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月別ア―カイブ: 1月 2023

ラムサール湿地の隣接地に風力発電?  タイムライン



ラムサール湿地に近接して風力発電? 
大山・上池下池の野鳥を守ろう!
Time Line


風車モンタージュ3-1              左端は加茂水族館 10月30日JREが示したフォトモンタージュを見やすくしました。

大山         風車計画予定図 制作:NPOおうらの里おおやま再生プロジェクト 

夏大山上池下池

             大山 下池です。


ラムサール条約指定湿地(2008.10登録) 大山(おおやま) 上池・下池(かみいけ・しもいけ)国内53箇所、東北日本海側では唯一、山形県内では唯一の登録湿地です。
ここの2K〜3Kに出力6MWの大型風車(高さ最大182m)8基の建設計画の風況調査が発表されました。


大山上池で 稀少ガン シジュウカラガンが確認されました。

 2/21映像です。シジュウカラガン10羽が飛び立ちます。

 

マガン オオヒシクイ 1000羽 以上 池から飛びたちました。2/17 映像です。

 

 


2月5日、JREも招き、考えるつどいを開催するつもりでした。(市民有志の実行委員会主催)→JREが出席と説明文書提供を拒否 主催者に1/27、2/3 草島抗議と要請、再要請提出。ENEOS CSR担当にも「コンプライアンス違反ではないか?」と連絡し、出席を求めました。2/3、15:30 最終的にJREは出席拒否。当日の映像です。


 


2/1鶴岡市長が、臨時記者会見でJREの加茂風車、中止を求めることを表明 

市長会見
本日、昨年11月29日付けで、鶴岡市における風力発電施設の設置等に係るガイドラインに基づく届出のありました、ラムサール条約登録湿地に近接した、(仮称)JRE加茂風力発電事業について、事業者に対し中止を求めることとし、先ほど当該事業者に申し入れを行ったところでございます。 中止を求めることとした理由を申し上げます。 山形県におきましては、山形県再生可能エネルギー活用可能性調査報告書におきまして、風力発電の導入の候補地として抽出しておりますが、ラムサール条約登録湿地近傍であり、望ましくないと公表しているところでございます。 国では、当地は、国際的に価値があるラムサール条約登録湿地が近接しており、バードストライクや鳥の営巣、採餌場などへの影響を強く懸念しております。 また、一定の地域に複数の事業が集中する場合には、飛来ルート、採餌場への移動などへの累積的な影響が懸念される場合があります。 特に、ラムサール条約湿地に登録されるような、重要な生態系では、事前に慎重に判断することが重要との助言を各方面よりいただきました。 本市といたしましては、これら自然環境に詳しい方などに聞き取りを行った結果、(仮称)JRE加茂風力発電事業に関しては、県で唯一登録されているラムサール条約登録湿地の近傍であり、クマタカなどの猛禽類の生息・営巣や、渡り鳥の生息への影響、また、自然環境、景観への影響が懸念されることから、「鶴岡市における風力発電施設の設置等に係るガイドライン」の制限対象区域に掲げる、日本遺産認定の「出羽三山」及び国指定名勝「金峯山」に関連する区域など、本市の豊かな自然環境や、歴史・文化的資源から構成され良好な景観を形成する区域に相当すると判断をしたところでございます。 以上のことから、予防的措置の観点も含め、今回の事業に関しては、中止を求めたところでごさいます。
→大英断におおきな拍手を送ります。

NHK 報道
朝日新聞デジタル報道


1月15日、午後1時30分〜 ラムサール賞受賞者 呉地正行 講演会
ガンのいる風景  大山、上池・下池に飛来するガン オオヒシクイ、マガンなどの生態の現状や課題がよくわかります。

 


12/15朝日新聞山形版に掲載

 

10月16日2022 6:10AM. 大山・下池 コハクチョウのねぐら立ち
ここから2Kmに風車計画!?


