持続可能な鶴岡ブログ

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月別ア―カイブ: 2月 2007

穴あきダム関連



朝日新聞より転載。

長野県知事の脱「脱ダム」、各地の論争に影響も

長野県の村井仁知事が田中康夫前知事の「脱ダム宣言」を事実上撤回し、8日、浅川(長野市)に「穴あきダム」をつくると表明した。地方での「政権交代」による百八十度の政策転換だ。「脱・公共事業」の流れを象徴した「脱ダム宣言」だったが、その「無効化」は、各地で続くダム論争に微妙な影響を与えそうだ。

 国土交通省の安富正文事務次官は8日の会見で「村井知事は現実的な対応をした」と評価したうえで、「(穴あきダムが)治水に有効であるとすれば、今後、色々なところで活用される方式ではないか」と述べた。

 淀川の治水をめぐって国交省と対立した経験を持つ今本博健・京大名誉教授(河川工学)も「穴あきダムが長野でも採用されたとなれば、ダム推進派の勢いは増すだろう」と予想した。各地で利水の需要が減る中、環境への負荷が少ないとされる治水専用の穴あきダムが「逃げ道として建設されている」と、今本さんは指摘する。

 国内で唯一完成している穴あきダムの益田川ダム(島根県)には、毎週のように全国各地の自治体から視察にやってくる。当初のダム計画より堰堤(えんてい)を約10メートル下げて小型化し、事業費も2割安くできたといい、「折衷案として、反対住民にも納得してもらえた」と県の担当者は言う。

 全国で計画中の穴あきダムは国交省の直轄・補助事業だけで現在九つ。このうち、山形県の斎藤弘知事は昨年11月、最上小国川ダムを「穴あき」で建設する方針を表明したばかりだ。反対派の沼沢勝善・小国川漁協組合長(70)は「就任前、斎藤さんは私に『脱ダム宣言』の文字が入った田中前知事の名刺を見せてくれたので期待していたのだが……」と話す。

 「脱ダム宣言」から6年。法政大の五十嵐敬喜教授(都市政策論)は、長野県の判断について「県営ダムの話とはいえ、国が手厚い補助金で支配する中央集権的な公共事業の構図に戻るということではないか」と指摘している。

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ここで漁協の沼沢さんが指摘している事は山形県民の多くが思っている事だろう。

斉藤知事は、選挙戦の際、長野県 田中知事に応援演説をさせ「市民派」「改革派」を強調した。しかし実際は、全く異なる姿勢をもつ人であった。昨年末の「穴あきダム推進」表明はその最たる事である。

長野県は、また、住民の声が反映されない、旧体制のモラルハザード状態に戻っている。山形県政はといえば、どうだろう。コストカッターは解るしかし、肝心の「利権」の構図はそのままといえるのではないか。だからダムなのだ。
 脱ダム宣言は、脱ムダ宣言だ。長期的なスパンでの「地域経済」を考えたとき、また持続可能な地域社会、人口維持を考えたとき、カネでは買うことができない地域資源としての清流環境や生態系を保全することがいかに大事か。それに比べて目先の利権で作られるダムによって、借金の山やコンクリートの山を増やすことがいかに愚かか。という指摘をしていた。特に、ダムなどを補助金目当てでつくったとしても儲かるのは中央のゼネコンとダム利権で肥える政治家であって、地元の利益にはほとんどならない。
田中さんは、よく ダム一件、9割が国の負担でできるというけれど、その費用の7,8割以上は中央のゼネコンの懐にはいる。地元の経済にはほとんど貢献しないのだと指摘していた。
ある研究者は、ダム一件でその総工費の15%が利権をむさぼる政党にはいっていたこともあると指摘していた。この辺りはもっと慎重に調査しなければと思っているのだけれども、そうした、本当の「ムダ」を止めることこそ「脱ダム宣言」だったのだと思っている。
 穴あきダムにごまかされていて、全国の県政、国政がまたモラルハザード状態になろうとしている。

 穴はあっても、ダムはダム! 
 長期的スパンで、流域住民の本当の公益につながる真の治水を叶えよう!


今日は午後、臨時議会の当局ヒアリング など。


脱 脱ダム!?にNO!!!



