持続可能な鶴岡ブログ

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鶴岡・エコ自治体 環境文化都市 宣言!


今日はアースデイ。1970年4月22日にはじまった、地球環境を考え、行動を興す日 。
   私は、これまで、アースデイ東京を開催している友人たち、また世界中で「動けば変わる」を実践している市民活動家の皆さんと、行動をともにしてきました。代々木公園で日に10万人以上の方々が訪れておこなわれる様々なアクションに、昨年までは結構頻繁にでかけ、情報を共有したり、実際にダム問題などの環境問題を訴えたり、新エネルギーについて学んだり。動き出せば、多くの仲間がいるということを実感してきました。
  地球環境問題については、世界初のダムファイターでもあり、全米のナショナルパーク創設、ユネスコ世界遺産の先駆けとなる活動をした、そして「Think globaly,Act locally」という言葉を生み出したデビッドブラウアー氏との出会いが私の根っこの部分にあります。
   長良川で、また、米国インターンの際お会いしたバークレイで、そして、日本でブループラネット賞受賞の来日の際に並行的に私たちが主催した98年「地球のヒーロートーク」の際と、数日間行動をともにする間に、地球を愛し、行動するブラウアー氏の「一人でもおかしなことはおかしい」と行動を興し、音楽やアート、メディアなど、多様なアクションを展開して社会を動かす。そうした姿勢に多くを学ばせていただきました。当時86歳だったデビッドブラウアー氏。歯切れよく、地球環境の問題の真実をズバリと言ってのけ、今後の私たちは何をしなければならないか、地球環境問題を解決するCPR(conservation、preservation restore)を説き、「地球の声に耳を傾けよう。」「地球がなくなったらどんな経済も成立しない」と訴えかけていらっしゃいました。
  昨年、たまたまブループラネット賞受賞の際の彼の講演録を改めて読んだとき、実はナチュラルステップの紹介をしていたことを知って、私は、改めてそのつながりの奇跡を感じているのですが、問題意識をもってなんとかしたいと動き出せば、世界中の人とつながる。そして、問題解決のための処方箋に出会えるということだと思います。こうしたつながりは、私にとって貴重な財産であります。

 鶴岡市内でも、10年前から帰郷してまもなく、水問題や海岸ゴミの問題に着手し、このアースデイについても、街頭で訴えたり、またクリーンアップイベントをはじめ、アースデイにちなんだ活動やイベントをおこなってまいりました。Think globally, Act locally を唱えながら。

本日、2009年のこのアースデイ
改めて、私は、この鶴岡という市を、世界に冠たる、持続可能な、「エコ自治体」、環境文化都市 にする。
「エコ自治体 宣言!」をおこない、今後、政治活動、市民活動、あらゆる手段において、それを実現するための行動を興していくことを宣言します。

スウェーデンのエコ・コミューンに登録された、エコ自治体、「持続可能な社会」とは以下の定義があります。

1)自然界に地殻から掘り出した物質の量が増え続けない。
2)自然界に人間が創りだした物質の量が増え続けない。
3)自然が物理的な方法で劣化しない。(生物多様性の尊重)
4)人々が満たそうとする基本的なニーズを妨げることをしてはならない。(恊働、民主主義)

 *ナチュラルステップ のフレームワークより

実際にスウェーデンでは289自治体のうち72自治体がこのコンセプトを軸に政策が組まれています。そして、2010年の冬期オリンピックがおこなわれる会場の一つ、ウィスラー市でも、明確にこのフレームワークを指針としたサスティナブルな開発がおこなわれています。

私は、このフレームワークをもとに、「世界一のエコ自治体」を目指し、この地域文化、自然との共生思想の源泉といえる出羽三山や月山と呼応する文化を背骨に、この鶴岡市内、生命生態圏の中の赤川流域の水資源をはじめ、森林、農林水産資源の可能性を探り、自然エネルギーや資源循環を考え、今後の公共事業の方向性を考慮し、人と自然、人と人との絆を深め、人材を活かし、経済を活性化する最善策を探っていきます。