▽11.8 現地時間11.7  スイスジュネーブで 第14回ラムサール条約締結国会議 表彰式がおこなわれ、大山 上池・下池の登録にもご尽力いただいた、呉地正行さんが受賞されました。当会、大山上池、下池へのメッセージも頂きました。


▽議会報告会11.2 行いました。前半30分間、風発問題をとりあげ、参加者と質疑応答。しています。

 

▽11.4 市長記者会見の場で、大山、加茂、上郷 3地域の自治会で風況調査に応じる事に同意した事が明らかになった。(山形新聞報道より)

▽11.2 「ラムサール湿地近接風車建設に反対する会」設立、 署名開始記者会見をおこないました。

 当日会見全編動画

さくらんぼTV報道 11.2

産経新聞ーYAHOO報道 11.3


▽10月30日 今泉自治会でのJRE説明会を傍聴しました。(草島)
暫定位置図が9月に大山自治会にモンタージュを示した時と変わっていることを発見。No5が、海側から山側へ移動。対応する自治会によって、風車の位置を変えて、フォトモンタージュを作成しているのでしょうか? おかしくないですか?

10月30日 今泉自治会へ示した暫定位置図
JRE位置図

9月13日、大山自治会に示された暫定位置図 住民のお一人より入手IMG_3377


▽10.24  今年、日本人3人目のラムサール賞、山階芳麿賞をW受賞された、日本雁を保護する会 代表 ラムサール・ネットワーク日本 理事 呉地正行さんからメッセージが届きました。

「大山・上池・下池は、日本海側を渡る大型水鳥の、コハクチョウやオオヒシクイなどの多くのガン類、及び他に例をみないほど多くのマガモなどにとって欠かすことができない重要な生息地です。そのために国際的に重要な湿地の保全、賢明な利用、啓発普及をめざす、ラムサール条約湿地に登録されています。上池・下池を訪れるこれらのハクチョウやガン類の多くは、冬になると北の繁殖地から国境を越えて渡ってきます。またここに滞在中は、夜は上池・下池をねぐらとし、日中は周辺の広い水田地帯で採食し、頻繁にこれらの地域を飛び回って移動します。これらの渡り鳥の生活圏内に計画されている風発事業が予定通り行われると、上池・下池をねぐらとする、ハクチョウ類やガン類などに重大な影響を与える恐れがあります。またその影響はラムサール条約湿地としての同池と周辺の自然資源の価値を著しく損なうことなるので、この風発計画は中止を強く求めます。」

呉地さんは大山 上池・下池の登録に際し、2000年当時に足繁く現地に足をお運びいただき「ラムサール条約」について、当時の「尾浦の自然を守る会」のメンバー等に情報提供いただいた方で、大山 上池・下池の登録への立役者ともいえる方です。

▽10.19 Change.org 「ラムサール湿地の近くに風力発電所はいらない」署名開始


▽10.18 「ラムサール湿地近接風発事業に反対する会」立ち上げミーティング
▽9.30  9.7の環境保護団体の中止要請について鶴岡市からの回答がありました。

「加茂地区風力発電事業に対する本市の意見等については、今後の環境影響の手続きとそれに係る現地調査等を踏まえ、国・県の助言をいただきながら、鳥類等自然環境と景観等に対する影響を精査し、検討してまいります」

▽9.16.   地元紙「コミュニティしんぶん」令和4年9月16日号に掲載 鶴岡市のNPO法人「おうらの里おおやま再生プロジェクト」と環境保護団体「出羽三山の自然を守る会」が反対。

▽9.13  大山自治会で、JREのフォトモンタージュが示される中で協議 風況調査をおこなうことに賛成多数で承認。


9月12日(月)草島、加茂地区風力発電問題で、一般質問をおこないました。

質問と答弁 全文はこちらへ リンク(9/15更新) 

主な質疑内容

▽草島 条約湿地から2Km〜3Kmと、全国一ラムサール条約湿地に近い場所への風力発電計画として、条約委員会が発行する「モントルーレコード」に掲載される危惧があるのではないか?

●市民部長「計画地がラムサール登録湿地に近傍しており、本市としても、その影響に対して慎重に検討する必要がある。」


▽草島 ラムサール条例湿地から半径5キロのバッファゾーンを含めて設置を認めない」と市の風力発電ガイドラインの制限区域に加えることを求めるがどうか?