朝日新聞一面に次の記事
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長野県、脱「脱ダム宣言」へ 田中前知事中止の計画復活
2007年02月08日07時24分

 01年に「脱ダム宣言」を発表した田中康夫・前長野県知事が建設を中止した県営浅川ダム(長野市)について同県は、治水のみを目的とした「穴あきダム」を建設する方針を決めた。村井仁知事が近く正式表明する。国の手厚い補助金がついた公共事業をめぐる激しい対立の舞台だったダム計画の復活で、長野県の「脱ダム宣言」は事実上、撤回されることになる。

 村井知事は昨夏の知事選で「国の補助金活用」を公約に掲げ、田中氏を破って初当選。ダムを造らない県の治水計画について、就任当初から「(計画を認可する)国土交通省はダムの代替案がないと指摘している」と批判していた。

 浅川の下流域は14年度に長野—金沢間で開業予定の北陸新幹線の建設予定地で、以前から地権者らが「治水にはダムが必要」と主張。用地買収の交渉を担当する県としては、早期に合意を取り付ける必要性があった。

 田中前知事は、ダムが環境に与える負荷と、補助金つき公共事業への地方の依存を問題視。「脱ダム宣言」で、県が計画していた11のダム事業のうち8カ所を中止した。中でも浅川ダムは、総事業費400億円のうち周辺道路など200億円分が終わり、中止された8カ所の中で最も工事が進んでいた。このため「脱ダム」の象徴的存在だった。

 02年6月に本体工事の中止を表明した直後、県議会から不信任を受けた田中前知事は、同年9月の出直し選で圧勝。ダムに代わる治水計画の検討を進めた。しかし、国の基準をクリアする案を策定できないまま迎えた昨年8月の知事選で、村井知事に敗れた。

 〈キーワード:穴あきダム〉 通常時は川の流れを遮らないよう、下部に穴が開いている治水専用のダム。増水時にだけ水をためる構造で、利水には使わない。国内で完成したのは島根県の益田川ダムだけ。水が常に流れるため、水質の悪化や土砂の堆積(たいせき)が起きにくく、環境への負荷が少ないとされる。当初計画された浅川ダムは高さ59メートルの堰堤(えんてい)で貯水し、治水と利水の両方を目的としていた。
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やれやれである。
浅川のダムは、最上小国川で計画されている穴開きダムをちょっと大きくしたものを計画しているようだ。NHKのニュースなどでは、昨年視察した、益田川ダムが紹介されていた。その醜い姿。「穴があってもダムはダム」といいたいし、改めて「穴あきダムは環境にやさしい」という根拠、論拠を示せといいたいのだ。

視察にいった際、現場の担当者は「このダムは別に環境にやさしいダムとしてつくったものではない」「環境モニタリングは、規模の関係もあって詳細していない」
などという発言をしていた。それに、益田川は、近隣の高津川沿いに製紙工場を誘致した際に、その廃液を流し込んだ川でその時から漁業権が放棄されているような川である。地元の川漁師たちは「益田川でアユは採れても益田川のアユを食べることはない」と言っていた。穴あきダムの最新型というシロモノも、清流環境につくられたものではなく、環境に与える影響のモニタリングができていない。

結局、清流の生態系にダメージを与えない保証はどこにもないのだ。

 浅川の場合も、「大きめの基本高水水量を設定して、代替案をつくりにくくし、治水専用の穴あきダムを計画推進する」

 こうしたことがまかり通ろうとしている。基本高水偏重主義ではなく、やはり、「最悪の場合でも人命だけは救える治水策。そして川を殺さない 「真の治水」策に転換すべきである。
 なぜなら、これこそが、ダム推進国だった米国もヨーロッパも採用している世界の潮流だからだ。

100年後、200年後、次の世代に何を手渡していくか という軸で、改めて考えるべきだ。コンクリートの寿命100年。撤去改修費用。1994年に開墾局でまさに「脱ダム宣言」をおこない、600ものダムを撤去している米国、ヨーロッパに学ぶべきだ。

 

改革の試み



山形〓10 という 行政改革のイベントに参加.全国都市改善改革実践事例発表会というもの。これは、いわば、福岡市のDNA運動にはじまった、行政の現場の改善の取り組みのコンテスト。施設をいかに市民に利用していただけるか。市民が庁舎に来たときに、迷わず、職員も案内しやすくするにはどうしたらいいか。税の収納率をアップするにはどうしたらいいか。混み合う過酷な条件の火葬場の現場で、苦情をいかに改善するか。様々な現場で、がんばっている全国の自治体職員の皆さんのプレゼンを聞き、とても刺激になった。

 札幌、北上、横浜、富士、名古屋、大阪、尼崎、福岡、山形。制令指定都市や中核市が多いが、人口9万ちょっとの北上市も今回エントリーし、堂々と発表していた。
 それぞれの自治体で「YAAるぞカップ」(尼崎市)などという名前のついた改革改善発表会がおこなわれ、それぞれの取り組みについて、役所職員、市長、市民が見守る会場で発表する。

