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6月議会の草島 委員会質疑。再生可能エネルギーによる雇用創出について


6月議会 7月5日におこなわれた、山形県議会 商工観光労働常任委員会での草島の質疑です。
念願のFIT施工後、山形県としてどのように雇用、産業創出していくか。徹底質問しました。


●草島
何点かの柱をもちながら、質問をさせていただきます。
昨日、この7月1日に歴史的な時がはじまっております。フィードインタリフ、全量固定価格買い取り制度が日本でもはじまりました。本当に、これまで成立のために努力された皆様に感謝申し上げたいと思いますし、大きなインセンティブになろうとする全量固定価格買い取り制度、私は、ちょっとだけ、どういう風にとらえているかだけ、お話させていただきますと、まさに、これまで、化石燃料25兆円輸入して、みたいなところが、エネルギーの基本になって、集中型のエネルギーだった。これが、まさに再生可能エネルギー普及によって、多様な形で分散型でエネルギーを生み出すことができるという転換でもあって、あとこの地域いろんなところで産業の芽があるし、特に東北、山形県は、再生可能エネルギーを生み出せる資源が豊富にある。大きなチャンスがめぐってきたんだ。という風に思っております。まあ、産業的には、まさに、ヨーロッパでは第四の革命と称して、この産業を盛り上げているところがありまして、日本ではなかなか原子力ムラが強かったんで、そういう風にとらえられなかったんですけれども、大いに第四の革命、期待をしておりまして、これをどういう風に、山形の産業、だったり雇用に結びつけていくかっていうのが、今、本当に大きな課題であると思っております。まず、この全量固定価格買い取り制度、今回、直前になって、金額が決まりました、太陽光だと42円、風力だと23.1円、地熱と27.3円、こういう価格が決まったわけですが、これを受け止めて、まず県はどういう評価をされておりますでしょうか。まず、そっからお伺いしたいと思います。

●山川産業政策課長

委員から紹介されましたとおり、この再生可能エネルギー買い取り制度については十分に採算のとれる金額で、長期で安定的に買い取って頂けると言うことで、再生可能エネルギー普及にとって、非常なインセンティブにつながっていくものと考えているところでございます。これを踏まえまして、私どもとしましても、グリーンイノベーションの実現というものをエネルギー政策基本構想の柱の一つと位置づけをしまして、取組を進めているところでございます。
▽草島
雇用の面でどれくらい見ているか、そうですね、県として見通しみたいなものってもってますか。例えば、ドイツだと、これ、国としての値ですが、2000年のフィードインタリフ導入後、それまで10万人だった雇用が36万7400人、まさに26万人増やすということになっています。大きなインセンティブが働いていると思います。これ、日本国内だとどうで、山形県だとどういう風に見通しをたててますか、おうかがいします。

●山川課長
申し訳ありません。エネルギー政策基本構想の中で、再生可能エネルギーについて、どの項目でエネルギーについてどのくらいの量というのはありますが、雇用についてはつかんでおりません。申し訳ありませんでした。
▽草島
フィードインタリフで気をつけなければならないことって、何だと思いますか。どうぞ。

●再生可能エネルギーを進めるにあたって、買い取り価格制度の下では、大規模 事業を巣立てる誘致であるとか、地域レベルでのエネルギーの開発であるとか、あるいはそこに参入するような事業者の育成ですとか、機会の確保ですとか、様々な面で、支援しなければ成らないと思っております。

▽草島
もうちょっと詳しく、と思うんですけども、今回の固定買い取り制度はじまる。再生可能エネルギーにインセンティブが与える。だけど、国民の電気料金、あがるわけですね。その辺、どういう風にとらえていますか。で、続けますが、電力あがるわけだから、うまいことやんないと、要するに売電収入手にする機会を設けないと、市民は取られっぱなしになるということだと思うんですけれども。これまで、風力発電なり、開発が進んで、特に青森だと、192基、2010年3月末時点で、で、192基、発電所がたっているということです。ただ、年間売り上げ75億円なんですが、ところが、185基は県外の事業者のもので、売り上げのほとんどが県外にでてしまう。と。で、地域には土地利用料と固定資産税しか残らないと、いうことで全然地域にお金がまわんない。ということで、今業界用語で植民地化といわれているようですが、こういう風になっちゃうと、地域にお金がまわらないばかりか、雇用も生み出せないということになるんじゃないかと思います。それをどうにかする仕組みが、県の戦略として必要だと思うんですが、そのあたりはどういう風にかんがえていますか。

▽山川課長
まず、大規模事業に、事業の適地などをお示しをしたり、可能性調査について補助をおこなったり、発電所建設における制度融資へのファイナンスをおこなったり、その様々な支援をおこなっているところでございます。また、県としましても直接適地調査をおこなったり、また風況調査をおこなう予定もしておりまして、そのようなかたちで、大規模事業の県内展開を促進していきたいなと思っております。議員おっしゃるように、できるだけ、県内に雇用ですとか、様々な経済効果が及ぶようにというのが基本と考えておりますので、そのように進めていきたいと考えております。

●草島
ちょっと今のは答えになっていない。要するに、大規模事業のインセンティブ、付けるって言ったけれど、それだけだと地域のお金になんない、地域に雇用うまれない、地域にお金がまわらない。ということを僕はいっているんです。要するに、予算委員会で金子先生もおっしゃった、コミュニティパワー、まさに地域の産業を生み出す構造をもった、普及の仕組みをつくんないと、どんどんお金が流出して、風車たっても、小水力発電のユニットができても、太陽光発電のパネルが、がっと並んでも、全然仕事にもならないし、経済的に潤わないということになると思うんですね。
そこをコミュニティパワーとしての政策をどういう風にもっていくか。と言うこと肝だと思います。その辺はいかがでしょうか