●市民部長.    本市ガイドラインの制限対象区域として、具体的に例示している区域は、出羽三山および金峰山に関連する区域となっております。同じく、制限対象区域としては、本市の豊かな自然環境や、歴史文化的資源から構成される良好な景観を形成する地域としており、この度の計画区域につきましては、ラムサール条約登録湿地に近接していることなどから、その区域に該当する可能性がございます。したがって、住民の同意や鳥類などの生態系及び景観等への影響について、専門家等にも相談して慎重に判断していく必要があると考えております。


▽草島 同事業者が進める湿地から5Kの矢引発電所計画の時点で、野鳥に影響が懸念され調査を求める環境大臣意見、経産大臣意見が付されている。ラムサール湿地周辺の調査資料は、矢引の段階で業者は調査が課せられている。まずは矢引の段階での調査の報告を求め公開すべきと考えるがどうか。

●市民部長 矢引の計画は法アセスの最中。業者は県、国の環境大臣意見、経産大臣勧告を受けて、調査結果と環境保全対策を書いた準備書の策定段階。今後提出される準備書を市はインターネット等で公開する。


ラムサール条約湿地認証自治体への登録を提案 
▽風発事業者のミチゲーション代替保全を地域貢献として促すなど西茨新田湿地の保全を提案 
生物多様性締結国会義COP15での新たな枠組 30BY30を踏まえた生物多様性地域戦略を提案

▽草島 風力発電事業ですが、上池・下池から5Kmの矢引の計画の時点で、環境大臣も経産大臣も野鳥への影響を懸念していますし私も懸念しています。でも矢引までは認めたいと思います。再エネを進めたいですから。でもその先は絶対NGです。地域還元の薄い植民地型開発という点でも、矢引までにしていただきたい。と思います。
 国際的な保護地域であるラムサール条約湿地と半径5kmのバッファゾーンは、30By30を踏まえた保全地域として認定登録するなどをおこない、善寶寺から高舘、荒倉、由良までぶな林の自然豊かな14Kmを散策できる通称 「庄内海岸アルプスロード」を、新たなハイキングトレイルとして発信するなど、「鶴岡だからこそできる」生物多様性戦略を前に進めていただきたいと考えます。 市長の見解を求めます。

市長 今、草島進一議員さんからご質問をいただいた点でございますけれども、議員が2001年3月議会でラムサール条約の指定について、提案をされていたということについて、改めて敬意を表する次第でございます。国際的な動向、30by30のお話もございましたけれども、この生物多様性戦略、大変重要だと私も受け止めております。この度の計画はラムサール登録湿地の大山上池・下池、自然休養林の高舘山に近接しておりまして、多様な動植物の生態系が活用されている大変重要な場所でございます。また、環境大臣、経産大臣についてのお話もありましたけれども、山形県におきましても、平成20年3月の報告書におきまして、ラムサール湿地が近傍であり、望ましくないというような注意書きを付して風力の候補地の抽出がおこなわれております。この現在ですね、地元の説明会、住民説明会がおこなわれているところでございますので、先ず住民の合意のゆくえも注意しつつ、そして、国や県、そして専門家にも十分ご意見を頂いて、この生物多様性ということに十分配慮した取り組みを推進していく必要があると認識をしております。


●計画の位置関係
JREは、
▽三瀬八森山に風車建設 5基17MW (ラムサール条約湿地から8Km)2021年12月から稼働
▽矢引(現在環境アセス中)7基30MW(条約湿地から5km)
▽加茂(新たに風況調査申請)8基40MW(条約湿地から2Km)IMG_3349


一般質問の際、市長や市民部長が示した「山形県再生可能エネルギー活用可能性調査 報告書」18Pの記述。「候補地が抽出されるがラムサール湿地近傍であり望ましくない」とあります。

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荘内日報2022.9.14


山形新聞2022.9.13に掲載


質問文中、 「バッファゾーン」とは、「緩衝地帯」のことです。
世界遺産などで指定された保護すべきコア部分を守るために必ずバッファゾーン(緩衝地帯)が設けられています。特に鳥類などを守るためには必須であると考えます。植物相でも白神山地や屋久島などで設定されています。

 

http://www.gakugeipub.jp/judi/semina/s0406/ku013.htm 
画像を引用しました。


9/17更新 議会質問で指摘した「矢引風力発電」の環境配慮書に対する調査報告書より
「風力発電におけるセンシビティマップ(環境省)より。この、大山地区は、大変重要な渡りルートであることがよくわかります。JREは、現在「矢引風力発電」の方法書への指摘に対し、準備書の提出が未だの状態です。

