ラムサール湿地 大山・上池の観察記録 必見!
ラムサール条約湿地 大山・上池(下池)の観察記録2023.1.3〜2.26
ネイチャーポジティブ資料
2023.3月議会一般質問
2023年1月3日から大山上池(一部下池)の調査を毎朝、特にオオヒシクイ・マガンの飛び立ちを観察、調査してきました。1000羽を超えるガン類の飛び立ち。ネイチャーポジティブの象徴、シジュウカラガンを確認。
大山 上池・下池は、世界的に価値のある、ラムサール条約湿地 水鳥の楽園であると再確認しました。
1月3日から2月26日まで、ほぼ、毎朝調査する中で、のべ7000羽を超えるマガン、オオヒシクイを確認。
昨年 ラムサール賞 ワイズユース賞を受賞した、呉地正行さんが 3羽という絶滅危機から、復活に取り組まれた希少種 シジュウカラガンも上池で2月17日、15羽 2月21日に10羽確認。調査員の方にお伝えし環境省の報告に加えて頂きました。
2月17日、18日には、1000 羽を超えるマガン、オオヒシクイが飛びたちました。
上池からはほとんど、水田のある東側に飛び立つのですが、下池から新潟方面に向かって飛ぶ群れは、確実に今般の風車の建設予定地の真上を飛んでいくことを4,5回に渡って確認しました。北は秋田の八郎潟、南はオオヒシクイの国内最大の越冬地である福島潟、佐潟への中継地として上池下池をガン、コハクチョウが使っている事を実感しました。矢引の計画の方法書にもガン、コハクチョウの渡りルートであることは示されており、風車などによる衝突や渡りルートの回避など、影響は必須と感じました。
また、この間、上池下池周辺でオオワシ3回、オジロワシ2回、オオタカ3回 ハヤブサ1回など、稀少猛禽類も目にしました。オジロワシなど猛禽類の風車へのバードストライクは国内で、オジロワシだけで70事例、鳥類全種で580例。大変危惧されます。
*観測、撮影 機器 Nikon 双眼鏡 Kowa TSN-660 60倍 プロミナー カメラ NikonD5300+Tamron 18-400mm SONY ビデオカメラ FDR-AX700 Libec TH-X 三脚 一脚 Kenko スマホアダプタ iphone13(プロミナー撮影時)
シジュウカラガン 大山・上池 2月21日 稀少ガン シジュウカラガン 10羽をマガンの群れの中に発見。飛び立ちまで。
1000羽以上の飛びたち 大山・上池 2月18日
2月18日 ズームアップ映像
2月17日 写真 マガンの飛び立ち
シジュウカラガン を大山 上池で15羽 発見 2月17日
シジュウカラガン 大山 上池 10羽 発見 2月21日
マガン、シジュウカラガン ヒシクイ 翔ぶ 大山 上池 2月21日
大山 上池 2月11日 プロミナーからの映像。
大山 上池 2月19日
大山 上池 2月20日
大山 上池 2月22日
大山 上池 2月23日
大山 上池 2月24日
大山 上池 2月26日
オオワシ 下池 1.3 朝6時から10時までおうら探鳥館に居る中、目の前を翔ぶオオワシ発見。
オオワシ 上池 1/30 向かって飛んできました。ノートリミング
オジロワシ 下池
オオヒシクイ
マガンの群れの飛び立ち
ちなみに庄内某所の田んぼで撮った ハクガンとシジュウカラガン 2月15日
ハクガン 庄内某所の田んぼ 2月13日
2/27 大山 上池 マガン、オオヒシクイ 6時7分 140羽 飛びたちました。
2/28 大山 上池 ガンの姿は一羽も見当たりませんでした。 コハクチョウは380羽確認。
5/2 大山 上池 ヨシガモ、ハシビロガモ コガモ 確認。
関連資料
参考に 宮城県若柳町でおこなわれたガンの国際シンポジウムのエクスカーションで訪れた伊豆沼 2023.1.19
20万羽越冬する伊豆沼 凄い風景です。
呉地正行さんの講演会 1月15日ほとりあで開催 ラムサール賞受賞者 大山上池・下池の登録の際 ご尽力下さった呉地正行さんの講演会。冒頭に大山 上池・下池の特徴が述べられ、ラムサール締結国会議での受賞式のエピソード、貴重なガン、3羽から1万羽に回復させた、シジュウカラガンの復活の経緯、などが述べられています。
発信器を使った追跡プロジェクト 山階研究所 澤先生の報告。 オオヒシクイは、カムチャツカ半島から、北海道を越えて大潟村、大山上池・下池を通って福島潟、又それ以南にいくことが示されています。
国際シンポジウム「東アジアにおけるガン類の保全管理に向けて」 2023/1/28(土)10:00-16:30 於宮城県栗原市はさま会館
新潟市 ラムサール湿地自治体登録記念 ラムサールシンポジウム2023. 2.5
2023.2.22
この風景を守りたい方は、この署名活動にもぜひご参加下さい。
2023.3月議会 一般質問
以上の調査データを紹介しつつ、一般質問をいたしました。
1)風力発電の問題について
先ずはじめに野鳥への影響について 伺います。
私は、この1月3日からほぼ、毎朝、明け方に大山上池に行き、特に国の天然記念物マガン、オオヒシクイの飛び立ちの調査をおこなってきました。
この間、のべ7000羽を超えるマガン、オオヒシクイを確認しました。
又、昨年、呉地正行さんがラムサール賞を受賞したきっかけでもある絶滅危惧1A類のシジュウカラガンを上池で2月17日、15羽。2月21日に10羽確認し、環境省の報告に加えて頂きました。
2月17日、18日には、1000羽を超えるマガン、オオヒシクイが飛びたちました。コハクチョウは今年も5千羽。カモ類は約2万羽確認されています。
改めて大山 上池・下池は、国際的な価値のある、ラムサール条約湿地にふさわしい、水鳥の聖地である事を実感しました。
ガン類は、上池からはほとんど、水田のある東側に飛び立ちますが、下池から新潟方面に向かって飛ぶ群れは、確実に海岸沿いの尾根伝い。建設予定地の真上を飛んでいくことを4、5回に渡り確認しました。
ガンの一種、オオヒシクイに発信機をつけた山階(やましな)鳥類研究所の調査報告でも北は秋田の八郎潟、南はオオヒシクイの国内最大の越冬地である新潟市の福島潟、佐潟(さかた)との中継地として上池・下池に飛来しており、最近は冬の間、何回も移動する傾向がある。との事です。風車によるバードストライクや飛来地の変更などの影響は十分に想定できます。
また、この間、上池下池周辺でオオワシ3回、オジロワシ2回、オオタカ3回、ハヤブサ1回、等の稀少猛禽類も目にしました。キツネも2回みました。
風車によるオジロワシのバードストライクは国内でも70例確認されており、猛禽類にとって特に脅威となっています。
こうした日々の調査結果でも、風車による悪影響は十分想定できます。
又、昨年のラムサール締結国会議COP14に出席した関係者の報告会の際に確認しましたが、そもそも、水鳥の国際的保護地区である世界で2,314箇所のラムサール条約湿地は、基本的に各国、特別保護地区としてきちんとゾーニングされており、5k圏内に風力発電所があるような事例はほとんどありません。6MWもの巨大風車を、ラムサール湿地2kmに建てるなどという計画は、完全に非常識で、国際的に非難されかねない。ということは、しっかりと認識すべきであります。
又、以前も伝えましたが、環境アセス上で、開発業者が依頼する鳥類の調査は、決して十分なものではなく、アセス上の意見に対する配慮には「建設中止」というゼロオプションはない。要するに、アセスに踏み込めば、事業を概ね認めることになる。というのが国内事案の通例と言うこと。
●又、2021年10月の法改正で、今回の計画では、配慮書段階での説明や意見受理が省かれ、いきなり、方法書段階に踏み込まれる、リスクもあったと思います。
風力発電では、環境保全上重要な地域を、「事前に避けるべき」、と言う「予防原則」が、バードライフ・インターナショナルの勧告でもあり、私は日々調査して更に確信をもちましたが、これまで、有識者の声を集め、予防的措置として、この段階で、判断された、今般の市長の中止要請は、極めて妥当であると、評価いたします。
現在集まっている反対署名8千名以上の方々、地元加茂、大山含む多くの市民を初め、野鳥研究の関係者、自然を愛する全国の方々が、大変評価されています。
