方式があるにもかかわらずそれらについて正当な評価がなされていない。そのもとで海洋放棄するということは明らかに違法です。

 最後にIAEAが、報告書を出しました。この報告書は、確かに政府の言っていることを鵜呑みにしている部分はありますけれども、政府のやった政策決定について推奨も支持もしないとはっきり言っている。IAEAの報告書は決して政府の海洋放出を正当化するもではないということをを確認したい。
 私ども脱原発弁護団としては 非常に困難な状況では何らかの裁判手続きでですねこの違法な海洋放出を食い止めるそのための努力を最後の最後まで続けたいと思っております

Lawyer Kaiwatari, Lawyers for Nuclear Power Plant Phase-Out, notes that "the harm caused by the release of contaminated water is not reputational damage, but actual harm."

The law to deal with this contaminated water contamination is illegal under both international law and international law. This is an accident caused by TEPCO and the national government and its inaction. In short, water that was increased because they did not take measures to shield the water. The principle is that the person who created the contaminant is responsible for its treatment. The principle is that contaminants should be stored in isolation from the environment. There is no way to intentionally leak a stored environmental pollutant. The precautionary principle is a well-established concept under international law. The precautionary principle is the principle that one must not take any action that has not been confirmed to be safe, and in the contaminated treated water, there are large amounts of cesium, strontium, and iodine, as well as tritium, which are dangerous. Even if we dilute the water, all of the original contents will be released. There is also the danger of bioaccumulation. These have not been properly evaluated. Therefore, when these discharges are made into the ocean, consumers stop buying fish, which is not a reputational damage but a legitimate act of self-defense. Fishermen will suffer greatly from this, but it is damage caused by the actions of the government and TEPCO, not reputational damage. It is actual damage.

If there is a safer method, we should choose the safer method by other means, and we should choose that. Store in tanks for a long period of time. Solidify with mortar. There are other methods, such as long-term storage in tanks, solidification with mortar, etc., but these methods have not been properly evaluated. It is clearly illegal to abandon the site at sea under such a method.

 Finally, the IAEA has issued a report. The IAEA report does not justify the government's decision to abandon the oceans.
 We, the lawyers for a nuclear power free Japan, would like to continue our efforts to stop this illegal ocean discharge until the very end, through some kind of court proceedings, under very difficult circumstances.

Translated with DeepL


8月22日より連続 街頭演説


8月25日 夕方


8月23日 夕方 17:30~  


8月23日 朝 7:30~


8月22日 夕方 17:30~


「不都合な真実」がずらり 
2023.8.24  Videonews.com 配信のハワイ大  ロバート・リッチモンド博士×神保哲生


何が処理水か?何が希釈すれば安心か?どこがIAEAのお墨付きか? 世界で初の事故炉からの汚染水。プロパガンダで国民を騙すな!
東電は、汚染水の中身を未だ明らかにしていない。IAEAがお墨付きを与えたというのはマチガイだ!「関係者」は私達だ!

2023.8.18 緊急首相官邸前行動 ならぬことは、ならぬものです。


2023.8.18 東電、経産省への要請と、緊急集会
国会議員 弁護士 福島県民、NGO有志が続々スピーチ。

 

 


2023.8.17 東電、経産省に汚染水放出の中止を求める署名を提出。その後、東電、経産省 との協議 FOE-Japan

34億円と言っていたのに1200億?
放出期間は88ヶ月と言っていたのに40年以上!?

それでも強行? 
市民側が提案していた代替プランも全く議論していないって、どういうこと?
 

当日の要点 まさのあつこ  88ヶ月が40年? 34億が1200億!?


 


私、草島は、世界、国内連携のキャンペーンとして7月17日、以下のような街頭演説をしました。

で、Twitter に

東京ドーム一杯以上の133万トン、トリチウム以外の7割処理されてない放射能汚染水とトリチウム汚染水を今後50年も福島から世界中に垂れ流す。放射性物質はDNAにインパクトし、人を含み動植物が奇形、生殖異常の恐れがある。何処が処理水?何処が風評か?

と書きました。すると、なんと炎上!? 変な誹謗中傷、議会事務局にも問い合わせがあったり。大変迷惑です。

別に持論のみで演説、見解しているのではないし、資料をお読みになればわかるように、風評の問題ではないのです。

私の演説や、書き込みの根拠は以下です。どうぞ確認して下さい。

反論ある方は、科学的に反証してください。プロパガンダの押しつけ、誹謗中傷は辞めて下さい。


原子力市民委員会 公開フォーラム 「いま改めて、処理汚染水の海洋放出問題を考える」必見。何をどのくらい放出するかもよくわからない。汚染水放出。他、政府やTEPCOの「不都合な真実」がしっかりと述べられています。

当日のプログラムや資料はこちらに掲載しています http://www.ccnejapan.com/?p=13868

00:03:14 (1)IAEA報告書の矛盾、そして見過ごされていること(細川弘明・京都精華大学名誉教授) 00:15:41 (2)何をどのくらい放出する?(満田夏花・国際環境NGO FoE Japan 事務局長) 00:28:00 (3)放出されようとしている「処理汚染水」とは(天野 光・いばらき環境放射線モニタリングプロジェクト) 00:47:39 (4)海洋放出は避けられる――現実的な代替案(川井康郎・CCNE原子力技術・規制部会 00:59:28 (5)「処理水」の夢物語と廃炉をめぐる過酷な現実(菅波 完・CCNE原子力技術・規制部会) 01:12:59 (6)福島県の漁業の今(柳内孝之・小名浜機船底曳網漁業協同組合専務理事) 01:29:42 (7)復興と廃炉の両立とALPS処理水問題を考える福島円卓会議について(林 薫平・福島大学食農学類准教授) 01:54:32 (8)海洋放出に対する地元住民の受けとめ(武藤類子・CCNE委員) 02:01:07 (9)福島第一原発の廃炉と真の復興とは(八巻俊憲・CCNE福島原発事故部会) 02:12:25 ■今後に向けて リレートーク


IAEA レビュー 報告書には問題がある。★世界初の原発事故炉の汚染水放出という認識が乏しい。★★報告書で扱っていない重要な事がたくさんある。★★★東電と政府見解をなぞっただけで汚染水の中身もわかっていないIAEA ★★★★正当化(justification)に大問題あり!他

2023_0718 ALPS処理汚染水・海洋放出に関するIAEA報告書への「見解」発表記者会見

 