センシティビティ

9.13  大山住民へ示された暫定配置図 加茂集落から600m 今泉から300m!  加茂水族館から600m 大型風力で最近話題の超低周波問題など十分に考えられる距離だと思います。

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以下、9/13 大山自治会に示されたフォトモンタージュの一枚。 高さ180mで本当に想定してつくっているのか?誤魔化していないか?疑問が沸いてきます。

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9月7日、出羽三山の自然を守る会 佐久間憲生氏、鶴岡自然調査会 水野重紀氏が、皆川市長に風車建設の中止の要望書を提出しました。


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要望事項                             
加茂地区の風力発電計画は中止させていただきたい。

要望理由

1 計画されている地域は、2008年10月にラムサール条約に指定    された「大山上池・下池」に隣接します。高館山や都沢湿地を含めて    約200種の野鳥が確認され、秋にはコハクチョウ・マガモを中心とした冬鳥の飛来地となっており、その貴重さは周知のことです。また、これらの渡り鳥のルートにもあたり風車に対する野鳥の衝突の可能性が高く危険です。

2 計画されている加茂地区は日本遺産として「荒波を越えた男たちの    夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」として2019年に    追加認定された地域です。この認定にあたり、当時の鶴岡市は2017年に既に指定されていた酒田市と同等の貴重な地域である事を強調して追加認定に至ったもので、自他共に大切にしなければならない地域です。鶴岡市のガイドラインでも日本遺産には風力発電施設は設置しない、としています。

3 高館山から荒倉山、由良に至る尾根筋は現在、「日本海アルプス」と    紹介され、低山の山歩きに広く利用されております。また多くの山野    草が自生し、帰化植物が少なく自然度の高い、市民が手軽に訪れるこ    とのできる花の山として脚光を浴びております。計画はこの地帯にあ    って、市民の利用は制限され自然の破壊につながるだけでなく、景観    をも壊します。

4 計画されている地域は住宅地と隣接し、鶴岡市の風力発電施設の建設    に関するガイドラインの、住宅地から600m以上離れていることに    抵触します。


山形新聞9.8に掲載

TV https://newsdig.tbs.co.jp/articles/tuy/146280?display=1&fbclid=IwAR2GPuky2D3g4gZfo3bLd12wLPSRiHbJotH0LrSsadyVUZZQnnguOuvHE08

https://www.yts.co.jp/news/news-94127/?fbclid=IwAR2zyWoY_wNOm9EqICNqXp_7Fpp7ODeURblvWL4JuzQvPJzpLC0rLmtZHtU

https://www.sakuranbo.co.jp/news/2022/09/08/2022090800000004.html


2022.7.12、大山コミセンで「加茂風力発電開発事業」についてのJREの説明会がありました。

ラムサール条約指定湿地の隣で風力発電開発!?

上池から尤も近いもので約1.7km. 約2km~4Kmまでの間に8箇所、高さ180Mの風車が乱立する計画。開発者はJRE(ジャパン・リニューアブル・エナジー)

一連の説明の後 住民の方々の質問に続いて、質問。

全国53箇所しかない、水鳥の生息地として国際的に重要とされる、ラムサール条約指定湿地である下池、上池に隣接しての計画であり、もしも影響があったら条約剥奪の恐れもあるのでは。認識は?予防原則に基づいて検討すべきではないか?
なんとなく、粛々と環境アセスや風況調査を進めるというような回答で、事の重大さに気づいていない感じがした。  

 渡り鳥の聖地(サンクチュアリ)、ラムサール条約指定湿地 の隣で風力発電開発。 

 これは、さすがにないな。こんな計画を認めたら、環境省的にも、国際的にも大問題になりそうな気がする。なによりこの高舘周辺の自然環境をこよなく愛し、保護、保全を行ってきた地域住民、鶴岡市民に申し訳ない。

 ラムサール条約の指定については、富塚市政時代、2001年3月に市議会で初めて提言したものでもあり、私にも思い入れがある。 

 これは流石に、早めに撤退頂いた方がいい。ご意見求めます。


JRE の説明資料(加茂地区での説明会で配布されたもの)PDF
 

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暫定配置図(1月加茂説明会であったが、大山説明会では省かれていた。)
水色が大山下池、上池。ラムサール条約指定湿地に登録されている。(筆者着色)
       ラムサール風力鶴岡

