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県知事宛要望書を提出


本日、以下のような要望書を県知事宛に提出。

知事面談の要望について
             
 2006年11月13日     
 斉藤 弘 山形県知事 様
                        
京都大学名誉教授   今本博健
新潟大学教授     大熊 孝
法政大学教授    五十嵐敬喜
アウトドアライター  天野礼子

                  
 私どもは、日本ではもう稀となった、天然アユが大量に溯上する最上小国川の美しい魅力を次世代に手渡しつつ、安全、安心とともに赤倉温泉の振興を叶える「真の治水」を求め、これまで地元の皆さんと協力し、現地調査や研究、勉強会などを行って参りました。

 10月28日には、民主党代表代行であられる菅直人氏を招いたシンポジウムを新庄市にて行い、元「京大防災研究所」の所長であり現「淀川水系流域委員会」委員長である京都大学名誉教授 今本博健、2004年の新潟水害の際の調査委員である新潟大学河川工学教授 大熊 孝、法政大学教授(公共事業論)五十嵐敬喜、作家 天野礼子が、地元の皆さんと共に、“穴あきダム”に替わる代替案を知事宛に提案させていただきました。
 11月8日には、河川工学の専門の立場から今本と、天野が地元の皆さんと、県土木部長ら担当の皆さんとこの代替案について、マスコミ公開のもとで討論させていただきました。

 その際、穴あきダムの治水効果の認識、又、対案への認識をはじめ、多くの認識、見解の相違がございました。




土木部長は、「流域委員会で議論を尽くした」、特に「流域委員会に東北大の風間先生という河川工学者がいらしたから問題はない」と言及されましたが、私どもは、この11月8日の議論は、ダム推進、容認のプランと、可能な限りダムに依らない治水策を提唱する私どもの案が議論できた「初めての場」ではなかったかと感じました。しかしながら、対論の際、初めて両論が同じテーブルで討議されたことを重視せず、再検討する姿勢も全くみせようとせずに「流域委員会で議論をつくした」という姿勢を土木部長はとられました。1997年改正された「新河川法」の「住民対話」「環境重視」の趣旨を踏まえた上で「21世紀の治水方策」の議論を尽くそうという姿勢がみじんも感じられなかったことは、大変残念です。
 
 しかし、斉藤知事におかれましては、「子供夢未来宣言」を掲げられ、行政改革を進められる志のある改革知事の一人であると確信しておりますし、また選挙の際には「“脱”ダム宣言」をおこなわれた田中康夫 長野県知事に応援を要請された事も存じております。
 そこで、知事のご判断の前に、「清流環境」を活かし、安全安心とともに赤倉温泉地域の活性化を考慮した“真の治水策”を実現していただけるよう、私どもと知事の「対談」をお願いいたします。 
 
今の時代、また、将来にとってふさわしい「真の治水策」、「正しい公共事業」を実現するためにも何とぞご考慮お願いしたく存じます。
 このお願いペーパーの提出を、「最上小国川の“真の治水”を考える会」の皆さんに委任致しますので、よろしくご検討ください。
 
なお、作家・天野礼子の「日本の名河川を歩く」には、小国川が日本第二位の天然河川として紹介され、「だめダムが水害をつくる!?」のP118には、貴県の担当者の「なぜ小国川にダムが必要と考えるか」が公共事業問題の病理として取り上げられています。また、今年の8月13日、小国川の清流がNHK「ふるさと自然紀行」で取り上げられておりました。ご参照のためにお届けいたしますので、お目通しいただけると幸いです。
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この文書を県知事室秘書宛とどけました。