2023.1「汚染水はなぜ流してはならないか」

小出裕章 先生 講演会  とても分かり易いです。



2023.5.7 Don’t Nuke the Pacific 「科学者が語る放射能汚染水を海に流してはいけない理由」


2022.12.17 放射能で海を汚すな!国際フォーラム~環太平洋に生きる人々の声


マクジャニ博士ら5名の科学者の覚え書き 2022年  ←必読です。問題が満載です。


以下は、DNAにインパクトの論拠です。

トリチウムの人体への影響を軽くみてはならない ビデオニュース.comより

川田昌東先生 

 

 

福島原発のトリチウム汚染水(1)—- 何が問題か

2021年6月13日

河田昌東(NPO法人チェルノブイリ救援・中部)
名古屋大学理学部定年退職。現在、NPO法人チェルノブイリ救援・中部理事。遺伝子組換え情報室代表。専門は分子生物学、環境科学。活動暦多数。

 

はじめに

 事故から10年経った今も続いている福島第一原発の放射能汚染水問題は今後も簡単には解決出来そうにない。その大きな原因は「トリチウム」にある。東電の発表では事故直後の2011年5月~2013年7月にかけて海に流出したトリチウム量は約20~40兆ベクレル(2~4×1013Bq)で、この中には事故直後に流出した高濃度の汚染水や東電が意図的に放出した汚染水中のトリチウムは含まれていない。現在1200個のタンクに貯蔵されている汚染水120万トンに含まれるトリチウムは860兆Bq(8.6×1014)で、今なお毎日150トン増え続けている。東電と政府はこれを基準以下に薄めて海洋放出するという。何が問題か。

 

 

  1. トリチウムって何?

トリチウム(Tritium:略号T)の和名は三重水素と呼ばれ化学的性質は水素(H)と同じである。水素は原子核に一個の陽子(P)、その周りを一個の電子(e)が回っている最も小さい安定元素である。トリチウムは原子核に一個の陽子(1P)の他に2個の中性子(2N)を含み(1P2N)、不安定なため中性子の1個が電子を放出して陽子に変化し、原子核に2個の陽子(2P)と1個の中性子(N)を含む(2P1N)新しい元素(ヘリウム3:3He)になって安定化する。この時放出される電子がベータ線(β線)である。トリチウムの半減期は12.3年である。原子炉の中では、冷却水(H2O)に僅かに含まれる重水(H-O-D)の重水素(D)の原子核に中性子が取り込まれたり、不純物のリチウムや加圧水型原発の冷却水に含まれるホウ素という物質が分解したりしてトリチウムが出来る。従って、原子炉の冷却を続ける限りトリチウムは新たに生産され続けることになる。一方、我々が生きている生活圏でもトリチウムは存在する。過去の核実験や宇宙線の影響で、地球上の水の中には1~2Bq/L程度のトリチウムが含まれている。

 

  1. トリチウムは何故除去出来ない?

化学的性質が水素と同じで、トリチウム(T)を含む水(T-O-H)と通常の水(H-O-H)が区別出来ないからである。セシウム137やストロンチウム90など多くの放射性物質の除去には、その元素の化学的性質を利用し吸着や濾過などを行い除去する。しかし、通常の水とトリチウムを含む水はこうした方法では区別できず除去できない。その結果、沸騰水型原発では原子炉内で年間2兆Bq(2×1012)、加圧水型原発(PWR)では87兆Bq(8.7×1013) のトリチウムが生成されるが、その殆どを放出可能な海洋放出基準が定められている(濃度では60000Bq/L)。余談だが、青森県六ヶ所村の再処理工場が通常に稼働すれば、年間1900兆Bq(1.9×1015)を大気中に、1.8京Bq(1.8×1016)を海中に放出する予定である。トリチウムの放出基準は事実上存在せず、現実追認でありそれが根本的な問題である。

 

  1. トリチウムの何が問題か

トリチウム水は通常の水と同様、経口や呼吸、皮膚を通じて体内に入る。体内でも普通の水と同様に血液や体液を通じて細胞内の様々な代謝反応に関与し、タンパク質や遺伝子(DNA)の中の水素に取って代わりその成分として入り込む。体内で水として存在する場合は新たに入ってくる水に置きかわり体外に排出される(生物学的半減期は12日)が、細胞の構成成分として取り込まれたトリチウムは容易に代謝されず、その分子が分解されて水になるまで長時間留まり(放射線生物学者ロザリー・バーテルによると少なくとも15年以上)、ベータ線を出し続けることになる。盛んに細胞分裂する若い細胞ではより多くのトリチウムを成分として取り込む。体内の有機物に取り込まれたトリチウムは有機結合型トリチウムOBT (Organic Bound Tritium)と呼ばれ、セシウムのように単に元素として体内に存在し放射線を出す放射能とは区別が必要である。しかし国際放射性防護委員会(ICRP)はこの点を過小評価している。トリチウムの出すベータ線はエネルギーが極めて小さく、外部被曝は殆ど問題にならないが、こうして体内に取り込まれると、全てのベータ線は内部被曝の原因になる。

 

  1. DNAに取り込まれたトリチウムの問題

トリチウムは遺伝子DNAの中の酸素や炭素、窒素、リン原子と結合し、化学的には通常の水素原子と同じ振る舞いをするが、半減期とともに電子(ベータ線)を放出して周囲を内部被曝させ様々な分子を破壊する。しかし、それだけではない。トリチウムが壊れヘリウム原子に変わると、トリチウムと結合していた炭素や酸素、窒素、リン等の原子とトリチウムとの化学結合(共有結合)が切断する。ヘリウムは全ての元素の中で最も安定な元素で他の元素とは結合しないからである。その結果DNAを構成している炭素や酸素、窒素、リン原子は不安定になり、DNAの化学結合の切断が起こる。このように、トリチウムの効果は崩壊時に出すベータ線の被曝だけではなく、一般的な放射性物質による照射被爆とは異なる次元の、構成元素の崩壊という分子破壊をもたらすのである。いわゆる照射被曝は確率論的現象だが、DNAの破壊はトリチウムの崩壊と共に100%起こる。

 