そこで、改めて、ラムサール条約湿地を、世界遺産のように、5kmのバッファゾーンを含めて、ゾーニングで規制することを、ガイドライン上でしっかりと、明記頂きたいと思います。ご見解を伺います。
次に、風車騒音と健康被害について
前回、風車騒音による健康被害は、1000人規模の疫学調査で明らかになっているという北大、田鎖先生の見解を、ご紹介しました。
今般、その疫学調査を実際におこなった、元 国立科学研究所 主任研究員
大分県立看護科学大学 影山隆之(かげやまたかゆき)教授に、大分市でお会いし、インタビューをして参りました。
影山先生のチームは、風車騒音による睡眠影響を調べようと言うことで、国際的な精神障害の診断基準の中で、「深刻な不眠」と思える方だけを拾うような質問の仕方を開発。全国3つの調査チームに分けて1件1件、訪問して聞き取るという手法で、3年にわたり調査をし、2年間分析した結果、風車音が41dB以上で不眠となる確率は5倍になることがわかり、統計学的に有意、と結論したとの事でありました。
●騒音などによって深刻な不眠になっているという状況は、健康が侵害されていると言って良い。●風車音のように規則的、間欠的に発する音は、定常的な音よりも睡眠を妨害しやすい。●風車騒音は、睡眠を妨害し、健康被害をもたらすので、
風車の騒音レベルが高い場所に人家があるべきではない。十分な隔離距離をとるべきだ、との見解をいただきました。
又、北大の田鎖先生が開発されたソフトウエアは、風車建設を検討する際に大変有用で、自治体などで大いに活用すべき。という見解もいただきました。
田鎖先生は4MW風車では、1基でも隔離距離が2Km以上必要と、示されています。又、加茂の風車では影山先生の調査を踏まえて39人、矢引では71人の不眠症のリスクという試算結果がでています。
●以上を踏まえ、特に大型風車と民家の隔離距離について、ガイドラインの見直しを、改めて求めます。見解を伺います。
又、現在稼働中の三瀬八森山の風車音は、800m離れた場所からも、風切り音が、空を鳴らす、耳障りな反復音が聞こえます。JREの事後報告の資料からは、入眠妨害のレベルである80HZ(ヘルツ) 41dB(デジベル)以上の地域も見られます。
●睡眠障害などが生じていないか。三瀬、小波渡で、(しっかい)調査をおこなう必要があると思いますが、見解をうかがいます。
3)次に、三瀬矢引風力発電 最大4.3MW 7基の建設について伺います。
●現在稼働している、三瀬八森山風車の野鳥のJREの事後調査の報告書に対して、環境省の担当者から、「バードストライクの調査が1ヶ月2度程度では調査にならない。」事業者は、「あまり影響はない」と言及しているが、そう評価するには、あまりにも情報が不足しており大変問題。もっと高い意識と緊張感を事業者に持ってもらう事が必要。との見解を頂きました。
●風車騒音の事後調査については、報告が全く科学的とはいえず、調査頻度、風力、調査手法が不明。と田鎖先生から御指摘いただきました。事業者にはその旨伝え、回答が来たものの、全く回答になっていません。
●また、今回2月5日、加茂や大山の住民をはじめとする市民有志で企画した「風力発電を考える集い」では、事業者からの事業説明を求めていましたが、全く理由なく拒まれております。昨日の議論で加茂住民に対しても、フォトモンタージュを見せたのはたった4名との事でしたが、こうした事業の説明責任を果たそうとしない姿勢は、基本的な企業コンプライアンス違反であります。
●で、矢引の事業の事になりますが、「考えるつどい」では、矢引の風力発電計画について、上郷の住民の方から、三瀬八森山風車との累積的影響や、西目と類似する地質構造の危険性から、いったん凍結してほしい。との声があがりました。
この御指摘はごもっともで、風車騒音の点で、三瀬八森山風車との累積的影響で、加茂の31名よりも多い、71名の不眠症を引き起こすという試算結果がでています。配慮書、方法書への環境大臣、経産大臣意見でも複数の住居及び学校への影響が懸念されていますし、観光地である由良への影響も懸念されます。
又、野鳥への影響の面でも「ラムサール条約湿地への影響が懸念される。」という意見が経産大臣、環境大臣名ででています。
加茂の6MW風車は論外の巨大さです。が、矢引に計画している4.3MW風車も、秋田港で1月31日に稼働した、洋上風力発電4.2MWと同等の大きさ、いわば洋上向きの巨大風車であります。4MWでは2kmの隔離距離が必要という指針にも反します。
杜撰な事後調査、説明責任を果たさぬ姿勢、という点で、この事業者は問題であり、●風車騒音と鳥類の影響を踏まえ、私はこの矢引の計画も予防原則に従い中止、撤退を求めるべきと、考えます。当局の見解をお伺いします。
●又、事業者の説明責任についてですが、現行の「立地2km範囲内の地域住民への説明責任では、今回のラムサールの件など、市全体への影響がある案件では不十分であります。「全市民に対して説明責任がある」というガイドラインに直ちに変更を求めます。見解を伺います。
2)ラムサール条約湿地と生物多様性戦略について
今回、風車問題で焦点になったラムサール条約湿地、についてですが、市民の多くが、その重要性を理解されていない事を痛感させられました。
基本的に広報不足です。
昨年11月スイスジュネーブで開催された、ラムサール条約第14回締約国会議では、SDGsの達成につながる湿地活動。又、交流、教育、参加、普及啓発、これらをCEPA(シーパ)といいますが、これらの新しいアプローチをおこなう事が決議されました。
又、12月のカナダモントリオールで開催された、生物多様性条約第15回締約国会議では、正式に2030年までに陸と海の30%以上を保全する「30by30」が目標として定められ、ネイチャーポジティブ 生物多様性を含めた自然資本を回復させる、と言う目標が、経済界でもカーボンニュートラルに並ぶ、キーワードとなりました。
又、自然環境学習拠点である、ほとりあ10周年ということもあり、いくつかの提案をしたいと思います。
一つ目が、広報の充実とラムサール湿地をもつ自治体との交流について
この間、宮城県、伊豆沼、蕪栗沼、化女沼などのラムサール湿地と大崎市。福島潟、佐潟(さかた)をもつ新潟市。又、秋田県大潟村を訪れ、関連施設などを視察し、ガンの国際シンポジウムで、全国の湿地管理者や研究者の方々と情報交換しました。それぞれの湿地で県と連携した広報活動など、取り組みがおこなわれています。
今年10周年になる「ほとりあ」の取り組みの中で、特に外来生物駆除の取り組みは、環境省が2022年に作成した「アメリカザリガニ対策の手引き」でも掲載されています。直近には山形市の小学校や岡山県の高校、兵庫県の中学校と外来生物のオンライン学習の依頼が来るなど、全国の子供たちの環境教育の一助にもなっているそうですが、各地の湿地管理者の中でも大変評価されていました。
ぜひ国、県にもはたらきかけ、全戸配布のリーフレットをつくるなど、「ラムサール湿地の広報面での充実」、拠点施設、「ほとりあ」の充実とともに、ガンカモ類やコハクチョウの飛来地のネットワークとして拠点施設間の交流、連携を深め、施策を前進させていただきたいと考えますが、見解を伺います。
又、特に、ラムサール湿地でガンやハクチョウが飛来する湿地のほとんどが参加しているEAAFP(東アジア・オーストラリア地域 フライウエイ・パートナーシップ)への参加を直ちにおこない、特にガンカモ類の飛来数などの情報共有や発信をおこなって頂きたいと思いますが、如何でしょうか。伺います。
2)次に湿地管理計画についてです。
昨年ラムサール賞を受賞された呉地正行さんが1月に「ほとりあ」に講演でいらしたときに上池、下池をご覧頂き、ご提案いただいたのは、昨今のカモやオオヒシクイの減少の原因を探る為の調査やラムサール湿地の管理計画をたてることでありました。大崎市では、沼周辺の水田も登録された蕪栗沼があり、ラムサール湿地管理計画に基づいて管理され、「ふゆみずたんぼ」などの取り組みがおこなわれています。こうした取り組みをモデルに「ラムサール湿地管理計画」を策定されてはいかがかと思いますが見解をうかがいます。
