議会報告パドルVOL7作成しました。解説。 | 前 山形県議会議員 草島進一

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議会報告パドルVOL7作成しました。解説。


草島進一議会報告9月1日号 パドル7を作成しました。

旧市内では、鶴岡タイムス9月1日号、山形新聞では来週火曜日ぐらいに織り込まれますのでぜひご一読いただければと思います。 紙面では限りがあり、とても伝えきれないところがありますので若干の解説をさせていただきます。

 

人口減少で消滅の危機! 人も自然も共生する希望ある持続可能な鶴岡・山形を目指して!

冒頭の文章の中、人口減少の項目。大変な間違い。鶴岡市では現13万5523人。2040年には88万132人、となっています。すいません。8万8132人の間違いです。「万」のいれる位置違いで大変誤解を生むことになってしまいました。訂正し、おわび申し上げます。 

私達はどこに向かっているのか。安部政権は経済政策アベノミクスを強調しひたすら経済成長を強調します。大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略。の3本の矢。その実態がどうなのか。 大胆な金融政策 金融緩和でデフレ脱却できたのかといえばそうはいえません。  このままグローバル資本主義を維持しようとすれば「雇用なき経済成長」という悪夢を見続けなければならない。又、金融緩和をしてもデフレ脱却はできない。量的緩和政策は実物経済に反映されず、試算価値を上昇させてバブルをもたらすだけ

。一方、公共投資を増やす積極財政政策は、過剰設備を維持するために固定資本減耗を一層膨らますことになる。ーー アベノミクスのごとく過剰な金融緩和と財政出動、さらに規制緩和によって成長を追い求めることは、危機を加速させるだけであり、バブル崩壊と過剰設備によって国民の賃金はさらに削減されてしまうことになる。 (水野和夫 資本主義の終焉と歴史の危機 より) 水野先生はこの著書の中で資本主義は終焉にむかい、「脱成長」のモデルの必要性を説かれています。「脱成長=衰退に向かうことではない。と説きつつ。  

 

急激な人口減少に向かう今、これまでつくってきた公共施設を如何に維持するか。人口増を見越してつくった水道、下水道施設を筆頭に破綻をいかに回避するかなど、大きな問題がたちはだかっています。

経済、雇用を考えても「如何に持続可能な地域社会をつくっていくか」 が課題です。  

私は、ダム問題など公共事業の不毛な対立を如何に回避して対話をするか、という事も念頭に悩み続け、出会ったのが「持続可能な社会を如何につくるか」を議論しているスウェーデン社会、そしてその解決の指針であるナチュラルステップの持続可能な社会の定理でした。科学的な原則の下で徹底的に未来を話し合い、コンセンサスをとって新しい社会システムを生み出していくスウェーデンの社会。  

それを導く「持続可能な社会」の基軸となったのが環境NGO ナチュラルステップの提示する「持続可能な社会の定義」です。

小児がん研究の博士だったカールヘンリクロベールを筆頭に40人もの科学者がコンセンサスしてつくりあげた定義です。 また、「人々の基本的なニーズを妨げない」の基本的ニーズ(human fundamental needs はチリの経済学者マンフレッド・マックスニーフによって定義づけられた 定義です。ナチュラルステップについては、このコンセプト自体をスウェーデン国王も支持し、スウェーデンの全戸に配布されたものです。 カールヘンリクロベール博士とナチュラルステップについては以下、ブループラネット賞受賞講演の際の講演録があります。興味をお持ちになった方はぜひお読みください。

http://www.af-info.or.jp/blueplanet/doc/lect/2000lect-j-robert.pdf 私は、2008年のエコ自治体会議でカールヘンリクロベール博士、マンフレッドマックスニーフ博士にお会いして講演を聞き情報交換をさせていただいています。その講演の様子はビデオ収録しており、今後、私のHP上でも公開させていただきたいと思います。私は、映画監督 鎌仲ひとみさんと一緒に2008年スウェーデンヘルシンボリで開催された「エコ自治体世界会議」に参加しました。 その取材からはじまり、日本の祝島の原発開発の現場の矛盾と、スウェーデン社会の持続可能な社会のコンセプトを対比して描いたのが映画「ミツバチの羽音と地球の回転」(鎌仲ひとみ監督)です。

http://888earth.net/888tv.html 現在、スウェーデン国内の85の自治体がネットワークに加盟し、更に当時はカナダ・ウィスラー市の市長をはじめ、イタリア、アフリカなどからもその会議に参加者がいました。そこに参加する自治体職員や議員らが「政策立案の際に迷ったときにはこの条件に戻る。」このシステム条件は羅針盤のようにはたらいている。と話していました。

