持続可能な鶴岡ブログ

持続可能な鶴岡ブログ
トップページ > 持続可能な鶴岡ブログ > 最上小国川ダム反対の請願書を提出

最上小国川ダム反対の請願書を提出


産業建設常任委員会を終えてすぐ、僕は山形県議会へと向かった。
  その日より開催の9月県議会に、1つの請願書を提出するためだ。
  社民党 田辺県議に紹介議員になっていただき提出が叶った。議論は28日。傍聴行きたいけれど、市議会の予算特別委員会と重なっているなあ。

以下ーーーーーーーーーーーーーーーー
件名「最上小国川へのダム建設反対と真の治水を求める」請願

請願の趣旨


最上小国川は、山形県のシンボルである母なる川、最上川に注ぐ支流の中、天然遡上する「松原アユ」で知られる全国屈指の清流であります。
 最上川水系流域委員会最上地区小委員会(大久保博座長)は、平成18年5月23日付にて「最上小国川の治水対策として現制度の下では穴あきダム案に依るほかないと考えられる」との報告を最上川水系流域委員会委員長に提出し、県は、穴あきダムを建設する事業計画を発表しました。
 県は穴あきダム(流水型ダムともいう)は、堤体底部に放流口をもち、平常時は水を貯めないので、魚や土砂の移動が妨げられず、環境への影響は軽微であると説明されています。
 しかし、今年、7月24日、赤倉温泉地域を視察した、今本博健(いまもとひろたけ)京都大学名誉教授 河川工学国土交通省 淀川水系流域委員会委員長は、以下のように指摘しております。 

●穴あきダムは、松原アユをはじめとする自然環境に重大な負の影響が及ぶ恐れがあるうえ、計画規模を超える洪水に襲われると壊滅的な被害が発生する可能性がある。
●平常時の上流からの流れは、暗くて長いトンネル状の放流口を抜け、流れの勢いを弱める減勢工(エンド・シル)に空けられた狭い隙間を通って、下流へと出ていく。隙間での流れは非常に速く、魚の溯上が妨げられる。
● 洪水時の流れは、一時的とはいえ、ダムの上流に貯められるので、土砂堆積が発生します。この土砂は洪水の引き際に水の流れとともに排出されるが、かなりの部分がそのまま残る。(土砂流出の多い最上小国川の場合、総容量630万m3のうち実に24%の150万m3が堆砂容量)また、洪水時の流れは泥水なので、樹木などに泥が付着し、枯れる恐れがあるうえ、その後の降雨で付着した泥が洗い流され、下流は濁流 となる。沈殿していた有機物が徐々に溶出し、水質が悪化する恐れもある。
● 計画規模を超える洪水が発生した場合、洪水はダムを越えて流れるので、下流での洪水流量が急激に増え、逃げ遅れなどにより被害を激甚化する恐れがある。
●穴あきダムは中小洪水をほとんど調節しないので、自然環境にとって重要なダイナミズムは確保されるが、別の支川の流域に降雨が集中して下流が危険状態となっても、それを緩和することができない。
●穴あきダム完工後の湛水試験では、数か月という長期間にわたって水を貯めますので、水没した動植物が死に絶える恐れがある。周辺の景観が劇的に改変されることはいうまでもない。
●赤倉温泉地域の河道掘削は温泉の湯脈への影響の懸念により不可能とされてきたが、現代の工法では、湯脈に影響することなく河川を掘削することは十分に可能であり、まず河床掘削と拡幅によって河道の流下能力を増大することを優先的に実施すべきである。このまちの将来のためにも、この川の魅力を殺してはならない。河道改修により、治水上の住民の安全を果たすとともに、将来にわたる発展を考えた、美しい清流に面した温泉街としての景観を実現することが重要である。
●河川環境を一変させるダムは避けるべきで、ダムの他にやれる治水策はまだまだたくさんある。最上小委員会の議論は河道改修案など、ダム以外の治水策が全く検討不足であり、県も調査、説明不足である。

 以上、指摘のように、現在の治水計画は基本高水を河道とダムに配分するようにしており、超過洪水に対する配慮がなされていません。洪水は自然現象ですので、 超過洪水が発生する可能性はつねにあります。よっていかなる大洪水に襲われようと、少なくとも壊滅的な被害を避けるようにすべきです。
 また、「これからの治水は、まちを安全にするだけでなく、まちを活性化すべき」です。それが“真の治水”であります。
 最上小国川ダムは一定の治水の効果はあっても、赤倉温泉のまちの活性化にはつながりません。したがって、まず河床掘削と拡幅によって河道の流下能力を増大することを優先的に実施すべきです。河道内の建物は再配置し、清流に向き合った温泉街をつくることで、まちが活性化します。赤倉温泉の住民は、東北芸術工科大学とともに96年に「美しい赤倉温泉街」景観づくり事業として取り組み、報告書を作成していましたが、ダム事業によってこの構想が無になろうとしています。

また、県は、流域委員会などの説明の中で河道改修であれば全体工事費が161億円かかり、穴あきダムであれば130億円で済むなどと説明していますが、河道改修にかかるコスト根拠の詳細は提示されておりません。また、ダム工事は、これまでの事業実態を考慮すれば当初提示された予算の2倍、3倍に膨れ上がっているのが実態であり、このコスト比較は判断根拠となり得ません。                                                                                                                                また、多くのダム事業では建設費の8割以上が中央のゼネコン(大手建設業者)に行き、地元業者が入る余地は、ほとんどないというのが実態です。河川改修などの治水対策や景観整備であれば、地元業者の仕事になり、環境も保全され、将来にわたる資産になります。

 最上小国川は、山形県で最も天然鮎が溯上する清流であり全国からアユ釣り客が年間約3万人以上、訪れています。先日清流で知られる、高知、四万十川から来た鮎釣り師が「この川は四万十川よりもスゴい」と感激していきました。ダム開発などによって生き生きとした清流が次々と失われている今、小国川の清流の環境は、子供たちの生きる力を育む自然の宝物です。この清流こそ、将来にわたる我が県民の唯一無二の観光資源であります。
 
 最上川を県のシンボル、母なる河とし、また、子供未来宣言を発展ビジョンとして掲げる県として、ダム建設によって、県のシンボルでありまた次の世代に伝えるべき、最上川流域の環境を破壊することは許せません。

 全国に誇る清流とともに暮らす営みこそ、山形県が次世代に