次に、湿地自治体について です。
2月5日には、国内初のラムサール条約湿地自治体となった新潟市、出水市(いずみ)市が参加しての記念シンポジウムが新潟でありました。大変有意義なものでありましたが、鳥類の調査体制として新潟市では20年以上、10月から3月まで毎週金曜日ガンやハクチョウ類の飛来数調査が市民有志で継続されています。出水市では地元の中学生が60年、伝統的にナベツルなどの羽数(はすう)調査をおこなっています。自治体認証を獲得するベースにはこうした地道な鳥類調査の蓄積があったと伺いました。ぜひ、当市でも湿地自治体を目指し、そこからバックキャスティングして一つ一つの施策を構築して頂きたいと思いますが、見解をうかがいます。
最後に、ネイチャーポジティブ経済についてです。
「ネイチャーポジティブ」とは、生物多様性の減少傾向を食い止め、 生物多様性を回復させることであります。前述したように、Cop15で、30by30が締結され、ネイチャーポジティブがカーボンニュートラルとともに、世界の目標となりました。
世界経済フォーラムの報告書では、世界の国内総生産の半分以上の約44兆ドルが自然の喪失によって潜在的に脅かされているとしており、ネイチャーポジティブ経済に移行することによって2030年までに約4億人の雇用の創出と年間最大10兆ドルのビジネスチャンスが見込めるとしています。
トキの復元の取り組みをしている新潟県佐渡市では、昨年、産官学連携して、「生物多様性保全はグローバルビジネスの時代へ」というシンポジウムをおこない、自然資本経営としての農業、食文化産業、観光等のあり方を議論し、市長が「ネイチャーポジティブ宣言」を表明しておられました。
ラムサール湿地をはじめ、自然信仰の修験道文化が現存する出羽三山、高山帯から海洋までの生物も文化も多様性に富む当市は、その新たな経済を育むモデルにふさわしい地域と考えます。ぜひ「ネイチャーポジティブ宣言」を掲げ、30by30や自然資本の経営に積極的に取り組んでいただきたいと考えます。ご見解を伺います。
伊藤市民部長
初めに、鶴岡市自然学習交流施設「ほとりあ」の充実、広報等でございますけれども、これにつきましては、全国のそういった関連する拠点施
設間の交流、連携についてということでお答えさせていただきますが、ほとりあにつきましては、県のみどり豊かな森林環境づくり推進事業
交付金を活用し、庄内自然博物園構想推進協議会において、民間の助成金の獲得なども含め、財源をしっかり確保しながら、総務省の地域お
こし協力隊制度なども活用し、自然学習、それから広報活動に取り組んでいるところです。今後とも、国・県に対して支援を求めながら、ほ
とりあや本市環境フェアなど、そういった場を通じまして環境学習の充実や広報、周知活動、こういったところをより充実させてまいりたい
と考えております。
また、本市では、ラムサール条約登録湿地関係市町村会議の会員となっておりまして、大山 上池・下池がラムサール条約湿地として登録さ れてから10年を迎えた平成30年には、記念式典 やシンポジウムの開催に合わせ、当該会議を本 市において開催し、交流を深めております。今 後も、ラムサール湿地の保全活動方法や普及啓 発方法についての知見を高めるべく、他の登録 地との情報交換に努めて、併せて周知等にも努 力してまいりたいというふうに考えております。
次に、フライウェイ・パートナーシップについてお答えいたします。
このパートナーシップは、渡り鳥の保全に関わる様々な主体によります国際的な連携協力のための枠組みとして、鳥類の重要生息地の国際
的なネットワークを構築するもので、加盟団体は得られた情報を基に普及啓発及び保全活動を促進することとされております。御提言ござい
ましたこのネットワークへの加盟につきましては、現在取り組んでおります保全と再生、それから交流と学習、賢明な利用に取り組む等の中
で検討してまいりたいと存じます。
また、鳥類の調査体制につきましては、国で鳥獣保護区管理員を雇用し、野鳥の生息状況を調査実施しております。調査で得られた情報に
つきましては、ほとりあのホームページでも情報を公開、発信しておりますし、引き続き国の管理員との情報交換を行い、市民へも市のホー
ムページなどで情報発信するなど、御利用いただけるよう取組をしてまいります。
次に、ラムサール条約湿地管理計画の策定についてお答えいたします。
現在大山上池の管理につきましては庄内赤川土地改良区、大山下池につきましては西郷土地改良区が管理を行っております。本市といたし
ましては、両改良区の考えを伺いながら、市として管理計画にどのような関わり方ができるのか、大崎市など他自治体の例を参考としながら
研究してまいりたいと考えております。
なお、現在上池・下池で取り組んでおりますのは、改良区さんの御理解、御協力の下、水位調整を行いながら、外来生物、植物の増加を防
ぐことや水質改善の研究、それからエコトーンと言われる陸地と水辺の境目の植生調査など、山大農学部の先生からの御協力もいただきなが
ら進めているところでございますので、こういったところも引き続き調査・研究しながら検討してまいりたいと存じます。
次に、ラムサール条約湿地自治体認証についてお答えいたします。
フライウェイ・パートナーシップへの参加と同様に、湿地の重要性について市民の皆様の意識の醸成や保全活動への参加などの状況を伺い
ながら、認証を受ける条件など、国からの助言を求めてまいりたいと存じます。また、鳥類の調査については、先に述べましたように、大山
上池・下池については、国が雇用する鳥獣保護区管理員により野鳥の生息状況調査が実施されておりますので、さらなる調査の蓄積の必要性
も含め、他地域の事例等を参考にしながら、有効な方法を研究してまいりたいと考えております。
最後にネーチャーポジティブに係る取組についてお答えいたします。
令和4年12月に開催された国連生物多様性条 約の第15回締約国会議において、ネーチャーポ ジティブ、自然を回復軌道に乗せるために生物多様性の損失を止め、反転させるための緊急の 行動を取るということが2030年までの目標とさ れました。これを受け、国の次期生物多様性国家戦略の素案の中でも、ネーチャーポジティブ を実現する持続可能な経済活動の実現に向けた取組を基本戦略の一つに盛り込むというような方向で検討されているということを承知しております。本市においても、第2次環境基本計画において、一つの柱として生物多様性の保全を掲げておりまして、重要な取組であると位置づけておりますので、今後の国の動向や他地域の取組などを見ながら、この考え方を自然学習など今後の取組に取り入れてまいりたいと考えております。
草島 今回、上池で日々観測していますと、大阪の喧騒から離れて自然豊かなところを探してこの鶴岡に移住してきました。ここの自然はすばら
しいですねとの声をいただきました。世界で評価された湿地がここにあるという価値、こうした一つ一つがネーチャーポジティブ経済につな
がっていくのだと思います。今般の市長の決断というのは、このネーチャーポジティブの時代にふさわしい判断だと私は高く評価をしており
ます。ぜひこれを契機に、新しい経済を前に進めていただきたいと思いますが、最後に市長の御見解をお伺いします。
○市長 皆川 治 今草島議員さんのほうから御紹介がありましたこのネーチャーポジティブ、 国の次期生物多様性国家戦略の中でも盛り込ま れていくということでございますので、こうし た考え方についても理解を深めまして、生物多様性、またこの湿地の重要性について、しっか り認識をして取り組んでいきたいというふうに 思っております。
○2番 草島進一議員 ありがとうございました。 しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 終わります。
ネイチャーポジティブ 関連資料
環境省ネイチャーポジティブ研究会
環境省ネイチャーポジティブ研究会第一回
新潟県 佐渡市 ネイチャーポジティブ シンポジウム「生物多様性保全はグローバルビジネスの時代へ」
ドイツは4/15、脱原発達成。日本は原発回帰!?