  1. トリチウム汚染で起こること

核実験が始まる1950年代以降、トリチウムの生物学的影響に関する研究は数多く行われている。最も広く知られているのは染色体の切断などの異常である。人リンパ球を使った実験ではトリチウム水に晒されると3700Bq/ml 位から染色体異常が起こり、370万Bq/mlではほぼ全ての細胞で染色体が壊れる。DNAの構成要素の一つチミジンの水素をトリチウムで置換した場合、37Bq/ml位から染色体の異常が始まり19万Bq/mlの濃度では100%の細胞が染色体異常を起こす(堀、中井:1976年)。このように有機結合型トリチウムOBTの危険性は通常の放射能による被曝とは次元が違う。生体次元での研究も数多くあり、染色体異常(突然変異)の結果、致死的なガンなどの健康障害が指摘されている。特に問題なのは子宮内胎児への影響である。トリチウム水やトリチウムを含む体内の分子は、胎盤が通常の水や分子と識別出来ないため、そのまま胎児の細胞に取り込まれる。その結果、胎児に異常が起こり、死産や早産、流産などの他、様々な先天異常などの原因になる。米国カリフォルニア州のローレンス・リバモア国立核研究所のT. ストラウムらの研究(1991~1993)ではトリチウムによる催奇形性の確率は致死性ガンの確率の6倍にのぼる。 カナダのオンタリオ湖はカナダ特有の重水原子炉から出る大量のトリチウムによる汚染が知られている。その結果、周辺地域で1978~1985年の間に出産異常や流死産の増加が認められ、ダウン症候群が1.8倍に増加し、胎児の中枢神経系の異常も確認された(カナダ国立原子力エネルギー規制委員会報告1991年)。

また最近明らかになった重大な事実がある。英国の核燃料加工施設でトリチウムを扱う作業に従事した34名について調査したところ、平均被曝線量がγ線は1.94mSv(ミリシーベルト)、トリチウムによるβ線被曝が9.33mSvしかなかったにもかかわらず、血液中リンパ球の染色体異常が多発していた。

 

このように、トリチウムは放射線のエネルギーが低いためにその影響が過小評価されがちだが、ベータ線被曝だけでなく、生体分子の構成成分の破壊を通じて、他の放射性物質とは全く異なる生物への影響もたらすことが大きな問題である。

●こちらの頁も参考のこと。ヒロシマの

 


福島原発のトリチウム汚染水について(3)

「海洋放出は安全」に対する反論

2021年6月24日

河田昌東(NPO法人チェルノブイリ救援・中部)

 

福島原発のトリチウム汚染水の海洋放出について海外での反対も広がっている。4月15日、国連人権理事会の特別報告者は日本政府がトリチウム汚染水の海洋放出を決めたことに対し「深い遺憾の意」を表明する意見書を公表した。一方で、海洋放出を主張する日本の原子力村の専門家らは従来の「トリチウムは安全、これまでも世界中の原発で海洋放出してきた、風評被害対策をすれば良い」と主張している。この小論では、今年6月9日、宮城県女川町議会原発対策特別委員会で講演した茨木大学の鳥養祐二教授の報告について反論する。同教授の議論は国の政策に通じており、海洋放出論の典型だからである。

 

鳥養教授の主張

  1. これまでも世界中の原子力施設からトリチウムの海洋放出は行われてきた。
  2. トリチウムは地球上に既に存在する。
  3. トリチウムのβ線はエネルギーが小さいので影響が小さい。
  4. 1500Bq/Lの飲用水を毎日飲んでも被曝は無視できるほど小さい。
  5. 海洋放出しても希釈されるので安全。
  6. トリチウムの検出は困難。

 こうした主張の根拠は既に知られているICRPのトリチウムによる被ばく線量の計算を基にしたものである。しかし小論の著者(河田)は、これまでトリチウムが生体内の有機物に結合した場合に出来る「有機結合型トリチウム(OBT)」の危険性は、トリチウムのベータ線のエネルギ―吸収を根拠にしたシーベルトの大小では判断できない事を指摘してきた(前出小論参照)。

この点について、鳥養教授は「有機結合型(OBT)トリチウムは容易には出来ない」と主張している。こうした主張は汚染水の海洋放出を主張する専門家の共通認識である

 

反論1) 

 鳥養教授は、OBTは海水中の海藻や植物プランクトンによる光合成で作られるが、光合成で出来るのはセルロース(細胞膜等)で魚や人がそれを食べたとしても、殆どはそのまま外に放出されDNAに取り込まれることはない、と主張している。これは大きな間違いである。海藻や陸上の植物が育つのは主に炭酸ガスと水による光合成だが、その結果、最初に糖類が生成される際に必要な水素(トリチウム)が炭素と酸素に結合する。その出所は水である。こうして細胞内の代謝反応の第一歩が始まる。光合成で出来た糖類は勿論、セルロース合成にも使われるが、細胞が行う膨大な代謝反応で分解と合成が行われ、アミノ酸や蛋白質、RNAやDNAの原料が作られる。植物細胞内の有機物に結合している水素原子の殆どは根から吸い上げた水(陸上植物)、や細胞表面から吸収した水(藻等)に由来する。その際にトリチウム水が存在すれば水素の代わりにトリチウムが取り込まれる。

 トリチウムの環境影響については、過去の核実験による大気や水の汚染がおこり、沢山の研究が行われ論文が発表されている。その最初の論文は1959年に書かれたカリフォルニア大学のV.MosesとM.Calvinの論文である。彼らは緑藻類のクロレラをトリチウム水と14CO2(放射性炭素14を含む炭酸ガス)で培養し、光を当てた場合と暗闇の場合でどのような成分に取り込まれるかを実験した。光合成で最初に出来たのは糖リン酸、リン酸グリセリン、アミノ酸(アスパラギン酸、グルタミン酸)、リンゴ酸であった。その後、これらの物質が様々な代謝経路を経て多くの有機物に取り込まれた。

 その後も数多くのトリチウムの取り込みに関する研究が行われた。それらをまとめたレビューがフランスのC.Boyer 等によって書かれた(2009年)。その中でBoyerらは光合成が植物の非交換型有機結合トリチウム(DNAなど)の最も重要な供給源であることを指摘している。

  また原発推進で知られる国際原子力機関(IAEA)は1981年に「いくつかの典型的な生態系におけるトリチウム」という117ページに及ぶ報告書を出している。この中でベルギー、フィンランド、フランス、ドイツ、インド、メキシコ、オランダ、フィリッピン、タイ、アメリカ等の研究者が参加し、トリチウム・ガスとトリチウム水の環境影響、主に動植物による取り込みのメカニズムに関する研究結果をまとめている。

 一例を紹介すると、アメリカのローレンスリバモア研究所はトリチウム水で海藻のアオサを8か月栽培した。また他の研究機関は緑藻のセネデスムスとクラミドモナスを12~42日間トリチウム水で培養しその濃度を調べた。その結果によると細胞内のトリチウム濃度は最終的には培養液中の濃度とほぼ同じレベルにまで達した。細胞内の組織結合性トリチウム(TBT:訳注OBT

と同じ意味)濃度は藻類の種類によって異なるが、培養液中濃度の40~90%に及んだ。TBT濃度が最大に達する時間は培養を始めてから約10日だった。その他、膨大な実験結果とその解釈が記録されている。