尤も近い暫定配置ポイント(WT06)と上池の距離は1.7Km. 約2Kmしか離れていないことがわかる。
2Kmから3.5Kmの付近に8基並ぶ計画であることがわかる。

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高さ182m 出力6000Kw  三瀬のが出力3400kw 最近の風車は大型化の傾向がある。採算性重視のため、最大値を目指して建設すると想定される。
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ラムサール条約指定について(鶴岡市のホームページより)


大山上池・下池は、国際的に重要な湿地を保全する「ラムサール条約」湿地として認められており、平成20年(2008年)10月30日、韓国・昌原(チャンウォン)市で開かれた第10回ラムサール条約締約国会議にて登録証が授与されています。


 ラムサール条約指定湿地について、私は平成13年(2001年)3月、9月鶴岡市議会で提案をしています。(以下議事録参照)その後、環境省からのはたらきかけもあり、市当局や、大山の地元自治会、土地改良区の理解が深まり、正式申請。平成20年 2008年10月、当時の神尾議長や大山自治会の会長ら市民8名と当時の市の企画部長小林貢氏が韓国の会場に行き、登録証を授与されたものです。

下記の図のように、山形県内、東北の日本海側で唯一の登録湿地が鶴岡の大山、上池、下池です。野鳥の集団飛来地としては山形県唯一の国指定鳥獣保護区 特別保護地域でもあります。

2022.8現在 コハクチョウ3千羽以上、2万から3万羽のマガモの他、
国の天然記念物に指定されている 準絶滅危惧種 オオヒシクイ 1000羽、
絶滅危惧種Ⅱ類のヒシクイ200羽 準絶滅危惧種マガン200羽 
珍しいものとしては
絶滅危惧種ⅠA類ハクガン30羽 ⅠA類シジュウカラガン 若干
又、高舘山と荒倉山の中間にあたる建設予定地には絶滅危惧ⅠB類であるクマタカの営巣地があること。又、秋ごろからいずれも国の天然記念物の絶滅危惧ⅠB類 イヌワシ、絶滅危惧Ⅱ類のオオワシ、オジロワシが周辺で頻繁に見られるという事を確認しました。
現在 計189種の野鳥の生息が確認される国際的な特別保護地区であります。(9.12一般質問)

位置図_ラムサール条約登録湿地_53ヶ所のコピー

 

ラムサール条約 について 詳しくは、環境省のページhttps://www.env.go.jp/nature/ramsar/conv/About_RamarConvention.html

国指定鳥獣保護区 特別保護地区
https://www.env.go.jp/council/12nature/y125-21b/900434645.pdf


IMG_1674そうえんしゃ 2010.3 発刊 水鳥たちの楽園 太田 威

大山下池、上池の自然について、上池のほとりに住まいし、長年にわたって観察記録、撮影をおこなってきた太田 威さんが、2010年発刊した「水鳥たちの楽園」この写真集には、カモを追いかけるオジロワシの貴重な写真も掲載されています。ラムサール条約指定湿地を象徴する写真集となっています。IMG_2916

 

この写真集には以下のような記述があります。

わたしが子どものころは、上池・下池には、秋になると、遠く北国のシベリアなどから、マガモやマガン、オオヒシクイなどの水鳥が、数多く渡ってきました。冬になると、毎日猛吹雪が1週間以上もつづき、また雪が50〜60CMもつもるため、カモ、マガン、オオヒシクイなどは、雪におおわれた池や庄内平野のたんぼでは、えさをとることができず、もっと雪の少ない南の地方での越冬生活をしに、姿を消しました。ところが、今から22年前(1988年)の冬、突然上池・下池に約400羽のコハクチョウがすがたをあらわし、地元の人たちをおどろかせました。それまでコハクチョウは飛来してきていませんでした。このハクチョウたちの飛来を機に、マガモが、上池に2万羽、下池に4万羽あつまりました。さらには、アオサギ、オオバン、オオヒシクイ、オシドリ、オナガガモ、カイツブリ、カルガモ、カワアイサ、カワウ、カンムリカイツブリ、キンクロハジロ、コガモ、シマアジ、スズガモ、ダイサギ、トモエガモ、ハジビロガモ、ハジロカイツブリ、ヒシクイ、ヒドリガモ、ホオジロガモ、ホシハジロ、マガモ、マガン、ミコアイサ、ヨシガモなどがあつまり、ときには珍鳥の、アオハクガン、アメリカコガモ、アメリカコハクチョウ、アメリカヒドリガモ、コウノトリ、サカツラガン、ツクシガモ、ハクガンなども記録され、その数は合計で6万5千羽以上になりました。こうして、数多くの水鳥たちがこの荘内地方で越冬生活ができ「水鳥たちの楽園」が誕生したのです。
2008年10月末には、ここ、上池と下池が国際的に大切な湿地と水鳥を守るラムサール条約に指定登録されました。