日本のGX法案は岸田GWX(GreenWashing Transformation)だ!
絶対廃案!2023.5.18 参議院議員会館前 首相官邸で吠える!
ドイツは4/15、脱原発達成。日本は原発回帰!?
〜持続可能な社会に逆行する日本〜
持続可能な社会には定義がある!それに背く日本政府。
ドイツ経済誌HANDELSBLATT より。
https://www.handelsblatt.com/…/atomkraft…/29066852.html
ドイツ、フィリップス原発の廃炉(ドイツ在住の友人より入手)
ドイツの原発地図。38基あった原発がゼロに。メルケル政権時には16基稼働、1基停止で、政権、連邦議会が2022年末に脱原発を決定し、行動しつづけてきた。
https://taz.de/Geschichte-der-Anti-AKW-Bewegung/!5924964/ より引用
2023年4月15日、ドイツが脱原発達成。
それに対して日本はGX法案で原発回帰?
改めて、持続可能な社会の羅針盤を共有する必要性を感じました。
かつて38基、原子力発電所があったドイツ。メルケル政権の時にあった福島第一原発の事故の際は16基が稼働、1基が休止していました。当時の政権、国会は2022年末に脱原発を決定。ウクライナ侵攻でちょっとだけ延期になりましたが、大方針は変わらず、この2023年4月15日に脱原発。38基あった原発がゼロになります。(地図)
それに対して日本は? まさかの原発再稼働、原発新増設、原発回帰路線にまっしぐら。4月10日現在、国会審議中の「GX脱炭素電源法案」(原子力基本法、原子炉等規制法、電気事業法、再処理法、再エネ特措法の改正案5つを束ねたもの)を成立させると、原発回帰を現実化してしまいます。
「脱炭素社会」を念頭に掲げているものの、その表紙をめくれば原発回帰を確固とする、GX関連法。
なぜ、福島第一原発のメルトダウン、爆発事故を起こした当事国の日本がこんな有り様なのか。ある有識者からは、ドイツでは国会に「倫理委員会」が設けられ、熟議がおこなわれていた。日本では「倫理委員会」などは設けられることがなく、ドイツのような議論が全くおこなれていなかったからではないか? とのご意見を伺いました。
→調べてみました。福島第一原発事故を受けて、メルケル首相やドイツの国会(政治)は如何に動いたか?
熊谷 徹. 脱原発を決めたドイツの挑戦 再生可能エネルギー大国への道 (Japanese Edition) より。抜粋。
それまで原子力擁護派だったアンゲラ・メルケル首相は、事故の深刻さに強い衝撃を受け、原子力批判派に転じた。彼女は、連邦議会で行った演説の中で「福島事故は、全世界にとって強烈な打撃でした。この事故は私個人にとっても、強い衝撃を与えました」と述べた上で、次のように語った。
「福島原発で、事態がさらに悪化するのを防ぐために、人々が海水を使って原子炉を冷却しようとしていると聞いて、日本ほど技術水準が高い国でも、原子力のリスクを安全に制御することはできないということを理解しました。(中略)福島事故は、私の原子力に対する態度を変えたのです」。
メルケルは、原子力発電の安全性についての自分の見方が甘かったことを、国民の前で告白したのだ。メルケルをはじめとして多くのドイツ人は、日本に対して「ハイテク大国」というイメージを抱いていた。そして一九八六年のチェルノブイリ事故は、技術水準が低い社会主義体制の国だから起きたものであり、西側の先進工業国では起こり得ないと信じていた。だがボロボロに崩れ落ちた福島第一原発の建屋の映像は、彼らの確信を粉みじんに打ち砕いた。
メルケルは直ちに行動を開始する。
当時ドイツでは、一六基の原子炉が動いており、一基が二〇〇七年のトラブル以来停まっていた。彼女は福島事故の四日後に、一九八〇年以前に運転を始めた七基の原子炉を即時停止させた。
【原発の素人の意見の方を重視】
そして政府は二つの委員会に提言を求めた。
一つは、原子炉安全委員会(RSK)。メルケルはRSKに対し、一七基の原子炉全てについて「ストレステスト」を実施するよう要請。地震や洪水、停電、航空機の墜落などについて、原子炉がどの程度の耐久性を持つかを調べさせた。
RSKは2011年5月14日に鑑定書を政府に提出したが、原発を安全上の理由から直ちに廃するべきだ」とは1行も書かなかった。むしろRSkは、「ドイツの原発は、航空機の墜落を除けば、洪水や停電などに対して比較的高い耐久性を持っている」と結論づけた。鑑定書は、「ドイツの原発では、停電と洪水について、福島第一原発よりも高い安全措置が講じられていると述べているのだ。
メルケルが重視したのは、RSKの鑑定書ではなく、福島事故後に招集した「安全なエネルギー供給に関する倫理委員会」の提言書の方だった。彼女は、福島事故後に「安全なエネルギー供給に関する倫理委員会」を招集し、文明論的な見地から、将来ドイツがどのエネルギー源を選ぶべきかについて提言するよう求めた。委員会のメンバー17人は、社会学者、哲学者、カトリック教会の幹部であり、原子力技術の専門家や、電力会社の関係者はひとりも加わっていない。電力会社の社長や業界団体の代表は、公聴会で意見を述べたが、提言書の作成にはタッチしていない。倫理委員会は2ヶ月間で「ドイツのエネルギー革命・未来のための共同作業」という提言書を作成し、政府に提出した。
この中で倫理委員会は「福島事故によって、原子力発電のリスクは大きすぎることがわかったので、一刻も早く原発を廃止し、よりリスクが少ないエネルギーによって代替するべきだ」と勧告した。
そして、福島事故後に停止させた7基の原子炉と、トラブルのために止まっていた原子炉1基は再稼働させずに廃炉にし、残りの9基についても2021年までに停止させるよう求めた。倫理委員会は、原発の停止と他のエネルギー源による代替が予定通り進んでいるかどうかを監視させるために、連邦議会で「エネルギー革命担当議員」を新しく任命し、脱原子力のモニタリングを制度化するよう提言した。
【わずか4ヶ月で脱原発の日付を確定】
メルケルは倫理委員会の提案をそのまま実行に移す。
提言書発表後の6月6日、原発の全廃を閣議決定。最終稼働日を2022年12月31日に決定。連邦議会は2011年6月30日、遅くとも2022年12月31日までに原発を完全に廃止することを決定。620人の議員のうち、513人が賛成した。83% 法案は7月8日参議院も通過。ドイツは福島事故から4ヶ月で「原子力時代」の最終日を確定した。
以下、熊谷 徹. 脱原発を決めたドイツの挑戦 再生可能エネルギー大国への道 (Japanese Edition) 掲載の図表。
これこそ、意義のある政治主導と改めて思いました。そして明確に2022年12月末に廃炉するという目標を決め、バックキャスティング・アプローチで実行してきた。その結果がこの2023年4月15日の脱原発ということのようです。見事な政治といわざるを得ません。
これはドイツのエネルギー転換策「エネルギーベンデ(Energiewende)」を後押ししたとされる映画「第四の革命」鶴岡のマチキネで上映しました。
冒頭、エネルギーベンデの貢献者 政治家 ヘルマンシェーアが出ています。
カールフェヒナー監督から 日本へのメッセージ 「この映画は日本のためにつくったような映画だ」草島撮影
さて、爆発、メルトダウンと史上最悪、チェルノブイリよりも酷い原発事故を引き起こした日本政府、特に自民党は、当時こそ「今後は原発にできるだけ頼らない社会に」などと言及していたが、今、原発再稼働、新増設と、推進一色の様子。原子力ムラと呼ばれていた政官業学の利権構造が復権してしまっています。
フクイチの事故から未だ12年しか経っていないし、原子力緊急事態宣言は未だ解けていないのに、なんと言うこと!でしょうか。
原発事故を経験した政府、我が国は、「持続可能な社会」「サステナビリティ」の観点が曖昧なまま、何を指針に歩み出すべきか。それを真剣に考えてこなかった。脱原発という、本来あるべき方向性が、全くコンセンサスできていなかった。ということでしょうか。