 鳥養教授は植物プランクトンや海藻のトリチウム汚染は細胞のセルロースの汚染でありDNAには取り込まれないと主張するがそれは明らかな間違いであり、植物に取り込まれたトリチウム水は細胞の様々な有機物成分の原料となって汚染をもたらす。DNAの汚染もその一部である。

反論2) 

 鳥養教授は光合成では汚染が起こらず、細胞内の有機物のトリチウム汚染は「同位体交換反応」と呼ばれる原子の交換で起こるが、その速度は遅いのでDNA汚染は小さい、と主張する。

細胞内で有機物に結合する水素原子が周辺の水(H2O)と水素原子を交換する「同位体交換反応」は良く知られた現象である。鳥養教授のレジュメでは炭素原子に結合する水素がトリチウムに置き換わる図が示されている。

 同位体交換反応における水素原子の置換は相手の原子で大きく異なる。アミノ酸やATP等の窒素や酸素、リン等に結合する水素は比較的容易に細胞内の水の水素原子と置き換わる。トリチウム水があればトリチウム原子が水素と置き換わり有機トリチウムが出来るし、その逆の交換反応も起こる。これらの交換反応は早いことが分かっている。問題は炭素(C)に結合した水素の交換である。この結合は安定で容易に水の水素原子とは置き換わらない。鳥養教授はこの炭素と結合した水素の交換反応のみを示しているが、それは正しくない。反論1で示したように、OBTの多くは炭素原子に結合しており、そのトリチウムの由来は同位体交換反応ではなく、細胞内の様々な代謝反応である。従ってトリチウム水のトリチウム元素が交換反応で有機物の炭素原子に

結合しにくい事象は汚染の起こりにくい理由にはならない。鳥養教授はこうした事情は知っていながら、敢えて起こりにくい事象を例示し、トリチウム水放出の危険性を過少評価しているのではないか。

 

反論3) 

 魚介類のトリチウム汚染の真の原因は「食物連鎖によるOBTの摂取」である。海産動物の魚介類の多くは食物連鎖によって成長する。小さな魚介類はプランクトンを摂取し、大きな魚類は小さな魚介類を餌にして成長する。水中の無機物を摂取して有機物を合成する事はない。即ち、魚介類の多くは最初からトリチウム汚染のあるプランクトンや藻類、小魚を食べる事によって、有機物として蛋白質や糖、核酸などを取り込み、分解してアミノ酸やブドウ糖、核酸の成分であるヌクレオチド等にしてから自らの細胞成分を合成する。魚介類は最初からOBTを取り込むことで自らのOBT汚染が速く、高濃度になると考えなければならない。DNAのトリチウム汚染の原因として同位体交換は論外である。

 実際の例がある。英国のセラフィールド再処理工場はトリチウム汚染水の大量排出で著名である。データによると2004年のトリチウム年間排出量は3500TBq(テラベクレル1012Bq)で、周辺海域の魚介類のトリチウム汚染はカレイ(200Bq/Kg)、ムール貝(15Bq/Kg)、何れも湿重量あたりである。これに対し排水に有機物が多い英国カーディフ生命科学研究所の排水中トリチウムは2000年に年間100TBqで、セラフィールドの35分の1に過ぎないが、その周辺の魚介類のトリチウム汚染は20000~50000Bq/Kg(湿重量)と、セラフィールドの200~500倍も高い。これは排水中に有機トリチウムが多く含まれているのが原因であることが分かっている。このように、魚介類の餌に有機トリチウムが含まれているか否かで、汚染は大きく変わる。この事に関して注意すべき事がある。魚介類のトリチウム汚染を心配する漁協や鳥養教授も提案している「トリチウム水で魚を飼う実験」である。上述したようにトリチウム汚染の主な原因は水や餌にOBTを含むかどうかであり、汚染したプランクトンや餌を与えない実験は意味がない。

反論4)

 福島原発の汚染水の成分について。

福島原発に貯蔵されている汚染水の量は既に述べた通り、120万トン、トリチウム量は860兆ベクレルと言われている。既に報道されているが、この汚染水は純粋なトリチウム汚染水ではない。トリチウム以外に、ストロンチウム90やヨウ素129、ルテニウム106等の放射能が基準を超えた濃度で全体の約70%に含まれている。東京電力はこれらを再処理して基準以下にしてから海洋放出するというが、除去できるかどうかは確かでない。加えて、大きな問題はこれらの汚染水には放射性炭素14(C14)が含まれている事である。炭素は水中で単独の元素では存在しない。その多くは有機物の形で存在する可能性が高い。即ち、C14とトリチウムを同時に含む有機物の可能性が高い。このC14有機物は東電の試験によればALPSの再処理では除去出来ない。

 また、タンクの一部から硫化水素が発生しており、その貯留タンクには硫酸還元菌が繁殖していた。この菌も当然トリチウムで汚染しOBTとC14を含んでいる。こうした汚染物質を除去しなければ放出された汚染水は速やかに魚介類の汚染につながる。

 何故このような汚染が起こるのか。それは原子炉内に流入する地下水が原因である。現在もメルトダウンした原子炉には毎日140トンの冷却水が投入されているが、その他に山からの地下水が流入している。事故直後は膨大な量が流入した。今も大雨が降れば地下水には山からの汚濁物や泥水が混入している可能性がある。汚染水は決して水道水や蒸留水の様に純度が高くない。

その結果が細菌の繁殖や有機トリチウム(OBT)の発生につながり、最終的には海の魚介類や海産物の汚染をもたらす事を忘れてはいけない。東電は全てのタンクについてOBT含量を分析し除去すべきである。

 


NEW!

 



日弁連の声明 2022.1.20. 福島第一原子力発電所事故により発生した汚染水等の処理 について海洋への放出に反対する意見書

 


 

 

 

 

 


緑の党・世界大会 GlobalGreen2023 


GlobalGreenCongress Korea 2023

緑の党・世界大会に参加し取材してきました。

6月8日ー6月11日 韓国インチョン市  松島コンベンシア

世界の緑の党が一同に会する「グローバル・グリーンズ世界大会が、6月8日(木)~11日(日)に韓国仁川広域市の松島コンベンシアで開催されました。グローバル・グリーンズ世界大会は、2001年オーストラリア(キャンベラ)大会、2008年ブラジル(サンパウロ)大会、2012年セネガル(ダカール)大会、2017年イギリス(リバプール)大会に続く5回目の世界大会でした。世界100カ国から参加者が集まり、気候変動を中心としたメイン講演、多彩な分科会などが行われました。日本からは、緑の党グリーンズジャパン(GJ)から、参加。草島もその一員として参加。取材をしてきました。
大会のプログラムは以下のURLからアクセス出来ます。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1h0_X7OmXxLGj44nuDM5InMK3ZDfIj4Ej-m3Vgmjk0gk/edit#gid=367799730