 


ラムサール条約指定湿地の提案について  
2001年3月、9月 草島議会質問より

2001年の3月、9月と、鶴岡市議会でラムサール条約指定湿地を提案しておりました。
当時は天然記念物 オオヒシクイが2000羽以上も飛来していました。再確認。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

平成13年3月議会

ラムサール条約指定湿地の提言(議事録から抜粋)

今回環境基本条例、冒頭には多様で美しい自然と豊かな恵みという項目がありますが、鶴岡にある全国でも特出すべき豊かな自然として、野鳥の楽園としての顔があるのではないでしょうか。特に高館山周辺の大山の下池、上池、都沢などの周辺には、冬になれば6万羽のカモ類が毎年飛来しています。また、一昨年から昨年にかけては国の天然記念物であるオオイシクイが2,300羽の飛来をし、ことしも800羽ほど確認されています。また、特にことしは、これも天然記念物であり、非常に貴重な種であり、全国的にも9例しか報告のないハクガンが6羽大山下池地域で確認がされ、東北地方の野鳥の愛好家のビッグニュースだったと伺っております。こうした貴重種だけでなく、イヌワシ、オジロワシ、クマタカ、チョウゲンボウなど、猛禽類の数も非常に多く、県内では類を見ない、まさに野鳥の宝庫であると評価される専門家の方も多くいらっしゃいます。

  この周辺地域は、これから春にかけてはカタクリやオオミスミソウの群生が見られ、野草の宝庫としても県内一円からハイカーが訪れる場所でもあり、私もこうした貴重な生態系、種の多様性が残る地域を次の世代に残さなければいけない、そう感じる次第でありますが、さてこの地域について地元の自然保護団体などでは、特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約であるラムサール条約登録湿地としての条件をとうに満たすところから、その登録湿地にしようという動きが出ているようですけれども、これは今回制定されようとしている環境基本条例や第3次総合計画の方向性からすれば、鶴岡のこの地域に特有の貴重な生態系としての価値を、その認識を深めるためにも市民と共同して関係機関に働きかけるなどの展開をして当然と思われますが、この件についてどのようにお考えになりますか、お尋ねをします。

◎環境衛生部長(三浦惇) 

今回提案しております環境条例に基づきまして、環境基本計画を13、14の2か年にわたって策定したいと
考えております。これは、15年3月までの考えでございます。そして、新年度におきましては現況調査、資料
収集を実施しながら、地域環境の把握、またアンケート調査、公聴会、市民の意見をさらに聞きながら集約し
てまいりたいと思っております。
  それで、先ほどお話ありました環境影響調査とか、それからラムサール条約での自然環境の保全の関係
ですが、これにつきましてはその計画の策定段階で地域環境の分析、評価、さらに生態系の維持、それから
人と自然との共生の関係、確保の関係、それから環境へ負荷の少ない持続的発展可能な社会の構築、それ
から地球環境保全の推進、これらを含めまして先ほどお話ありましたことも一緒になって検討させていただき
たいと思います。

◆1番(草島進一議員) 1点だけ、特に大山地区ラムサール条約指定については、昨年全国野鳥の会と
いうのも八幡町でありまして、市長もこれに参加をし、それなりの認識をお持ちであると思いますので、
この辺市長にこういったラムサール条約登録湿地への動きについてどのようになるかお聞きしたいんですが。

答弁前に時間切れ

平成13年9月議会 草島 質問 

次に大山の自然博物園構想について質問します。以前にも指摘しましたが、この自然博物園構想の地域には、6万羽のカモ、天然記念物のオオヒシクイ2,300羽、天然記念物の猛禽類、イヌワシ、クマタカ、オジロワシ、オオワシなどが飛来していることが野鳥の会の調査報告書にもあり、先日県の自然保護担当者がこの地を訪れ、県内随一の野鳥の飛来地と評価なさったようです。さて、市ではそうした貴重な要素をどのように生かし、この構想の中にどのように反映しようとしているのかお尋ねをします。

