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TPPの大筋合意に対して。「うそつかない、TPP断固反対」は真っ赤なウソ!?


TPPの大筋合意に対して、「TPPに反対する人々の運動」より声明が発表されました。

特に農業を基幹産業とする山形県にとって、コメ、牛肉などへの影響は必須であり、この安易な政府の姿勢は絶対に許されない事であると思います。TPPは実は農業だけの問題ではない。医療福祉、保険、公共事業などあらゆる分野への影響が懸念されるまさに、日本システムの破壊、社会的共通資本というべき自然、福祉、教育の破壊につながりかねない大問題であります。「私たちの生活を豊かにし、チャンスをもたらす」などと、開き直って強調するだけの安倍首相の言葉は安易に信用してはならないのです。以下、声明文を引用します。

 

TPP「大筋合意」に抗議し、批准阻止をめざし運動を進めます

米国・アトランタで開かれたTPP(環太平洋経済連携)閣僚会合は、10 月5 日午前(日

本時間5日夜)、全閣僚が出席した全体会合を開き、「TPP 交渉は大筋合意に達した」と発
表しました。交渉参加国の利害が複雑に絡み合い、錯綜する「矛盾の塊」ともいえるもの
ですが、TPP 交渉が新しいステージに上がったことは事実です。そして日本政府はこの「大
筋合意」の推進役を果たしたと日本のマスメディアは伝えています。
今後、参加各国は協定調印に向け具体的な決め事の整理と調整を行うと同時に、それぞ
れの国内での制度や法律の整備、議会での批准審議などが進められます。
今回の「大筋合意」の性格を簡潔にまとめると次の二点に集約できます。一つは、大ま
かにみて新興国の主張が抑え込まれ、先進国特に米国、ついで日本の利害が優先されてい
ること。二つは、日本の国内問題です。終盤まで懸案として残った自動車部品の原産地比
率では日本の自動車産業の立場を守り抜いた反面、農業・農産物では限りなく妥協を重ね、
ほとんど丸裸と言ってよい状況に陥ったこと。
二つ目の日本の状況について付けたしますと、前回の2014 年12 月衆院選で自民党は「聖
域なき関税撤廃を前提とするTPP 交渉参加に反対」を掲げ、「ウソつかない、TPP 断固反
対」のポスターを貼りめぐらして選挙運動をしました。また、国会では2013 年4 月に衆
参院両院の農林水産委員会が与野党一致で「 米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作
物などの農林水産物の重要品目について、引き続き再生産可能となるよう除外又は再協議
の対象とすること」「食の安全・安心及び食料の安定生産を損なわないこと」などを内容と
する決議を行っています。今回の政府のTPP 大筋合意は自民党の公約にも国会決議にも反
していることを指摘せざるをえません。
日本政府がTPP 交渉参加を表明した2011 年以来、一貫して「TPP 反対」を掲げて運動
を切り拓いてきた私たち「TPP に反対する人々の運動」は、今回の「大筋合意」に対し、
満腔の怒りをもって抗議します。そして以下のことを要求します。


1、政府は、ただちに「大筋合意」に至る交渉経過をつまびらかにすると同時に、合意内
容をすべて公開すること。
2、国会議員は、与党自民党議員を含め、TPP 参加条件を少なくとも国会決議の水準にま
で引き戻し、今回の「大筋合意」を撤回すること。
3、政府は、今回の「大筋合意」は公約違反であることを認め、合意を撤回することを参
加国に通知し、それが受け入れられない場合はTPP 交渉から離脱すること。
TPP に反対する運動は、今回の「大筋合意」で弱まることは決してありません。TPP
反対運動は国内だけでなく、米国、オーストラリア、ニュージーランドをはじめとする交
渉参加国の市民の間で、大きく広がっています。私たち「TPP に反対する人々の運動」に
参加する都市生活者、農民、労働者、食の安全や環境・人権問題に取り組む市民グループ
は、同じ思いを持つこれら内外の個人・団体と連携し、「TPP 批准阻止」に向け、粘り強
い運動を続けます。 以上、声明します。
2015 年10 月5 日
TPP に反対する人々の運動