4つのシステム条件 1)地殻から掘り出した物質の濃度が増え続けない(枯渇性資源・化石燃料 にたよらない)

2)人間が作り出す物質の濃度が増え続けない(科学物質、プラスチック依存か放射能汚染のない社会

3)自然が物理的な方法で劣化しない(生物多様性の尊重)

4)人々が満たそうとする基本的なニーズを妨げない 9つの基本的なニーズ。=生命維持 愛情 保護 理解 自由 参加 創造 アイデンティティ 休暇 こうした「持続可能な社会」の定義は、以下、ハーマンデイリー博士の3原則 もあります。 ーーーーーーーーーーーーーー ハーマンデイリーの三原則 "再生可能な資源"の持続可能な利用の速度は, その供給源の再生速度を超えてはならない. "再生不可能な資源"の持続可能な利用の速度は, 持続可能なペースで利用する再生可能な資源へ転換する速度を越えてはならない. "汚染物質"の持続可能な排出速度は, 環境がそうした汚染物質を循環し, 吸収し, 無害化できる速度を越えてはならない. 『成長の限界 人類の選択』より引用 ハーマン デイリー (1938生-, アメリカ, エコロジー経済学者) (Herman Daly 1938-, U.S.A ) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー こうした物理的真理からうみだされたものと、環境的、社会的要素などを組み合わせたものがナチュラルステップの持続可能な社会の定義です。

こうした定義は、ほぼ20年前、リオの地球サミットで明確化され、アジェンダ21という自治体の指針も作られ先進諸国では常識でした。 しかし、目先の経済を重視する日本の政治はこれを軽んじてきました。  鶴岡、庄内、山形県は、自然資源に富む大変豊かなところです。しかしながら、自然が価値化されることがない中で、多くの自然を失ってきました。  私の政治の原点でもある水の問題「地下水100%の水道水がダム水に切り替わる (2001年10月)ことは、地下にいる無数の微生物の働きによって無償で良質の水をつくってくれるという生態系サービスを手放し、人間の科学でおこなう薬品処理の水に変えるということでした。今、水の価値観が変わり、地下水からくみ上げる水をいれたペットボトルの水は500MLで100円以上。ガソリンより高く売られ、水道料金と比べると800倍から1000倍ということになります。人口減少が進む今、55年調査当時25万トンの持続性補給量があり、5万7千トンの採水ができるという地下水盆(地下水がたまるプール)をもつ鶴岡市の水は健在であり、改めてその価値を踏まえたいと考えます。  

今後の人口減少にともない、水道事業、下水道事業、道路、都市計画、公共施設、あらゆる社会資本を見直さなければなりません。昨年、先駆的にその問題に取り組む神奈川県秦野市を調査視察しました。秦野市では公共施設白書がつくられ、利用者数、頻度などを調査し、結果的に市民一人あたりが担う面積が計算されていました。人口が減るとその面積が拡大するため、維持していくことが難しいと試算され、そのために新たな建設物は「スケルトンインフィル」という、学校を建てるんだけれども途中から老人福祉センターに変えることができるといった方式をとるなど明確化されていました。 こうした公共施設の適正化は今年度から国も指針を示し、各自治体が見通しを示すことが促されています。