◎総務部長(芳賀肇) 庄内自然博物園についての考え方でありますけども、基本的には主に、子供たちが自然の不思議を実体験しながら、その成長過程において心のよりどころとなる自然との親和的一体感を醸成するための支援を行うということで、方向づけとしましては、一つは高館山や上池、下池周辺の貴重な自然をしっかり保全すると。二つ目としては、地域の自然についてきっちり研究する。3番目としましては、息づいている自然をじっくり観察して、自然界の不思議を感じる。4番目としましては、豊かな自然の中で生き物や人間相互の生命的交流を図る。5番目としては、自然と触れ合い、自然を楽しみ、ゆっくりするというような基本的方向性のもとに計画を進めておりまして、自然環境の保全を含めながらも大山地区の振興の一環として計画を進めていると理解しております。

◆1番(草島進一議員) 初めに、それでは大山の自然博物園構想について一つ要望だけなのですが、非常に 県内随一の野鳥の飛来地ということで県の担当者、これは自然保護の担当者だと思うんですが、なかなか地 域の今話している会合には出席なさっていない方なんですが、こういった考え方というのも非常に大事なことだ と思いますので、ぜひそういった方が来られる場というのも設定してはいかがかと思います。

  また、全国、世界を結ぶ渡り鳥の条約のラムサール条約というのもありまして、そういったこともぜひいろんな
形で検討されてはいかがかと思います、資料はたくさんありますので。また、宮城県には蕪栗沼というところが
あります。また、新潟には佐潟というところがあります。あとは、サンクチュアリとしては加賀市の鴨池というのが
あります。いろんな形で視察に行ったり、また今話し合いをしているワーキンググループのツアーなどを企画さ
れてはいかがでしょうか。そういったところで、本当に慎重にこの公園がつくられ、子供たちの本当に一つでも
多くの笑顔をつくり出す、そういったことになればいいなと私も考えています。
  今参加されている委員の方が一ついいお言葉を提言されていますので、ここでちょっと御紹介しますと、「風
光明媚な庄内の風土から子供たちに大きな影響を与えてきた情緒性の喪失は、高度成長期における負の遺
産と言うべきであろう。目下進めつつある庄内自然博物園構想は、病んでいる地球のささやかな修復であり、21
世紀の子供たちに送るために、ぜひ成功させたいと念願してやまない」、こういった心強い委員の方もいらっしゃ
るようですので、今後しっかり検討して、いい公園にしていただきたいと思います。

 


問い合わせ、ご意見など お寄せ下さい メール s.kusajima@gmail.com


救援活動からの謹賀新年 2023 



 


救援活動からの謹賀新年 2023

大晦日の未明に発生した、西目地内の土砂災害現場。TVで災害を知り、12.31早朝から駆けつけ、取材した映像をまとめました。

大晦日の未明の発災から、皆川治 市長を先頭に、現場指揮監督をおこなった消防長、副消防長、危機管理監、消防隊員の皆さん、又、土木、環境、総務など、多数の職員の尽力の元、救出作戦が大晦日、元旦、そして1月2日の朝までおこなわれました。又、広域連携の消防隊、山形市他村山、米沢市など置賜、最上地域からもいらしていただいておりました。自衛隊の大型重機とダンプトラックでの瓦礫撤去や土砂搬出などが長時間にわたりおこなわれ、作業道が確保されました。これがなければ搬出が叶いませんでした。又、ドローン協会、酒田、米沢、国土交通省のドローンも活躍しました。照明機材は日々更新し、どんどん広範囲で明るくなっていました。1月1日晩からは冷え込み、吹雪の中の作業となっておりました。地元を含め、消防団の皆様にも大変ご協力いただきました。又、道路規制や捜査活動に山形県警の皆様にもご尽力いただきました。

 この場をお借りして、尽力された皆様に感謝申しあげます。

 救出作戦は2名の命は救うことができず、残念な結果になりました。2名の方に、心よりご冥福をお祈りします。

 今後は、倒壊家屋から救出された方をはじめ、警戒区域に住居があり、戻れない避難者20名への支援が課題です。

 尚、本日1月5日、昼過ぎには山形大の先生他、現地調査がおこなわれます。

2023.1.5 山形大学 八木浩司 名誉教授 による調査報告 

 