[参考]グローバル・グリーンズ
グローバル・グリーンズ(Global Greens)は、世界各国の環境政党が所属する国際組織です。2001年にオーストラリアのキャンベラで設立され、グローバル・グリーンズ憲章が定められました。その憲章にある六原則は、エコロジカルな知恵、社会正義、参加型民主主義、非暴力、持続可能性、多様性の尊重です。アジアからは、日本のほか、韓国、台湾、モンゴル、インド、パキスタン、オーストラリア、ニュージーランドの環境政党がグローバル・グリーンズに加盟しています。


世界から集まった緑の国会議員や地方議員の声 独自取材映像 

 5分

 50分 ロングバージョン


 


6/8  Opening ceremony 

 日本語版

 英語版


6/9

原発からの汚染水を考える 福島の汚染水の問題 オーストラリアのイエローケーキ問題、ベルギーの国会議員が感じるヨーロッパ情勢、
韓国でのマーシャル諸島の問題などを共有し、語り合いました。福島汚染水の放出 反対!

 


6/8  APGF  Meeting


エコサイド ECOCIDE セッション

 日本語


KOREA session

 Greening prducts

Crisis & Conflict



生物多様性 地域と世界


 

生物多様性と自治体



世界の緑の党の挑戦 地方と国



ACTIVISM IN ACTION

 

 


VOICEs of Global Green Congress Korea 2023 MP councillor Participants
独自取材で世界の国会議員、地方議員、参加者、緑の党アンバサダー コーディネータ−の声を集めました。
原発回帰政策に走る日本政府への一言も。ぜひご覧下さい。約50分


2001 GLOBAL GREENS  1st. AUS. 第1回グローバルグリーンズ 緑の党 世界大会 オーストラリア キャンベラ 公式VTRです。
 草島参加。
〜ハーモニカシーンが〜

 


須田郡司・鎌田東二 写真展とライブ!


スサノヲの雄叫び

11月12日(日)【荒魂ースサノヲの雄叫び】大成功!

公演アーカイブ映像 4K

別角度から  HD

 


舞踏:森繁哉
脚本・歌・石笛・横笛・法螺貝:鎌田東二
テナーサックス 尺八 :松本健一
ジャンベ:佐藤暁子
ブルースハープ・ディジュリドゥ:草島進一


 伝説の野外フェス「月山炎のまつり」(1999−2007)以来の歌声が、久々に鶴岡に響きました!ご来場いただいた皆様、ありがとうございました!


 月山炎のまつり1999

 月山炎のまつり2002 (参加者 800名!)


鎌田東二先生 絶体絶命・遺言ライブ 2023年7月8日 大阪・中津@Vi code

 


月山賛歌2023 11/5のトークのエンディングより。


須田郡司、鎌田東二 写真展は5日から12日までの6日間、200人以上の方々にご覧いただきました。ありがとうございました。

鎌田×須田鶴岡アートフォーラムチラシS


鎌田先生プロフィールS


須田郡司さんの巨岩の写真は、週刊現代 2023.11.4号「奇岩伝説」としてカラー8P 大特集されました。GOOD タイミング!IMG_7762 2

 

須田さんによる解説映像

 

 


須田・鎌田 写真展 オープニングトーク11/5 ゲスト草島進一 

「災害多発時代の備えと対策」2023.11.7 @鶴岡アートフォーラム 鎌田東二×須田郡司×草島進一

1998年より20年来、ご指導を頂いている 鎌田先生との出会いと、私、草島進一の原点をお話させていただきました。


お詫び 草島プレゼン中 「T・K・B」は、トイレ・キッチン・ベッド(テント)の誤りです。訂正します。


須田・鎌田 写真展 トーク 11/12 ゲスト 森繁哉

災害と芸能「荒ぶる災害の時代に備えて」


 トークはこの映像の33分から。

 


鎌田東二 京大名誉教授 松尾芭蕉の奥の細道 の「奧」は、湯殿山である。


須田・鎌田 東北フィールドワーク 11月6日ー11日

草島進一 撮影映像


東北フィールドワーク 11月6日〜11日

鎌田東二先生 撮影映像

 1日目 庄内


 2日目 秋田


 3日目 秋田ー青森


 4日目 青森 三内丸山遺跡 恐山 大石神社


第5日 戸来村キリストの墓、大湯環状列石 2023年11月10日


第6日(最終日)田沢湖御座石神社、鏡石、十六羅漢、丸池、ライブリハ 11月11日


10月12日 演目

「荒魂~スサノヲの雄叫び」
2023年11月12日 鶴岡アートフォーラム公演

出演者:
舞踏:森繁哉
脚本・歌・石笛・横笛・法螺貝:鎌田東二
テナーサックス 尺八 :松本健一
ジャンベ:佐藤暁子
ブルースハープ・ディジュリドゥ:草島進一

第一章 悲と旅 約10分 詩の朗詠:「悲の岬」1・2 +歌12 サウンド

「悲の岬1」

月光は黄泉路を越えてきた。満月を串刺しにしたまま血を舐めている処刑台の山猫は何に向かって吼え ているのか。月夜に還ってゆく何処の島がある。故郷への道は塞がれたまま魂の難民は国境線で不安と 恐怖の夜に怯える。全世界を覆う電脳もこの怖れの暗渠をほぐすことはできない。絶対零度の深海闇夜。 癒しなどどこにもないのだ。救いがあるとすれば無力に震える独りの夜を無為に過ごすのを見届ける自己 があることのみ。深遠を呼び覚ますモノが存在するとしたら黄泉路を越えて自己を突き通す無限遠点の まなざしと意思を植えつけたこと。超越の波動が悲の受精卵を苦の岬から突き落とす。満月に向かって 悲しく聳え立つ母之理主よ応答せよ応答せよ応答せよ!