 置賜地域では、持続可能な社会を見据えて目指すべきは、「エネルギー、食、ケアの自給圏ではないか。」と置賜自給圏構想を立ち上げました。これは評価すべき構想であると思います。  また、合意形成の手法も新しい方策がとられています。ワークショップ方式は当たり前ですが、年間100回などということは当たり前、とことん話合って、たとえば文化会館などでいえば完成のときは文化をはぐくむ市民の輪が完成している。いった事が茅野市など、先進自治体でおこなわれています。  対立を超えて、中長期的な視点をもって、その社会的な投資が、如何に持続可能な地域に貢献できるか。というとことをしっかりと対話する事が普通におこなわれる社会でなければならないと思います。  それが小国川ダム問題一つとっても本質的な議論ができていない。真実が話し合われていないという状況が続いているのです。こうした矛盾を打破し、 真っ当な持続可能な地域社会づくりができるように、議会でも議論を深めていきたいと考えています。 それと、産業構造も人口減少社会に向かう中で変わっていかねばならない。 20世紀型の集中メインフレーム型の産業構造から、地域分散ネットワーク型の産業に変えていかねばならないということです。

人口が増える時代では、20世紀型のやり方でもうまくいきました。規模を保ためにスクラップアンドビルドでよかった。でも人口が減る時代には、そうではない。人口が増えるから規模ではなく価値が重要といわれています。 持続可能な社会を実現させるためには、新しい環境技術、再生可能エネルギーの開発、建築物の高効率化、など様々なイノベーションが必要であり、そこに新たな新たな経済の道があります。

建築では大規模木造CLTの建築物であったり、パッシブソーラー等 高効率化、高断熱、太陽熱、太陽光の活用であったり、ドイツ、スウェーデンあたりと比べると相当遅れており、伸び幅は十分にあると考えるのです。 現在の日本社会の病理を如何に乗り越え、希望ある地域社会をつくりだすか。それを念頭に、現在抱える問題と私自身が研究している目指すべき持続可能な社会のコンセプトを述べさせていただきました。方策的には里山資本主義、置賜でおこなわれはじめた自給圏構想がその一つ一つであり、更に私達は英知を結集して持続可能な社会への道を探っていかねばならないと考えています。

議会報告では紙面として限りがあり、最も大事な冒頭の問題提起が、大変消化不良という感じがしており大変恐縮です。

「ひきこもり対策については、訪問から中間的就労支援など、経験値をもつ NPOとの恊働を、NPOを支援のプロとして認めて事業をはじめてはどうか。和歌山県などでは、福祉施設の運営委託のようなかたちでひきこもり支援がはじまっているなどの事例を紹介しながら議論した結果としてはじまった事業であります。

今年度も4月冒頭から議論させていただいていますが、市町村との連携、また、周知ができていないなどの課題があり、紙面を通じて紹介させていただきました。

2面目、共生型デイサービスについては、昨年度、子供若者政策特別委員会での委員会提案にも盛り込まれた共生型デイを支援する仕組みについて、2回の講演等を通じ、実現するための「基準該当」事業を如何に県として認めていくかが課題だと思っています。講演動画は HPに貼付けておりますのでご覧下さい。阪井さんの講演はご自分の人生として、大規模施設に限界を感じ、共生型を選んだというライフストーリーをお話いただいており、大変感動的です。 志麻さんの講演は制度面について、市議会議員だったときの体験も含め、富山県の政策のてお話いただいております。

 

2面の下段 憲法については、特に立憲主義について述べさせていただいております。囲みが小さめになって読みにくく、恐縮です。法律は、個人の自由を国が制限して社会秩序を守りますが、憲法は国民が国家権力を縛る道具です。多数決でも変えてはならない人権の尊重などの価値を前もって憲法の中に書き込み、民主的に(多数決など)正当性をもった国家権力であっても拘束するというのが近代立憲主義です。 これは実に重要な事であると考えています。「憲法はそもそも国民が統治権力を縛る道具である」このことは中学、高校の政治経済学でもあまりはっきりとつたえられていない感があります。 今、改憲を唱える自民党は憲法で国民を縛ろうとしています。立憲主義の本質を破壊しようとしています。 参考に、 憲法学者の伊藤真先生のウェブサイトや 以下、「憲八おじさんとタマ」アニメ等もぜひご覧頂きたいと思います。 https://www.youtube.com/watch?v=1sMvl8sD3no https://www.youtube.com/watch?v=DueYPXbJsUk ここまで前段の2ページまで解説させていただきました。 後半はまた述べさせていただきます。 8月29日 草島