鶴岡を世界に冠たる、エコ自治体、環境文化都市へ。


皆様からのご意見、ご提案などをお寄せいただければ幸いです。
そして、この鶴岡の自然資源、文化資源の可能性をみんなで、考えていきませんか。

パドルにもご紹介しましたが、本日、アースデイカフェと称して、鶴岡版グリーンニューディールを考える会を催します。カフェSolaiにて、午後6時半より。新エネなどに詳しいゲストスピーカーが集いお話をいただきます。


Think globally,Act locally. 動けば変わる。  


政治に、持続可能な社会づくりの判断基準を。


政治に、持続可能な社会づくりの判断基準を。

 100年に一度の経済金融危機から生じる雇用不安をどうするかという大命題を受け、景気浮揚策、雇用対策が発表されている。その動きの中で近年ずっと予算削減の方向で動いてきた公共事業についても、積極的に予算投入のような姿勢が見られる。しかし、ちょっと待って頂きたい。その公共事業が今後の「持続可能な社会」に貢献する事業なのだろうか。
 昨年5月末、スウェーデンで行われた第一回国際エコ自治体会議(スウェーデンエコ自治体会議主催)に参加した。現在スウェーデンの289自治体の内、72自治体がエコ自治体として登録されている。その基準は、「持続可能な社会のための4つのシステム条件からなるフレームワークを判断基準としたマスタープランを市長、議会が承認し、地域経営しているか。ということにある。 
 
 その4つのシステム条件とは1、自然界に地殻から掘り出した物質が増え続けない。2、自然界に人間のつくりだした物質の量が増え続けない。3、自然が物理的な方法で劣化しない。 4、人々が満たそうとする基本的なニーズを妨げるような事をしてはならない。というものである。

 この持続可能な社会に導くフレームワークは1989年にスウェーデン国王も支援し設立された環境NGOナチュラルステップの代表であり、小児ガンの研究者であるカール=ヘンリク=ロベール博士がスウェーデンの多くの科学者たちと開発したものだ。

 こうした科学的な判断基準を指針として、スウェーデンのエコ自治体は、持続可能な社会を目指すマスタープランをつくり、そのゴールとして例えば2020年までに脱化石燃料の都市にする。など明快な目標設定をおこない、その理想像からふりかえる、バックキャスティング手法で、政策を定め、確実に年々、低炭素化、など持続可能といえる社会形成に駒を進めている。

 灯油や電気の暖房を木質ペレット、チップボイラーや、ゴミ処理場での熱利用、また、海水や地下水のヒートポンプに変え、更に地域暖房のインフラをつくる。風力発電や太陽発電所を普及させる。太陽光をふんだんにとりいれ、蓄熱するグリーンビルディングに替えていく。 自動車のガソリンに炭素税をかけ、エタノールカーや電気自動車に誘導する。ほぼ10万人程度の地方都市でも、下水道やゴミから発生するバイオガスで地域全体にお湯を供給する地域暖房のインフラが整備され、公共バスが走っていた。明快な理念と判断基準を掲げ、大胆ともいえる、新しい社会のインフラ整備をおこない、そこで雇用と持続可能な経済を生み出す。こうした自治体の動きが先導してスウェーデンでは、実際、1997年から2007年の10年で、Co2を8.7%削減しながら、経済成長をGDPを44%増やすことを実現している。


 実は、2010年に開催されるバンクーバー冬期五輪の開催地のひとつであるカナダのウィスラー市も、前述のナチュラルステップの持続可能なフレームワークを導入しているエコ自治体であり、主会場の整備やオリンピックで増大する観客や宿泊客の受け入れについてのインフラづくりが、その判断基準に基づいてつくられている。五輪のためにつくられた全ての施設がグリーンビルディングの基準を満たし、周辺環境にインパクトを与えない開発に徹している。
 今、雇用対策として再燃しようとしているわが国や自治体の公共事業に、こうした「判断基準」があるだろうか。日本の場合、1997年から2007年までのこの10年間でCo2排出量は-6%削減するどころか+8.7%上昇している。