私は、特にダム開発問題を通じて公共事業の問題に直面し、そもそも、未来にとって、どのような開発のあり方がいいのか考え続けていて、更に、エネルギーの今後の事を踏まえつつ、持続可能な開発のあり方を熟考していく中で、スウェーデンの環境NGO、ナチュラルステップ NaturalStep の持続可能な社会の定義に出会いました。
ナチュラルステップ日本代表の高見幸子さんとお会いしたのは神戸で阪神淡路大震災の支援活動をしていた時、1995年の事。その後、鶴岡に戻り1998年、月山ダムの問題に直面しながら、なぜダムがダメなのかを考え続けてきました。そして、改めて高見さんにナチュラルステップの事をお伺いし、基礎講座、アドバンスド講座を学び、会員となり活動しました。なぜダムがダメなのか。ナチュラルステップ的に一言で言えば、「持続可能じゃないから」という事になります。
2008年にはドキュメンタリー映画の鎌仲ひとみ監督とともに、高見さんがいらっしゃるストックホルムを訪れ、スウェーデンの持続可能な都市を巡るツアー、世界エコ自治体会議に参加。カールヘンリク・ロベール博士、マンフレッドマックスニーフ博士、当時施策の柱にナチュラルステップを取り入れていた、カナダのウィスラーの市長をはじめ、世界中から集まった自治体議員や首長らと3日間のワークショップで語り合いました。参考:sekom(スウェーデンエコ自治体会議) その後、2009年から2年間、東北大学生態適応グローバルCOEの講座を受講し生態学専攻の院生の皆様と学びあっていました。
迷った時の羅針盤がこの4つのシステム条件。ということはエコ自治体会議などに集う人々の共通認識でした。この4システム条件に照らして考えれば、「原発」は4条件どれにも違反という政策ということになります。
ナチュラルステップ 4システム条件

以下の4項目に加担しない。
1)地殻から掘り出した物質の濃度が増え続けない。
2)人間が創り出した物質の濃度が増え続けない。
3)自然が物理的に劣化しない。生物多様性の尊重
4)人々が満たそうとする基本的なニーズを妨げることをしない。
4-1 健康
物理的、感情的、精神的に良好な健康を維持するか、もしくは創ること
4-2 影響力
所属する社会システムに対しての影響力を維持するか、あるいは影響力を確立すること(意思決定に参画する、発言権を持つ、民主的な権利)
4-3 能力
学び、能力を高める可能性があること(学習、適応力、個人の成長、知識へのアクセス)
4-4 公平
公平に取り扱われること(公平な処遇、公正、尊重、多様性)
4-5 意味・意義
社会システムの一員であることの意味・意義を経験すること(目的を感じる、思いやり、改革の機会がある)
Copyright© The Natural Step All rights reserved
(株)ビジネスコンサルタント 持続可能性の4原則8項目
●私は、現在の日本国憲法は、国民が4)を満たすための要件を定め、政府、政治家、公務員の立法、行動を規定していると考えています。
原発は、持続可能な定義4つ全てに反します。
持続不可能なエネルギー源です。
1)ウランは採掘自体に先ず問題があります。又、石炭、石油と同様、地殻から掘り出す物質そのものであり枯渇性。1)に抵触します。
2)原発は事故の際には大量の放射能を拡散。ウラン採掘時から、原発の通常運転時でも自然界に、放射能を拡散します。放射性廃棄物は現在処分することはできません。2)に抵触します。
3)ウラン採掘において、採掘現場で自然破壊がおきています。運転時、事故時でも放射能汚染で自然や人間生活を破壊します。3)に抵触します。
4)事故の際には、集団移転を強いられるなど、住まいまでも奪われる事を日本でも体験しました。又、原発が近くにあるだけで、特に日本において地震、津波があるため、住民が不安です。人々の安心が脅かされることは4)に抵触します。
通常運転でもウラニウムの採掘から、原子力発電所の運用まで、又、事故があった際は除染、廃炉まで現在も続く福島第一原発で6000人、チェルノブイリなど被曝労働を強いられます。人権侵害を伴う労働と言っていいと考えられ、4)に抵触します。
また、住民のコンセンサスなく稼働することも市民の参画ができていないために4)に抵触します。
如何でしょうか。この解説は以下のe-ラーニング用の動画などがあります。ご紹介します。
Natural Step の4基本原則を伝えています。
2分でわかる編
過去の過ちを同じように繰り返すとすれば、、。
日本語で「持続可能な発展 サステナビリティの定義」→ とてもよく分かりやすいです。
持続可能社会を阻む4根本原因
持続可能なエネルギーは安全で安い、再エネ。風力発電と太陽光パネルの普及が2強の方策です。
再エネは、持続可能な定義 1)と2)についてはクリアします。しかしながら、3)と4)には場合によっては、抵触します。
4MW級以上の陸上風力発電は、わが鶴岡市内には、風車騒音の関係や自然保護の観点から無理です。特に水鳥の国際的保護地区として重要なラムサール条約湿地の2kmに6MW風車は、鳥類に甚大な影響を与えかねません。3)に抵触します。又、4MWであれば最低限2Kmの隔離距離が必要とされる4MW級風車は健康リスクが高いとされ、)と4)に抵触します。また、遊佐や酒田、秋田由利本庄など、離岸距離が0から2kmなどという洋上風力発電は、渡り鳥のルートに影響したり、沿岸海域の魚類、海洋哺乳類へ影響を与えかねないというリスク。3)と4)風車騒音、景観破壊というリスクから、アウトです。
洋上風力発電としては、22.2km以上沖に建設する「浮体式洋上風力発電」が持続可能な道であると考えます。
2023.4.20 山形県への公開質問状の提出と会見
太陽光パネルも、森林を切り開いてつくられるメガソーラーは3)と4)に抵触します。屋根上へのソーラーはまだまだ普及が可能。農地の上に展開するソーラーシェアリングもまだまだ可能。更に今、高層ビルなどのガラス面を透過型ソーラーパネルにするなど、技術が進み、効率もどんどん良くなり、価格も下がってきています。小規模分散型で大量に普及させることによって、また、スマートメーター、蓄電地の普及によって、更に効率良く電気を供給できるようになると考えます。
又、バイオマス発電についても、地域の林業でのC,D材など副産物をカスケード利用で使う分には問題がないのですが、特に輸入材を使っての火力発電所での混焼、専焼は、本末転倒。大規模森林破壊を伴い、3)と4)に抵触し、持続不可能です。
送配電についても原発優先になっていて再エネの普及を拒んでいるという実態も未だあるようです。こうした、再エネ普及を阻んでいる障壁を取り除き、生物多様性、人への影響、景観への影響を踏まえつつ、国策として重点投資していくことが、持続可能な道と考えます。
NaturalStep カールヘンリクロベール博士と
マンフレッド・マックスニーフ博士を囲んで。NaturalStep-J 高見幸子氏 Sustainable Sweden レーナリンダル氏 鎌仲ひとみ監督 足立直樹氏 responseability 上田壮一氏 Think the Earth 第1回国際エコ自治体会議@ヘルシンボリ sweden
草島 12年前 鎌仲監督と一緒に登壇したBE GOOD CAFE エコビレッジ国際会議の時のインタビューより
原子力発電の問題についての動画資料
小出裕章さん 京都大学 助教 2023.1.21
原子力ロビー
Natural Step 2008 年 世界エコ自治体会議@ヘルシンボリ スウェーデンで聴講した映像です。撮影 草島進一
カールヘンリク・ロベール博士
マンフレッド・マックスニーフ博士
2013年 鶴岡に初めてISEPの飯田哲也さんを招いての講演会
今観ても、原発のおかしさ、再生エネルギーのシフトの正統性。変わっていません。
映像にでている 故、井山武司先生のご功績に感謝、ご冥福をお祈り申し上げます。
岸田GWX (Green Washing Transformation) 法案は廃案に!