 

風車と騒音・低周波音と健康被害

被害者の報告があってもなかなか議論にならない、風車の騒音、低周波音について10月から2ヶ月ほど、調査し、国内外の被害の状況、風車騒音と健康被害を専門とする研究者、北海道大学の田鎖順太助教の知見を頂きつつ、環境省のご担当とも意見交換をした後、12月議会で議論しました。

その後、再度 環境省ご担当と意見交換。

その結果を踏まえて、田鎖順太 北海道大学助教、友人の川田龍平参議院議員と、年末12月27日にこんな動画もつくりました。ぜひご覧下さい。

結論として、

先ず加茂の計画は、風車騒音により、加茂、油戸はもちろん、観光地湯野浜、大山全域に影響が及び、1400人もの方々に入眠妨害を引き起こすおそれがあります。そもそも、陸上で6MW風車は前代未聞(これまでは概ね3MWまででした)であり、民家の1km周辺につくるなんて、まさに住民が「実験台」になる計画といえる。予防原則にたって、絶対中止。撤退が妥当と判断しました。加茂不眠症

加茂参照値

また、矢引の計画は、由良、三瀬、温泉地湯田川まで騒音の影響が及び、744人の入眠妨害が起きると予測されました。風車騒音の問題からすれば、これも予防原則にたって中止、撤退が妥当と判断しました。三瀬矢引不眠症 三瀬ー矢引参照値

又、今後、超大型の6MW級風車等を建設するならば洋上が望ましいし、洋上でも10MW以上であれば、「浮体式」にし、陸から10km離して建設すべき と結論しました。秋田由利本庄市沖、遊佐沖は見直しをするべきです。
モノパイル着床式にして、海底ケーブルを短くすれば、費用が安く済むという、事業者の採算性の事が優先になっているだけの話ではないでしょうか。2kmとか1kmしか離岸しない洋上風力発電は、欧州の前例と比べて、全く非常識です。

→クリック 12月議会の「風車の騒音と健康被害」の質疑、資料関係をまとめました。 


大山、上池・下池 ラムサール条約湿地は、まさに 水鳥の楽園。

1.3 撮影

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オオヒシクイ マガンIMG_8068

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コハクチョウIMG_8082

マガモ ヒドリガモ
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オジロワシ 2022年12月28日撮影IMG_7633

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昨年、7月に大山で事業者JRE(ジャパンリニューアブルエナジー)の説明会に参加し、重大な問題に気づき、調査をはじめ、9月議会で「野鳥への影響の問題」12月議会で「風車の騒音、低周波音の健康被害の問題」について議論しました。

野鳥の影響では、「野鳥、水鳥の国際的特別保護区である、ラムサール条約湿地から2キロというこれまで前例のない(ラムサール湿地の5km圏内に風車建設はほとんどありません)計画で、バードストライク(衝突)の問題、飛来地の回避、渡りルートの変更などが十分に考え得るということです。

2023年1月3日、午前6時半から午前10時まで観察小屋「おうら探鳥館」で観察していると、オオヒシクイ、マガンが飛び立ち、オオワシが飛来。コガモ、ヒドリガモは朝帰りしにきて、無数のコハクチョウが飛び立っていく。圧巻の風景を目にすることができました。年末撮った写真はオジロワシでした。

猛禽類の風車のバードストライクは、オジロワシで70羽 国内で被害にあっており、希少猛禽類の危機と叫ばれており、絶対に回避しなければなりません。この地に毎年3万羽以上、飛来するカモ類はアジアの1%を保護していると評価されています。この貴重な生態系を破壊してはならないと思います。

1月15日、昨年、スイス、ジュネーブで開催のラムサール締結国会議で ラムサール賞 ワイズユース賞を受賞された、呉地正行さんが、鶴岡で講演します。呉地さんは、大山上池・下池の登録に際して、ご尽力いただいたお一人でもあり、貢献者でもあります。ぜひ貴重なご講演。どしどしご参加ください。

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2023年、月山卯年ご縁年でもあります。 ぴょんと跳ねて、跳躍し「誰一人取り残さない、持続可能な鶴岡市」のために、しっかりと力を尽くしてまいります。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

                           2023.1.5 鶴岡市議会議員 草島進一