 未だに150ものダム建設事業や道路建設は推進される一方だ。結局、生物多様性を基軸とする生態系サービスの恩恵を失い、今や国際的な指針といえる持続可能な社会形成から更にはずれていくのではないか。「地球がなくなったら、どんな経済も成立しない」それを念頭とした明確な持続可能な社会づくりの「判断基準」に基づいた公共事業、真のグリーンニューディールをおこなう政治が今こそ求められていると考える。

山形県鶴岡市議会議員
ナチュラルステップジャパン・ファシリテーター




11年目のアースデイクリーンアップ開催!4月26日(日)


4月26日(日)に、アースデイのビーチクリーンアップを開催します。

1998年の4月22日をはじめに、湯野浜海水浴場でやりはじめて11年目。FM局のみなさんと連動して150名の時もあったし(これは夏でしたが)、3人のときもある。ずっと調査型、自由参加型のクリーンアップを続けています。
4月26日(日)午前9時、湯野浜海水浴場 北側の駐車場集合です。(ウインドブレーカー、軍手などをご持参ください。飲み物など用意しています。)

本日、こんなニュースがウェブ共同通信に流れていました。こんな、海洋生物が増えているのです。
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レジ袋飲む海亀急増 最大のオサガメ40%から
 絶滅が心配されているオサガメ。回遊ルートを調べるための発信機が背中に付いている=コスタリカ(共同) [ 写真拡大 ]

 現存する最大の海亀で絶滅の恐れが極めて高いとされるオサガメの腹からレジ袋などプラスチック製品が見つかる割合が60年代後半以降、急増している。カナダ・トロント大グループなどの調査で20日分かった。世界各地に死骸で打ち上げられるオサガメの約40%からプラスチック製品が確認された。消化管に詰まり直接死因と疑われる例も。クラゲが主食のオサガメは海面に漂う袋を餌と誤認し飲み込むらしい。

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月山。赤川から。




千葉からのご質問、ありがとうございます。これは羽黒橋から撮ったものです。携帯写真なのでちといまいちですけれど。とてもいい撮影ポイントです。この下あたりから、カヌートレッキングをしています。最近、ちょっとご無沙汰しておりますが。天気がいいと月山を背にして、鳥海山を望みながら、なかなかいい流れを下ることができます。日曜日、鶴岡公演は桜吹雪、そして、内川の船下りも天気と桜のタイミングも絶妙で良かったですね。自転車で散策と街頭演説の一日。

葉っぱのクロロフィルちゃんたちに遭遇



3年程前から、某保育園で熱心に取り組まれている、スウェーデンの環境教育プログラムの「森のムッレ教室」に参加させていただいています。これは子供たち、特に5歳児向けの野外保育プログラム。なんとそのプログラムでは「葉っぱのクロロフィルちゃん」というのを教えるのです。5歳児向けに。僕はそのときとても驚き、そして感動しました。
自然界で太陽の光エネルギーを化学エネルギーに変えうる装置は、植物のあの「緑」、中でも葉緑素クロロフィル。これがないとできないんですね。だから、緑、森が大事なんです。と教えるのです。森のムッレ、湖のラクセなど、自然界にいる妖精とともにエコロジーを学んでいく。物質循環の要になるのが、このクロロフィルちゃんなんですが、松が岡、クラフト展でこのキャラクターに遭遇。思わず、「おお、クロロフィルちゃん」と呼びかけてしまいました。ちょっと皆さんに紹介しておきます。

松ヶ丘。クラフトフェア 大にぎわい



庄内は桜満開! 松ヶ丘開墾場 クラフトフェア。満開の桜の下、歴史ある開墾場に全国から来る作家の方々の陶器、木工、竹細工、漆細工が並ぶ。スゴく楽しい、いいエネルギーに包まれたイベント。大盛況ゆえにシャトルバス30分待ちは少々閉口したが、そのかいは十分あった。  絶対おすすめ。夜、内川沿いの第二公園。桜小まつりも最高 の桜とマッチしていて実にいい雰囲気。明日は船下りがおこなわれるとのこと。どちらにも共通しているのはクリエイティブでボランタリーなエネルギーが流れている事。みなさん、行ってみましょう!
  さて、今日は夕方に鶴岡公園前で乾電池スピーカー演説。うれしかったのは、学生服の中高生が「定額給付金っておかしいですよね」と寄ってきてくれたこと。そのとおり。2兆円配る手数料に800億円を超える税金を使うような仕組みは、(鶴岡だと20億円配るのに6800万円かかる)子供たちだっておかしいと気がついているのだということだ。こんなひとときには、実に希望をいただく。「おかしいことはおかしい」と言う。そして市民社会から相当ズレてしまった政治を正す。それを今こそやらないといけないと強く感じた。