2023.4.26 原発推進の GX法案が衆議院 賛成多数で経済産業委員会を通過しました。
採決前に菅直人 元総理と共産 笠井議員が討論。
4.27 衆議院本会議 山崎 誠 笠井 亮議員が反対討論
4.20 GXについて 参考人 自然エネルギー財団 大林ミカ氏の見解 「公正な移行」「世界の潮流と日本の問題」など
原発は地球温暖化防止に役立たず。Don't nuke the climate 米国
「原発ゼロ」を訴える小泉純一郎 元総理 講演 @新潟 魚沼市2018 草島撮影
平和主義国家から軍事国家への大転換に意義あり!
防衛費GDP2% 43兆円 て憲法違反では?
平和主義国家から軍事国家への大転換に意義あり!
閣議決定で戦後続いた平和主義国家から軍事国家へ舵を切った
憲法違反の岸田自民党政権を断固糾弾します。
外交重視の平和主義国家を堅持すべきです。
2023年3月23日、3月議会 の意見書に対する討論をおこないました。
戦後75年続いた平和主義国家から軍事国家に舵を切る
キシダ自公政権は、解散総選挙で国民の真を問え! 2023年3月23日 討論
昨年12月16日の安保3文書の閣議決定に、前内閣法制局長官 阪田雅弘氏は「防衛政策の大転換」にとどまらず、ほとんどの国民が気付かぬうちに、75年間日本が守ってきた平和主義を廃棄する「憲法9条の死」だ。防衛費を対GDP比2%にまで増額すれば、我が国は、世界第三位の軍事大国になり憲法9条第2項は死文と化す。と断じておられ、私も全く同感だ。(岩波 世界)
半田滋さんは米国製旧型兵器等の爆買いに「ガラクタに大金をつぎ込んでいる」と指摘。(岩波 世界)
タモリさんは「新しい戦前になるのでは」と警鐘を鳴らした。 (徹子の部屋)
元、自民党 河野洋平衆議院議長は「この政策転換というのはあり得ない。解散・総選挙で国民に信を問う。というぐらい重要な問題だ。戦わないために何をするか、を深刻に考えるべき。」と言及。(TBS 報道特集)
戦後75年続いた平和主義国家から軍事国家に舵を切る岸田自公政権は、解散総選挙で国民の真を問え!
この意見書は市民の命と財産に関わり新政クの「地方議会としてなじまない」は論外。
自民党ー新政ク、公明、佐藤久、小野、中沢が反対。市民の声(遠藤、草島)共産、市民フォーラム、SDGs鶴ケ岡、賛成少数で否決。
防衛政策大転換の説明責任と徹底審議を求める意見書 に対し、市民の声・鶴岡を代表し、賛成の立場で討論します。
昨年12月16日の安保3文書の閣議決定から、市民社会は大きく動いています。
日弁連をはじめ、弁護士、法律家の団体をはじめ、各種団体が反対、撤回を表明しておられ、安保関連法に反対する学者の会は、14、516人の学者、研究者が賛同しておられます。
いくつかの有識者の発言を紹介したいと思います。
岩波書店世界2月号 には、
前、内閣法制局長官 阪田雅弘(さかたまさひろ)さんの「憲法9条の死」、これは、「防衛政策の大転換「にとどまるものではない。ほとんどの国民が気付かぬうちに、75年間日本が守ってきた平和主義を廃棄するものだ。
という見出しの論文が掲載されました。
憲法9条が掲げた「平和主義」は、2015年に成立した、いわゆる安全保障法制によって、すでに危篤状態に陥っていたが、今般の国家安全保障戦略の改定によって、いよいよ最後を迎えるにいたった。誕生から75年。憲法9条が、その歴史的な使命を終えてその姿を消そうとしている。
●安保法制が施行されるまでは、自衛隊と他国の軍隊との最大の違いは、集団的’自衛権の行使など、国際法上許容されるものであっても海外での武力行使をしない、ということであり、これこそが我が国の「専守防衛」の真髄と呼べるものであった。この大きな柱をなくした後、憲法9条がなお法規範として保っているとすれば、自衛隊が攻撃的兵器をもたない。つまり、楯に徹するという一点においてでしかなかった。新たな防衛戦略に基づいて、自衛隊が十分な反撃能力を備えるに至れば、憲法9条は残されたこの最後の規範性をも失い、法規範としては価値のないものになってしまう。
●5年後の2027年度には防衛関連予算を対GDP比2%にまで増額するとし、我が国は、米国、中国に次いで世界第三位の軍事大国になる
高度のスタンドオフ防衛能力と有数の規模をもつ自衛隊について、「陸海空軍その他の戦力」ではないと誰が説明できるだろうか。この十分な抑止力が、周辺国の脅威にならないとは言い切れない。我が国が憲法9条に基づく特別の平和主義国家とみなされる余地はほとんど残るまい。
●今回の国家安全保障戦略の改定によって、憲法9条第2項は死文とかし、9条の規範性はほぼなくなることになる。
もしも、憲法9条の平和主義が時代にそぐわず、もはや戦力たらざる、自衛隊では、国を守ることが難しくなったと考えるならば正面からそのことを訴え、国民の決意と覚悟を求めるのが政治の王道である。憲法の規定に反する立法や施策を積み重ね、国民の誤信(ごしん)に乗じて、国のかたちを変えてしまう昨今の政治、法治国家の名を汚す(けがす)ものといわざるを得ない。
と断じておられます。私も全く同感であります。
阪田さんは、新聞のインタビュー記事でも「国会を見ていても、重大な憲法問題であるという根本的な議論がされていない」と嘆かれておられました。
●防衛ジャーナリストの半田滋さんは、「敵基地攻撃能力の保有は先制攻撃」となり、日本から攻撃を受けた相手国の反撃によって、日本が破壊的被害を受けかねない問題を指摘しておられます。また、防衛費増の要因は、米国製兵器の爆買いにあり、必要性が疑問視されるイージスアショア、米軍が廃棄を決めた旧型を3機629億円で購入した「グローバルホーク」、事故続きのオスプレイ17機 3600億円など、ガラクタに大金をつぎ込んでいると指摘しておられます。
又、タレントのタモリさんが、昨年12月28日のテレビ番組の徹子の部屋で
「あたらしい戦前になるんじゃないですかね」と警鐘を鳴らした事にも触れ、この「新しい戦前に向かって、日本はばく進している」と論じられています。
●来年度からの5年間で43兆円もの防衛費について、海上自衛隊のこうだ香田洋二(こうだようじ)元自衛官隊司令官は、「今回の計画からは、現場のにおいがしません。本当に日本を守るために現場が最も必要で有効なものをつみあげたものだろうか」「身の丈を超えていると思えてなりません」と懸念を表明されています。
●先日、3月1日、国会で辻元議員の質問がありました。トマホーク400発2200億円の使い方について、現状では、艦対地の能力しかないものに対し、防衛大臣が艦艇を撃てるような発言をし、防衛省が使い道がわからないまま、買うことを決めたのではないか。という疑いが生じています。
●存立危機事態対応での敵基地攻撃 それをアメリカと一緒にトマホークを打つ。と言うことに対して、岸田総理はなんら否定をしていませんでした。これも恐ろしい事であります。●とにかく聞いていて答弁が支離滅裂であり、国民として、こんな答弁で、誤魔化されてはならないと強く感じた次第であります。
元、自民党宏池会 河野洋平 元衆議院議長は、TBS報道特集で、このように話しています。
●70年前に日本は決心したんじゃないか。と、尊い犠牲を強いた上で今の繁栄がある。決してあのあやまちは繰り返しませんと何十年も言い続けてきて、この結果がこの政策転換というのは、あり得ないと思っています。
政策の転換は安倍政治だ。アベ政治というのは大変問題があった。全体の流れを先に作ってしまう。この手法は議会制民主主義の手法としてはちょっと違うのではないか。と私は思います。
しかしそうであっても、変化をさせようとするなら、もっともっとやるべきことがたくさんあったんじゃないか。
少なくとも国会で議論をする。あるいは、もっといえば、これをテーマに 国会を解散して、総選挙で国民に信を問う。というぐらい重要な問題だと思いますね。
戦後最大といってもいいかもわからない。国の性格を変えるという意味で、それをやるだけの信念というか、それだけの深い考えがあったでしょうか。
中国については安保関連三文書に「深刻な懸念事項」などとしておりますが、
中国とは、話合う必要がある。その努力をどれだけしたのか、と。外交関係でこの問題をテーブルにのせて、真剣に議論したことはあるか。私はそういう情報を聞いていない。
現状の倍の国防力の負担を国民にさせようという状況なら、どれだけその前に、外交的努力が行われたのか、問われなければならない。と思う。
●また、ウクライナ戦争後、世界の軍拡が広がる中で、日本のあるべき姿を問われると
反撃能力というのは明らかに武力による威嚇。武力を予算化しようとしている。これはどう説明をなさるのか、政治や外交の努力を抜きにして、ただ壁だけ建てていく、壁の隙間から鉄砲で相手を狙うというのは、私は安全だとは思わない。
