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カラス トラップ?


鶴岡市のカラス対策として、捕獲箱を設置して、200羽前後のカラスを捕獲する、そんな庁内会議がおこなわれていることについて新聞記事に載った。果たして、的確な方策なのか。専門家のネットワークに相談してみると、案の定、「そんなもんで個体数調整なんてできない」という応えが帰って来た。えさがあり、環境条件が3000羽の個体を育めるということであれば、200羽たとえ捕獲して殺したとしても、どこかから200羽やってくるだけだとのこと。結局、捕獲箱でとらえて殺しても何の方策にもならないということと、子供達などが遊ぶ、公園の中で堂々と殺生がおこなわれていいのか という問題があるということ。それと、「人間生活に邪魔だから殺せばいい」という発想でいいのか。という問題を指摘された。

 これは、当然のことだ。「カラスに弁当をつつかれる」「カラスの糞で困っている」いろいろな声は確かに聞いた。鶴岡公園がねぐらになっているからだ。元々は山王神社がねぐらだったカラスを追い出したら、今度は鶴岡公園ということになった。要するに、もう一度、この「ねぐら」を移動させる事が肝心なのだ。
 この根本策を全くやらないで、「やってます」という姿勢をみせるだけで捕獲箱をつくるとすれば、その費用200万円は、全くの無駄だ。そして東京都の悪例の二の舞と、厳しく全国のみなさんから酷評されるのがオチだ。

 僕はこの捕獲箱作戦には大反対。「ねぐら移動」のために、何も手をつくさないで、何をやっているのかと思う。シロートだけの庁内会議というのも全くのナンセンスだ。とにかく、山大の後藤先生や、全国のカラス学者のみなさんの声をきちんと聞くべきだ。担当者は、カラスの生態学をきちんと学ぶべきだ。

 「愚かなる鶴岡」といわれないのように、ね。