鶴乃湯   おくりびと の風景。




公園の桜を横目に自転車で鶴乃湯へ。なんともいえないタイムスリップ感。地下水を蒔で焚くお湯は、肌がつるつるになり、ぽかぽかが長持ちする。番台に座るおかみさんの庄内弁がなんともいい。行くときまって女湯の脱衣所で地元のお母さんたちが、あれこれ井戸端会議している声がする。そんな雰囲気も僕は大好きだ。なんでも最近、台湾とか、韓国からのお客さんが来ているのだとうかがった。
 最近、こんな絵はがきを「おくりびと」の題字を書かれた平野さんがお描きになり、作成したのだとの事。200円。
鶴乃湯の番台でお買い求めになれます。記念グッズはそのうちタオルもできるとのこと。
「おくりびと」ブームで「ちらっと写真をとらせて」とのお客さんも多いと聞いてますが、ぜひ、みなさん、お越しになったら、ちょっとでもぜひ入ってってください。ホント、お湯がなんともいいのです。

山形大学の在来作物の高度化利用。



山形新聞より。
在来作物を医薬品に高度化利用 山形大・3チーム編成、特性評価
2009年04月16日 21:22
在来作物の高度利用に向けた事業を行う研究チームの初会合

 山形大が文部科学省に申請した「地域在来作物の高度化利用研究」が、2009年度の特別教育研究経費研究推進事業に採択された。県内には百数十の在来作物があるが、絶滅の危機にひんしているものが多い。一方で健康機能性を備えている種類は多く、特性評価を行い、医薬品や機能食品として高度利用を図るのが狙いだ。農学部主体の研究チームが16日、鶴岡市の同学部で初会合を開いた。

 事業の代表者は、だだちゃ豆研究の第一人者である阿部利徳教授。農学部教員ら13人に、県農業総合研究センターや県工業技術センター庄内試験場などの研究者を加えた計16人が参加する。3カ年継続を予定し、初年度は3300万円の予算が付いた。

 事業は▽特性評価(代表・阿部教授)▽機能性解析(同・五十嵐喜治教授)▽成分取得(同・三橋渉教授)−の3チーム編成で取り組む。特性評価は初年度、だだちゃ豆と温海カブなど数種類に絞って実施。機能性解析ではGABAやポリフェノールなど明らかになっているものに加えて、新規の機能性成分、物質の探索を行う。効率的な成分取得法を開発し、保健機能食品、医薬品への応用展開を図る。

 初会合では、阿部教授が「研究成果を公表して地域に還元し、地元の農業活性化、産業創出につなげよう」とあいさつ。事業の年度計画、チームごとの取り組み内容について協議した。研究成果についてはシンポジウムなどを通して公開し、高度化利用や産地化の道筋を付けることにしている。

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慶応バイオ研究への毎年3億、4億の補助金問題を議論する中で、今般も指摘したのは山形大学の研究は地元の資源に密着し、資源の掘り起こしや高付加価値化に貢献している。そうした研究には、委託研究などとしての「補助金」が考えうるのだということだ。慶応3億に対して、この在来作物研究関連には、今年度、市からの支援は50万円のみである。「これでは、膨大な資料整理に追われる中、事務作業をおこなう一人として雇えない支援でしかない。」と僕は指摘した。
   以前、僕は、公共政策系の大御所的某教授に、慶応先端研への毎年3億の補助金投入について、率直にどう思うかとうかがったことがある。「委託研究でもないのに、こんな補助金、非常識な話だ」と一言返ってきた。 それは僕の視座の一つになっている。

研究費としての補助金投入がおこなわれるならば、地元の資源に密着し、研究を続けている、地に足がついた研究にこそ、市税は投入されるべきだと考える。市民の皆さんはどうお考えになるだろうか。