日本の歴史的な事情、反省に基づいて、日本の置かれている立場を考えて、日本という国がやれる範囲、やるべきこと、やってはいけないこと。もう少しはっきりさせるべきではないでしょうか。
●戦わないために何をするか。ということを深刻に考えるべきだ。
と述べておられました。
●安保三文書の閣議決定、また世界第三位の軍事大国になる軍拡予算について、元内閣法制局長官の見解を踏まえれば「防衛政策の大転換に留まらす、戦後憲法9条の下で、75年築き上げてきた平和主義国家から軍事国家への大転換という実態なのであります。
現状の政府の説明は全く不足であり、国民を騙しているとしか思えません。
国会も通さずに閣議決定で決められる案件ではありません。先ずは撤回すべきであると考えます。
そして、しっかりと十分に国民に説明した上で、徹底した国会審議が必要だということはもちろんであり、この意見書願意そのものでありますが、賛同します。そして、私は、河野元衆議院議長が言及しているように、解散総選挙で真を問うべき重大な案件であることを付け加えたいと思います。
「戦後75年続いた、平和主義国家から軍事国家に舵を切るキシダ自公政権は、解散総選挙で国民の真を問え! 」
改めてお伝えをしたいと思います し、
それから、この案件は市民の命と財産に関わる問題であり、地方議会としての意見書になじまないとする見解は、それこそ論外であることを付け加え、賛成の討論とします。
↓討論全体。
私は、以下、平和構想提言会議の 「平和構想」提言を支持します。
http://heiwakosoken.org/teigenkaigi/
勇ましく、一見カッコいい、抑止力論へのリアリティ。狙ったら狙われる日本の原発。平和構想研究会 公開会議映像より。戦争が起きないように外交努力をとことん尽くすのが政治。戦争が起きたら政治の出番はなし。命奪われるのは国民。どうやら明日、「国家安全保障戦略」●反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有●防衛費の大幅増●武器輸出の拡大 が閣議決定される見通しとのこと。
先制攻撃の即時決戦で勝利すると強行された真珠湾攻撃の末、どうなったのか?私達は歴史に学ぶべきであり、防衛費(軍事費)倍増などという憲法9条からの逸脱は許されない。12月15日
R5年 3月議会に提出された核禁条約批准を求める請願に対する賛成討論 「核抑止論への反論」
核兵器禁止条約には4つの柱があります。
第一に、核兵器は、非人道的な兵器である。いわば絶対悪である。ということを明言していること。
第二に、核兵器を全面的に禁止していること。これまでも核兵器を禁止する国際的な枠組みはつくられてきましたが、核兵器の実験だけを禁止するとか、一部の国は保有しても良いが他の国はダメだとか、部分的な禁止、にとどまっていました。核兵器禁止条約は、いついかなる場合でも、核兵器に関わるあらゆる活動を禁止している点がとても重要です。
第三に、核兵器を廃絶するプロセスについても基本的な道筋を定めていること。
最後の第4に、核兵器の被害者に対する援助も条約上の義務として定めていることです。
昨年1月、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の核保有5か国首脳は「核戦争に勝者はいない。決して戦ってはならない」という共同声明を世界に発信しました。しかし、その翌月にはロシアがウクライナに侵攻。核兵器による威嚇を行い、世界に戦慄を走らせました。
この出来事は、核兵器の使用が“杞憂”ではなく“今ここにある危機”であることを世界に示しました。世界に核兵器がある限り、人間の誤った判断や、機械の誤作動、テロ行為などによって核兵器が使われてしまうリスクに、私たち人類は常に直面しているという現実を突き付けました。核兵器によって国を守ろうという考え方の下で、核兵器に依存する国が増え、世界はますます危険になっています。持っていても使われることはないだろうというのは、幻想であり期待に過ぎません。「存在する限りは使われる」。核兵器をなくすことが、地球と人類の未来を守るための唯一の現実的な道だということを、今こそ私たちは認識しなければならないと考えます。
昨年6月にウィーンで開かれた核兵器禁止条約の第1回締約国会議では、条約に反対の立場のオブザーバー国も含めた、率直で冷静な議論が行われ、核兵器のない世界実現への強い意志を示す、ウィーン宣言と具体的な行動計画が採択されました。
よく論点になる「核抑止論」についてお伝えします。
核抑止という考え方はかつての米国とソ連のように、両サイドの政策が計算可能なことが前提であります。2001年9月11日の同時多発テロなど、テロの時代、サイバー攻撃などの新しい脅威のなかでは、核抑止は成り立たなくなっています。そのうえ、現在の核兵器の多くは1980年代に生産されたもので、老朽化しています。核兵器があること自体が、安全保障上の資産であるよりもリスクになっており、そのような兵器を安全保障の政策上から排除していくことは、いまや妥当で現実的な選択肢である、ということであります。
オバマ米政権が「核なき世界」を掲げたのも、このまま核の時代を続けていけば、結局は米国自身が核の被害者になるという危機感からであり。核拡散や核テロによって自分たちが攻撃されるリスクをなくすためには、世界から核をなくさなければならないという考え方だったという見解があります。
又、日本では北朝鮮の核問題があるから核禁条約には参加できないという意見もあるようですが、しかし、朝鮮半島の非核化のためにも核禁条約は活用できる。
例えば北朝鮮と韓国と日本が同時に核禁条約に加入することを目標に掲げ、非核化交渉につなげていくことは可能であり、核禁条約に北朝鮮が加入すれば、国際機関の検証のもとで核兵器を廃棄することになる。一方で韓国や日本には、米国の核使用に協力しない義務が課される。そのことによって北朝鮮から見ても日韓から見ても、双方が安全保障上の脅威を減らすことができる。 核禁条約を通じて、これまで無かった合意の形式や検証方法を具体的に提示できる可能性を持っている。
こうした見解が、核兵器廃絶国際キャンペーンICANから示されており、私はこれを支持します。
核兵器を国際的に良くないもの、「絶対悪」と規定して、それを禁止することで安全にしていくという核兵器禁止条約の歩みは、「お花畑の理想主義」でも何でもなく、核抑止論よりは遥かにリアリティに基づいているのではないでしょうか。
77年前、瞬時に7万3000名が犠牲となった、長崎市の長崎市長 は、昨年の平和宣言で政府や国会議員に対し、
●「戦争をしない」と決意した憲法を持つ国として、国際社会の中で、平時からの平和外交を展開するリーダーシップを発揮してください。
●非核三原則を持つ国として、「核共有」など核への依存を強める方向ではなく、「北東アジア非核兵器地帯」構想のように核に頼らない方向へ進む議論をこそ、先導してください。
●そして唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約に署名、批准し、核兵器のない世界を実現する推進力となることを求めます。
と訴えました。
長崎市長、又、広島市長、の声に連帯をし、この5月19日からのG7で首脳を広島に招聘する、広島市出身の総理大臣に対して、広島市民や日本国民が託す非核のメッセージがより鮮明になるためにも、核禁条約批准を求める市民の請願の思いを受け止め、当市議会でもしっかりと意思表示をしようではありませんか。
政権与党に所属する会派のみなさん、反対ならばきちんと反対討論を述べて下さい。
なお、7月22日 わが鶴岡市で ノーベル賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員 ピースボート共同代表の川崎あきらさんが、ご講演されます。
議員全員参加で、核兵器禁止条約の認識を高めて頂きたいと思います。
以上、賛成討論といたします。
是非ご覧いただきたい動画
ジャーナリスト 佐藤章(元朝日新聞記者) 台湾有事はありえない。
「放送法を歪め、戦争に突き進む」話題の小西議員×報道特集 ジャーナリスト金平さん 貴重な対談。
柳澤協二さんの見解もリアリティがある。 2004年から2009年まで内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)。
現在、国際地政学研究所理事長。
日本の安保”大転換” 外交最大の弱点とは?英との差【12月20日(火)#報道1930】田中均さんのお話をじっくり聞いて頂きたい。43兆円積み増したところで、本当に抑止力になるのか? で、外交予算はどうなのか? 外務省の予算も職員数も全然少ない。米国3万人に対して6430人。
敵基地攻撃能力の保有は逆効果か? 日本に攻撃される前に相手が攻撃、もしも原発を狙われたら…東京新聞
2022年6月24日
防衛費 GDP2%て、憲法に反するのでは?