歌1:「探すために生きてきた」

探すために生きてきた 道を求めて生きてきた 夢を求めて生きてきた 愛を求めて生きてきた

12345678910 果てしない 12345678910 切りがない 12345678910 とめどない 12345678910 道がない

探すために生きてきた 探し求めて生きてきた 時を求めて生きてきた 闇を潜って生きてきた

12345678910 果てしない 12345678910 切りがない 12345678910 とめどない 12345678910 終わらない

探すために生きてきた 探し求めて生きてきた

 

路を求めて生きてきた 夢を求めて生きてきた

12345678910 果てしない 12345678910 ときがない 12345678910 あてがない 12345678910 みちがない

探すために生きてきた 探し求めて生きてきた 夢を求めて生きてきた 闇を潜って生きてきた 探すために生きてきた 探し求めて生きてきた 夢を求めて生きてきた 闇を潜って生きてきた

 

歌2:「泥の鳥ブルース」

身を切るような鋭さを自分に向ける 身を断つような悲しさに我を失う 俺にかまうな 捨て置け あめつちよ

遠さにあこがれる自分にあきれる 近くにいる君を傷つける自分を恥じる 俺は荒ぶる泥の神 ちちははよ

生れてきてから愛されたことがない 死のうとしても死ねない自分を哄う 俺は飛べない泥の鳥 しらとりよ

恋をしても飛べない自分を呪う 怒りの火山に身をゆだねて死にたい 俺は廃墟のガラクタだ 富士やまよ

生れてきてから自分を壊したことがない 一度たりと自分を超えたことがない 俺は飛びたい泥の鳥 始祖鳥よ

生れてきてから自分を壊したことがない 生れてきてから愛されたことがない Ahu Ahu

詩の朗詠:「悲の岬2」

愛を求めて生きてきた 愛を求めて生きてきた

 

深い夜の瞳の底でアンテナは疼いた。音信絶対不能の音源を逆探知したが事切れてしまった悲劇的な 預言者を弔う。耳孔の奥でトマトが潰れマグネシウムの閃光が散らばった。神父は手旗信号を使って必 死の面持ちで十字を切ったが誰も気にせず通り過ぎた。夜空を染める無関心と迸る涙のような流星。帰 って来い。暗号解読が遅れたため避雷針が裂けて粉々に砕けた。もう一歩も先に進めない。三歩退いて 倒立したまま巫女は緋袴を翻して昏睡した。懐かしさこそ誘惑の手口なのに。忘れるな。未来を覗く窓が 指揮棒で激しく割られていた。空に向かって牛乳を撒き散らした。ハレルヤを叫びながら白色驟雨に撃た れ南十字星に内臓を鷲摑みされたまま遠くの遠くまで嘆きの河を渡って往く。その日始祖鳥は翔ぶ空を 切なく探した。

第二章 スサノヲの雄叫び (詩の朗読を中心に + サウンドインプロビゼーション) 約20分

すべては妣の死から始まった
いのちの女神 イザナミの妣の死から
ゆくりなくも 天上の神々は使命した
このくらげなすただよへるくにを修理固成せよ と

ゆえに イザナギ イザナミは めおととなって みとのまぐはひにより 国生みをした

ひるこ

水蛭子

あはしま

淡島

あはじのほのさわけのしま

淡道穂狭 別 島を皮切りに

い よ ふたなのしま

伊予の二名島

あ め の お し こ ろ わけ みつごのしま

天之忍許呂別てふ隠岐の三子島

つくしのしま

筑紫島を産んだ
伊予と筑紫は 身一つにして面四つの島 だった

おほやまととよあきつしま

そのあとに 天御虚空豊秋津根別てふ大倭豊秋津島を 産んだ

これら 最初に生まれた八つの島々を合わせて 大八島国 と名付けた

あ め ひ と つばしら い き のしま

つづいて 天比登都柱てふ伊伎島

あ め の さ で よ り ひ め つ しま

天之狭手依比売てふ津島

さどのしま

佐度島を 産み

あまつ み そ ら とよあき つ ね わけ

おも

 

そして大妣イザナミは
この大八島という大きな八つの島々のまわりに
さらにまたたくさんの小さな島々を産んだのだった
そして 石の神 風の神 海の神 木の神 山の神 野の神 など
ありとあらゆる 山川草木 海 山 風 土の
天地の間にある神々を産み
最後に 火之迦具土神を 産んだ
そのため みほとが焼かれ 病み衰えて 黄泉の国に神去った

大妣イザナミは最初にヒルコ 最後にカグツチを産み その病み衰えたからだから 鉱物や土や水の神々をこの世にもたらして 黄泉の国に去っていったのだった

いのちの大妣イザナミは 産みに産んだそのはてに 死に至ったのだ すべてはここから始まった

水に始まり火に終わる大妣イザナミのはたらきのおおいさに涙する

大妣の悲
それは 夫イザナミの無理解と非道な仕打ち
見ないでと頼んだ わがからだを見られてしまった
その辱と 穢れたものを見るかのような夫のまなざし
いのちの行く末をおおらかに見とどけることができたなら
死もまた穢れなどではなく
いのちの変容のかたちなのだと
やさしく受け止めるまなざしが生まれていたら
吾が悲しみと痛みはこれほどのものではなかった
大妣はそう感じていたはずだ
そのことに 父イザナギは気づかなかった
彼は わが身が穢れに触れたと思い
筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原で

ひ の かぐつちのかみ

 

禊祓をしたのだった

そして その禊祓の最後の最後に生れたのが
吾だった
父イザナギは 最後に左目を洗って 姉アマテラスを
右目を洗って 兄ツクヨミを
そして 最後に鼻を洗って 吾 スサノヲ
を生み成したのだった

父イザナギは

この禊祓から生まれた子神たちの最後の三柱を

みはしらのうづのみこ

とくに 三 貴子と名付けて 尊んだ

だが それゆえに
だが そのために
吾は 父を許せなかった
母の思いと愛を踏み躙って 独り善がりな清らかさの中に浸りきっていた父を

父よ
あなたは あさはかだ
父よ
あなたは ひとりよがりだ
いつも そうだった
おとこたちの 手前勝手はもうたくさんだ
俺は泣くしかなかった
ただただ 泣き喚くしかなかった
啼きいさちるしかなかったのだ
おかあさ~ん
おかあさ~ん
おかあさ~ん と
母の痛みと悲しみを感じれば感じるほど
それに気づかぬ父の無神経に腹が立った
何なんだ その自分勝手は
そして その自分勝手を俺たちに押しつける

姉 アマテラスには 高天原

 

 

兄 ツクヨミには 夜の食国
吾 スサノヲには 海原を知らせ

だと?