その後、山形市役所の近くで多くの改革自治体職員の皆さんと意見交換させていただいた。

北上市では、改革プランや行政評価とともに取り組んで、各部署からエントリーしてもらい、15件ぐらいの公開プレゼンからはじまっているのだと聞いた。

 司会者のYAAるぞ吉田さんのコメントに、「津軽三味線を聞いたときと同様に感動して涙した」と真正直に語る三陸地域の町村若手職員もいた。
 
 「お役所仕事」と批判されるような人だけが役場にいるわけではない。問題をきちんととらえ、市民、住民の笑顔をつくるために「やる」人たちは「やっている」のだ。

 鶴岡でも中にはそうした意識をもっている職員がいることを信じたい。要はそういう意志を活かすことができるしくみがあるかということだろう。

 改善改革実践事例発表会。人口14万の鶴岡市で、それも藤沢周平スピリットがあるところでやれないわけはない。鶴岡市から参加していた8名の有志たちの武士の一分に期待する。声援を送りたい。

農業委員会 認定農業者との意見交換


午後3時から農業委員会、認定農業者との意見交換会がグランドエルサンであり出席す。

認定農業者の直接の意見が聞けることはとてもありがたかった。
特に今回集まったのは専業農家の方々。

「これからは、米だけでは絶対に食べていけない」

この一言は強烈に響いた。そして、専業農家のほとんどの方が、農協を介した一般流通ではない、「独自で売る」手法を主にしているということも改めて気づかされた。

19年度からはじまる経営安定化対策だが、疑問も多い。特に集落営農といったって、本当にできるのか。今日お集まりの皆さんはほとんどが4ha以上お持ちの専業の方々だったので、あまりそうした話はなかったが、小規模で兼業の方々の個人の財布を集落でまとめろといわれたってどうなのか。僕自身も疑問だし、いろいろな声を聞いている。

 各委員の農業のビジョンを示せと問われた場面があったが、「新市になり、月山のてっぺんから荘内浜まで、上流から下流まで流域が一つになった。この生命生態圏の中で、この土地特有の資源を活かしながらいかに多様な、生き生きとした農業がはぐくめるか。ということ」と「ブルータスに掲載された月山の大地の写真とイタリアン特集の記事を示しながら、この地域が全国から注目されている」という事を示させていただいた。
 
 金曜日のNHKの特集でも「感動」を与えれる農作物を作り続けたい という山形市 の農業者の方の一言でまとめられたけれども、この地域でそうした連鎖がはぐくめるような農政のあり方とはどうしたらいいのか。もっともっと研究していきたいと思う。

 当日話はもりあがり、2次会午前2時まで色々とお話を聞かせて頂きました。
ありがとうございました。
 
 
農業が元気がなくては、鶴岡が元気になりません。国、県、市の政策の矛盾点。市ならではでは、こうしてほしいということ、農業者の皆さん、ぜひ現場の声をいろいろ聞かせてください。

2日目



各地からの報告で 旧 藤島町の取組みを 共同ファーム 志藤さんが紹介。 今頃 地産地消フェスティヴァル 藤島 やっているかな?

農をかえる東北集会



秋田市 28年前から後継者を育てているという埼玉県小川町 金子さんの話を聞く

黒川能。


 2月1日 鶴岡。ひさびさの雪。今日は黒川能の王祇祭の日。当屋にお祝いに行くと凍み豆腐。コゴミとごまの切ったもの。なんといったっけ。そうした精進料理でおもてなしされる。午後6時から能がはじまる。今日はちょっと過ぎてから下座ではじめは外から見た。式三番。高砂を観る。翁の稟とした舞は圧巻だった。
いつ行ってもとてもすごくいいエネルギーに満ちている。すばらしい。
 今も続いている。明け方まで続く上座と下座の能。そして上座、下座のご神体が春日神社に朝尋常で担ぎ上げられると再び神社で能の奉納だ。夜を徹して2日間にわたって祭り。

 音楽のはじまりは神への奉納演奏からはじまったのだと聞いたことがある。ご神体の前で奉納されるまさに、芸能の原点の姿が、ずっと受け継がれているこの黒川能。特に
王祇祭はとてもすばらしい。まさに美しい日本の象徴だと感じた。こんな祭りがここにあることを黒川の人はもちろんだが、鶴岡人はもっと誇りにすべきだ。

http://www.tsuruokakanko.com/kushibiki/kurokawa/ougi.html


 さて、今朝は八文字屋のつじ立ちからスタートした。
三川町へ。そして、もろもろ。
 
 国会は、柳沢厚生労働相の「女性は子どもを産む機械」発言で 辞任を求め、補正予算審議に野党は欠席。これは当然でしょう。
 首相をはじめ、なんだかかばっている人たちがいるがどうだろう。いくらなんでも、厚生労働大臣ですよ。といいたい。年末からずっと醜い政府がまかり通っている。

 ブッシュのイラク派兵の増強とともに、NOを突きつけよう。

 真に美しい日本へ。一歩一歩やっていこう。

明日は私用で仙台出張。週末3.4は秋田市。「農を変えたい 東北集会」へ参加の予定。