鶴岡市議会 6月定例会 「防衛費2%に反対する」意見書提出に対する賛成討論
6月22日、参議院選挙がはじまりました。防衛の政策として、ウクライナ侵攻などに乗じて自民党が防衛費をNATO 並みのGDP2%を目指すと発表しています。
NATO諸国の国防予算の対GDP比目標(2%以上)も念頭に、真に必要な防衛関係費を積み上げ、来年度から5年以内に、防衛力の抜本的強化に必要な予算水準の達成を目指します。 自民党政策2022より
6月7日閣議決定された政府の骨太方針にも防衛費の扱いについて、NATOの加盟国がGDPの2%以上を目標としていることを例示し、防衛力を「5年以内」に抜本的に強化することを明記しました。
6月定例会で「防衛費よりも社会保障費の充実をもとめる意見書」について賛成の立場で討論する中で、このGDP2%の意味を問わせて頂きました。
はじまってから4ヶ月経過しても未だ止まらないロシアのウクライナ侵攻、弾道ミサイルの発射実験を続ける北朝鮮や軍事的活動を活発化する中国などが多くのメディアで報じられ、脅威と感じている国民は数多くいらっしゃると思います。政府は、その脅威に乗じるかたちで、5年以内にGDP比2%以上 約11兆円への防衛費の増額を示しています。
昨日6月23日は、住民を巻き込み、20万人以上が亡くなった沖縄戦から77年の慰霊の日でありました。日本国民310万人が犠牲となった先の大戦を教訓として、制定された現憲法では、平和主義国家を宣言する前文と、戦争放棄、戦力不保持、交戦権の否認を規定した9条で、立憲的に国家を縛り、国防を明記していません。そのため、戦前のように、正規軍の軍拡予算を主張したり、国防を国家の最優先事項にしたり、国防を理由に人権を制限することができないとされています。その制約から我が国は、自衛権行使のための自衛隊のみを認め、専守防衛を原則に必要最小限度としての軍備に限り認めてきました。防衛費についても1976年、三木内閣で国民総生産GNP1%に限定すると閣議決定し、それは基本的には維持され、軍事大国化へ一定の歯止めをかけてきた歴史があります。
政府は現状も、防衛費は当初予算だけをとりあげて1%未満と発表をしていますが、実際は、安倍政権発足後、年々増加し、7000億円を越える補正予算を含めれば2021年で6兆1160億円と、6兆円を既に越え、これをNATO基準で試算すると6兆9300億円。GDP比1.24%となります。
ストックホルム国際平和研究所が今年4月に発表した「世界の軍事費」によれば、2021年の米国の国防予算は102兆6千億円、中国37兆5千億円、日本は6兆9300億円。現在でも9位ですが、日本の防衛費がGDPの2%、11兆円になれば、日本は一気に米国、中国に次ぐ世界第3位の軍事大国となります。
そもそも防衛費GDP2%は、通常の軍隊を持つ軍事同盟NATO諸国に米国が求めた目標であり、他国を防衛する義務がない日本の防衛費と、相互防衛義務を負うNATO加盟国とを、同列に扱う合理性はないと考えます。
憲法9条の下で軍隊を持たないと世界に宣言している平和主義国家で、こうした大幅な軍拡が許されていいのか。先ほども紹介のあった、専守防衛を逸脱するとも受け取れる敵基地攻撃能力や反撃能力とともに、現憲法に反するとも捉え、甚だ疑問であります。
不用意に軍拡を進めれば、戦前の国防国家に戻り、対外的な脅威を煽り、日本が紛争に巻き込まれるリスクは逆に高まるとの指摘があります。これは無視すべきでないと考えます。
又、もう一点、防衛費の中身の問題があります。米国の有償軍事援助(FMS)による防衛装備品の調達では、例えば、戦闘機F35Aの調達価格が1基あたり米国で購入するより40億円高くなっていることが2019年会計検査院に指摘されています。又、2021 年航空自衛隊の練習機のために購入した救命用の無線機は、ほとんどが寸法間違いなどで使われておらず調達費1億4757万円が目的を達せず不当。又、海上自衞隊で新設した航空機の誘導装置も計画ミスで2年間稼働できず、建設費3億4388万円が不当と指摘されるなど予算執行の杜撰さが目立ちます。
何を装備する為なのか、具体的な戦略や、根拠の積み上げもなく、先ず5兆円もの増額ありきでは、こうした杜撰が更に広がる可能性があります。
武力の行使は、努めて抑制的であり、かつ必要最小限度でなければならない。これが憲法の要請であり、戦後一貫した我が国の防衛政策の基本的な考え方だ。「金額ありき」というやり方はわが国の防衛力整備のあり方としてふさわしくない。戦争に勝つという前に、戦争を起こさせないようにすることが第一だ。軍事は確かにそのための重要な要素の一つではあるが、決してすべてではない。外交や経済安全保障、多国間安全保障協力など多層的で重層的な総合安全保障によって戦いを未然に防ぐことが何よりも大切だ。これは自民党の岩屋毅元防衛大臣の発言であり、現実的と考えます。
今般の5兆円もの防衛費増に対して、国債の発行には制限があり、恒久的な財源としては さらに2%の消費税増税か、教育、福祉などの社会保障予算への影響は大いに考え得ると思います。
社会保障予算については、今でも平均より月10万円以上低い給与水準と指摘されている介護士などの処遇改善、子育て支援、先進諸国に比べ圧倒的に少ない教育予算など、実現すべき事は数多くあり、優先されるべき課題と考えます。
又、防衛費で潤うのは国民ではなく、多くはアメリカの軍需産業であります。保育や教育など社会保障に税金を使う「人への投資」は、いずれ税収が増えたり、納税者人口が増えたりするなどの相乗効果が期待できます。ところが、防衛費を増やして、武器を買っても雇用も生まれず、維持費だけがかかる。私たちの経済や暮らしが好転していくことはないと考えます。
国防、安全保障上の観点で、今般のウクライナ侵攻の教訓の一つは、有事の際は真っ先に原発が標的になる事であり、「武力攻撃を防げる原発はない」と担当大臣が明言されている以上、防衛費増よりも早急に約60基、沿岸部に立地する原発廃止を検討すべきであります。
平和主義の理念と制約の中で、食料、エネルギー、経済、外交努力を充実させる、総合的な安全保障の充実こそ、道であると考えます。
以上、理由を申し上げ、本意見書の提出に賛成し、討論とします。
参考記事など。
https://dot.asahi.com/aera/2022060900031.html?page=1
https://www.tokyo-np.co.jp/article/163720