大妣の悲しみにも気づかずに
おもいをかけずに
いたわりとやさしさをそそがずに
あなたの愛は独善的である いつも
あなたの愛は独行的である つねに
妣は 耐えた
妣は 忍んだ
そして
妣は 恨んだ
そんなうらみを あなたは世界にもたらしたのだ
その責を取ってもらう
吾は啼きながら そのことを言い募っていたのだ
責め立てていたのだ
だが あなたは いっかな そのことに気づきもしなかった
そして 吾を追放した
根の堅州国 妣の国に行ってしまえ! と
もちろん 吾は 根の堅州国 妣の国に行こうとした

だが その前に 姉にだけはわかってもらいたいと 別れを告げに行ったのだった それが 次なる出来事を生んだのだった

姉は吾を疑った
自分の国を奪いにきたのではないかと
まるで 何もわかっていなかったのだ 姉は
父と同じで
吾をただのわがままで粗暴なやつとしか見ていなかったのだ
父に見捨てられた母が深く傷ついたように
姉に見限られた吾も深く傷ついた

 

けれども そのことは 表沙汰にはしないで

うけひ

身の潔白を証明するために 宇気比をおこなった

ものざね とつかのつるぎ

姉は 吾が物実の十拳剣を取って 天の真名井の水で洗い 口中に入れ さがみに噛んで 息とともに吐き出し

三柱の女神を生み成した

た き り び め のみこと おくつしまひめのみこと

多紀理毘賣命 またの名 奥津島比売命

いちきしまひめのみこと さよりびめのみこと

やさかに まがたま みすまる たま

吾は 姉の物実の八尺の勾瓊の御統の珠を受け取って
天の真名井の水で洗い 口中に入れて
さがみに噛んで わが息とともに吐き出し

五柱の男神を生み成した

市寸島比売命 またの名 狭依毘売命

た き つ ひ め のみこと

多岐都比賣 命

まさかつあかつかちはや ひ あ め の おし ほ みみのかみ

正勝吾勝勝速日天之忍穂 耳 神

あ め の ほ ひ の かみ

天之菩卑能神

あ ま つ ひ こ ねのみこと

天津日子根 命

い く つ ひ こ ねのみこと

活津日子根 命

く ま の く す び の かみ

熊野久須毘神

こうして ウケヒによって 吾は心の清らかさを あかしした

だが おれの怒りは収まらなかった
アマテラスよ なぜ おれを疑うのだ
イザナギよ なぜ 母の悲しみを分からぬのか
おれはおまえの 三貴子の一人などではない
おれは 母の子だ
おれは 俺だ
おまえの子ではない
おれの怒りは怒濤となり噴火となり爆発散乱した
すべてのものを破壊する
すべての神を破砕する

 

すべてのいのち破爆する

おさまらぬ
おれの こころは おさまらぬ
おれの からだも おさまらぬ
なぜだ なぜだ なぜだ
なぜ なにも わからんのか
おれは 暴れに暴れた
田んぼを破壊した
畑を毀した
畔も 土手も 何もかも

反吐を吐いた

大嘗殿に糞をした

忌服殿に血だらけの馬を投げ込んだ
天の班駒を逆剥ぎに剥いで
皆殺しにしたかった
破砕し尽くしたかった
誰もかも
何もかも
どこもかしこも
アマテラスは おれを怖れた
そして 逃げた
逃げ隠れた
天の岩戸に
おれは それをも破壊し尽くしたかったが
天上の神々は おれを閉じ込めた

そして 神集いして 祭りをおこなった アメノフトダマは神籬を捧げ
アメノコヤネは祝詞を奏上し アメノウズメは手に笹葉を持って踊りに踊り神楽を奏して神憑りした

胸乳が露わになった
ホトが露わになった

あめ ふちこま さか

 

それを見て 神々が笑った
花が咲き誇るように笑った
そのとき ひかりがさした
光が戻った
光が甦った
アマテラスが顔を出した
あはれ あなおもしろ あなたのし あなさやけ おけ!

天晴れて 光が射して 面に当たって 白光りして
おのずと手が伸びて みなともにゆれにえゆれ おどりにおどり なびきになびいて おけ となる
おけ おけ おけ となる

世界に光が戻り
いのちが息を吹き返した
いのちは甦ったが
俺は追放された
髪の毛を切られ
髭を切られ
手足の爪を剥がされ
あらゆる罪穢れを背負わされて
身も心も魂も剥き出しにされて
追放された
地の果て
この世の涯
涯の果てまで

だからおれは ながれ 流れて 流浪する
漂流する
かつて 海原を治めよ と命じられたおれが

 

七つの海を 流され 漂流し
地の涯 この世の果てまで 経巡った
どこにも おれの居場所はない
休む場所はない
憩いの地はない
どこからも 拒絶されて
宿無しの 独り旅
還るところのない 漂泊
流浪
ただ 荒れ果てて すさみきって ながれゆくまま
そして その流れゆくままに 行き当たったのが
出雲の地だった

いづも いつも いづるも

いつ 思い出しても 愛惜の思いに揺れる
出雲の斐河に至った時 上流から箸が流れてきた
そこに 誰かが住んでいる

おれは 駆け上った 上流に

ほどなくして 粗末な小屋を見かけた
泣き声が漏れていた
どうしたのだ おまえたち
何を泣いているのだ
毎年この時期になるとやってくる ヤマタノオロチが
最後に残った八番目のこの娘を食い殺しにやってくるのです
それが つらくて 泣いているのです。
泣いているのは 三人
あしなづち てなづち くしいなだひめ

 

じつは おれは これまで そのヤマタノオロチとやらと同じであった 食い殺し 斬り殺し 叩き殺し ありとあらゆるものを 破壊尽してきた それが おれだった

だが そのおれが おれのかつてのおのれのようなヤマタノオロチを退治して見せよう そやつは おれにしか倒せぬからな
ヤマタノオロチを殺すことができるのは ヤツの分身でもあったおれだけだ

おれは策略を施した
八頭八尾の八岐大蛇に 八つの甕に なみなみと酒をそそぎ
酒精をプーンと匂わせて ヤツをおびき寄せ
ぐでんぐでんに 酔っぱらわせて のびてしまったところを 叩き切る
おれの策略は奏功した
まんまとおれの仕掛けた罠にはまった
かわいそうだが 姫たちを救わねばならぬ
そのためには アヤツを殺さねばならぬ
両立は 無い
殺すか 殺されるか
喰うか 喰われるか
どちらかしか ない
さいわい おれは 生き残った
いのちながらえた
人救いを果たして
クシナダのヒメよ 美しいクシナダヒメよ
おれとともに 生きてくれ
おれとともに 生きてゆこう
この ヤマタノオロチを倒した 八雲立つ 出雲の地で
こうしておれは 勝鬨を上げ
心の底から晴れ晴れとした思いに満たされ
思いのたけを歌にした

 

  八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに
    八重垣作る その八重垣を
たくさんの雲が立ち上ってくる
その八雲立つ出雲の地で
愛するおまえとともに住む愛の御殿を造り
その愛の住処で 常永遠に 愛するおまえと過ごしていこうぞ
おれは 吾が心清々しと大声を挙げて 歌をうたった
おれの歌は 八雲の歌 出雲の歌 八重垣の歌だ
そしてそれは 八岐大蛇の鎮魂歌であり 母の鎮魂の歌である
母の痛みと悲しみを背負い切れずに 暴れに暴れ
壊しに壊し
わめきにわめいてきたおれが
初めて 正調の調べを持った晴れの歌をうたったのだ
  八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに
    八重垣作る その八重垣を

やー やー やー やー

それは いやさか のうたである
やさか のうたである
やーさか のうたである
うたでしか おれの心の晴れ間を言い表せぬ
心の晴れ真
心が晴れた
心は晴れた

ようやっと

妣よ 大妣よ

こうして 吾は いましみことのかなしみをほぐし
母の痛みと恨みを 解き放った
この天上にまで千木高知りて聳え立つ愛の御殿の歌で

 

母の恨みを 歌で溶かした

すべては妣の死から始まった
そして 最後に 歌が残った
死が 詩となった
死が 歌によって 史となった
おれの語りは 歌となる
それこそが 海原を治める おれの道

海原は 歌原である

くらげなす漂へる大八島の国
葦原の中つ国
豊葦原の瑞穂の国よ

第三章 和魂・幸魂(約15分)

歌:1「僕の観世音菩薩」

ぼくの観世音菩薩

朝 扉を開くと 鳥の声が聴こえる 風のそよぎ 水のせせらぎ 光に満ちて しあわせをかみしめる ああ ぼくの観世音菩薩

ああ わたしの観世音菩薩

夕べ 扉を閉めて 闇の中に憩う
ろうそくを燈し 静かに語らう
やさしさにあふれ しあわせをかみしめる D―A-Dm-G D-A―G-D

ああ ぼくの観世音菩薩 ああ わたしの観世音菩薩

夜 魂を重ねて 夢の中に溶ける
いのちの声に 耳を澄ます
からだを寄せ合って しあわせをかみしめる

ああ ぼくの観世音菩薩 
ああ わたしの観世音菩薩 

ああ 南無 観世音菩薩 ああ ああ 観世音菩薩

 

2「神」

この苦しみの中に神が在る この悲しみの中に神が居る 神は森に住んでいるけれど 人の心の森にも住んでいる

この激しさの中に神が在る この慎みの中に神が居る 神は海に住んでいるけれど 人の心の海にも住んでいる

開け天地 吹けよ山河 つながれ天地 結ばれよ山河

この痛みの中に神が在る この静けさの中に神が居る 神は天に住んでいるけれど 人の心の天にも住んでいる

この喜びの中に神が在る この祭りの中に神が居る 神は祭りに現われるけれど 祈る心の中にも現われる

開け天地 吹けよ山河 つながれ天地 結ばれよ山河

歌3:弁才天讃歌 オンソラソバテイエイソワカ(8 回)

天の川清く流れ 地上に光の帯となって 緑の大地を育み 世界に夢の帯となって 心の絆を結ぶ
弁才天 輝け
弁才天 宇宙へ

弁才天 響かせ

 

 

弁才天 天翔ける オンソラソバテイエイソワカ(8 回)

天の星遠く流れ 地上に光の帯となって 魂の道を照らし 世界に虹の橋となって 国の境を超える
弁才天 あふれ出せ
弁才天 世界へ

弁才天 響かせ 弁才天 魂翔ける

オンソラソバテイエイソワカ(8 回) オーム

第四章:奇魂 (約10分)

歌1「銀河鉄道の夜」

この地球から見ると銀河は白い乳の流れに見えて夜空を彩る その夜 ケンタウルスの祭りでぼくは不思議な夢を見た 銀河の夜汽車に乗って星の世界を旅する夢だった

あの空の果てまで ぼくたち二人で まことのさいわいを探しに行こう

カンパネルラの星までぼくは旅をする カンパネルラの星からぼくは飛んでゆく

この宇宙の中で地球はいのちと苦悩に満ちた星として輝く その夜 銀河の渦の中でぼくは孤独な星となる いっしょに行こうと誓ったきみはどこにいるのか教えて 教えて

あの空の果てまで ぼくたち二人で まことのさいわいを探しにゆこう

カンパネルラの星までぼくは旅をする カンパネルラの星から独りで飛んでゆく

あの空の果てまで ぼくたちみんなで

 

まことのさいわいを探しにゆこう 探しにゆこう 探しにゆこう 歌2「神ながらたまちはへませ」

神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら

岩陰より滲み出して来る 水を探して 夢を探して 向こう岸にる 向こう岸に渡る
夢を開いて 夢よ開けと
あはれあはれ はへ あはれあはれ はへ

神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら

なけなしの夢が壊れて 行く当てもなく流離う 尽十方未来際 尽十方未来際
夢を開いて 夢よ開けと
天晴れ天晴れ はへ 天晴れ天晴れ はへ

神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら

祈りの言葉は死に絶えても 朝日の中で甦り咲く 尽十方未来際 尽十方未来際
夢を開いて 夢よ開けと
天晴れ天晴れ はへ 天晴れ天晴れ はへ

神ながらたまちはへませ神ながら

詩の朗読:「火伏の山」(=月山讃歌)

火伏せの山として知られる霊山 そは 火を隠し持つ聖山

人を寄せつけぬ険しさと激しさ けれど 人を魅了してやまぬ神秘

そこに どのような火が燃えているのか?

 

火を吐く恐竜のような荒ぶる山の烈火 赤い蛇体のように流れ落ちる溶岩 樹木を焼き尽くす山火事の火 悩める心を激しく焼き焦がす火 人と人との間にあたたかに灯る火

いろんな火があるのだ 多様な火の多様な顕われがあるのだ」

母は言った 災難が起こるから火打ち石を持て!

父は言った 災難を乗り越えるために火打ち石を打て!

吾は言う 災難を受け止めるために火打ち石を配れ!

汝は言う 災難の後を生きるために火打ち石を隠せ!

さまざまな火の処方がある中で 火伏せの山はそのどれにも生成変化する

そは 火を秘め持ちながらも 火を抑えることもできる山 火を鎮めるための天地の清水を満々と湛える山

そんな 火伏の山に わたしはなりたい

歌3「月山讃歌」フィナーレ

北の大地から天に向かって 月の山が聳え立つ 万年雪を頂いた峰が緑の田畑を潤す この天地に永遠なるもののしるしを刻んで この世界のいのちの絆を結ばしめる山

Holy Mountain Forever 我らが月の山 Holy Mountain Forever いのちのオリジン

人は死ねば皆魂になって 月の山に帰ってゆく この世の浄土に安らかな顔で月の山に還って往く 

 

この天地に永遠なるもののあかしを結んで この世界のいのちに平和を約束する山 Holy Mountain Forever 我らが月の山 Holy Mountain Forever いのちのオリジン Holy Mountain Forever 我らが月の山 Holy Mountain Forever いのちのオリジン