▽山川課長
コミュニティパワーということでございますと、今、県のほうで、新エネルギー産業の事業化促進協議会の設立をおこなったところでございます。これは山形県内の製造業、山形県 内の研究機関、産業支援機関、行政などが連携しまして、それぞれの情報を共有ですとか、技術力開発力の強化のとりくみをおこないまして、県内企業が、再生可能エネルギー産業に参入できる仕組みをとるということでございます。具体的には、私ども、昨年度、県内の製造業、電気機械製造業ですとか、精密機械ですとかおまわりさせていただきまして、再生可能エネルギーについて参入の意向調査をさせていただきました。その中では、すでに参入されているところも28ほどあったんですけれども、その他にも参入希望シードが30、それから参入についてこれから検討したいというのが42あわせて、100の企業が参入についてなんらかの期待をもっているということでございました。これを踏まえまして、今年の4月から5月にかけまして、そういった企業をおまわりして、具体的にどういった要素のこと。またどのようなことに参入しているのかについて、調査をさせていただきました。それを踏まえますと、実際に太陽光パネルをつくっている。設置のための部台、フレームをつくっている。という企業もございました。また、参入希望というところでは、自分のところのもっているベアリング技術が活かせないか
と言う風なところもございました。また、参入検討というところでは、何をやったらいいかわからないけれども、期待の持てる分野だから参入をしたいと。そのような風なお考えをもっている事業者の方もいらっしゃいました。私どもと致しましては、そういった様々な方がいらっしゃいますから、それぞれの段階を一段づつレベルアップして、実際の参入につながるようにと考えているところでございます。具体的には、さきほど、事業者促進協議会の設立ということを申し上げましたけれども、最初、参入機会の拡大にむけた、意欲を高める。また、国、県のエネルギー動向を把握していただくとのセミナーの開催をまずさせていただく、そのあとで、風力、太陽光、などテーマ別に勉強会をさせていただきたいと思っております。具体的には、太陽光発電におけるこれからの動向ですとか、中小企業の参入事例ですとか、そういうもものについて勉強させていただくというものでございます。それから、もう一歩進んで具体的な取組をおこなっているところにおきましては、技術研修会と称しまして、メーカーの開発責任者なども呼んで、もっと具体的に開発促進につながるようなとりくみを行っていきたいと思います。また、今の段階で、既に開発をしている。開発を具体的な予定があるというところにつきましては、関連産業の専門家を派遣する事業、あるいは、山形産業の技術応援基金というのがございますけれども、それによります、直接の補助、それから商工業振興基金における貸し付け、そういうものでメニュー化をしまして、それぞれの段階に応じて参入できるようなしくみを考えているところでございます。

●草島
今、お話いただいたのは、このものづくりの分野でかかわれるところに関わって頂き、再生可能エネルギーの分野のユニットなり、いろんなものを生み出そうと言うことだと思うんですが、非常にいいことだと思います。で、工業技術センター。ここに、それにどういうふうに関わろうとしていますか。

▽山川課長
まず、今回、産業事業化の促進協議会に当然はいっていただくわけですけれども、昨年から、スマートメーターなどの開発で、県内の様々な企業との関係があったということもございます
。また、今回、テーマ別の勉強会や技術研修会をおこなっているわけですけれども、その中で、プロジェクトとして少し掘り下げなければならないものについては、当然工業技術センターとか、大学などの力も借りて、共同研究を進めるということも考えていることでございます。

●草島
それはいい方向だと思います。で、ただ、先日、みなさんと一緒に工業技術センターいったんですが、再生可能エネルギー分野だと、省エネの計測機をつくっている、と、それだけで、なかなか力がはいっているとは思えなかった。このフィードインタリフを見越して、もっと力入れていい分野だと思うんですよね。このフィードインタリフ導入後の3年間のプレミアム期間で、この地域で何をするか、この地域の企業が何をするか、これが大きな勝負。だしビジネスチャンスだと思うんですよ。今、東京、商社わさわさ動いていて、この地域の資源をねらって、どれだけ儲けるかという戦略を組んで、今、もう資源調査はじまっている段階ですね。その中で、このチャンスをこの地域の企業の雇用、産業につなげていく、その仕組みをほんとに早急にとりかかってやんないといかんと思っています。この再生可能エネルギーの分野は、一面的に言えば、適正技術。そんなに超高性能でなくてもいい、適正技術として、たとえば、今鶴岡高専で取り組まれ鋳ている小水力発電。これは地元の鉄鋼会社と、つくるときは地元の土建業の方も関わって一つ一つつくれている。風力発電の世界的なエネルコンとかベスタスという会社はもともとは農機具メーカーなんですよ、このインセンティブをぐっととらえて、風力発電のもう世界的メーカーになっているわけですね。だから、小水力発電をオール山形産でつくっちゃうぐらいの話をして、話じゃなくて仕組みをつくって雇用をぐりぐり生み出すような、仕組みを本当に今、工業技術センターなんかが、とりまとめ役になって、技術の共有、情報の共有を進めながら、まさにコンソーシアムをつくって、いろんなものを生み出していく。フィージブルスタディやりながら、実証実験やりながら、とにかくやって一つでも事業を生み出していくようなことが必要なのかなと思います。で、今、注目しているのは、先日丹先生も勉強会でいわれていた、小水力発電のユニット、あともう一つは熱エネルギーになりますが、これはちょっとフィードインタリフとははずれますけれども、バイオマスボイラーで効率のいいものがつくれたらどうだろう。と、今、輸入物に相当まけていますので、こういう物に対して、工業技術センター、せっかくあるわけですから、きちっと取り組んで、なにか、モデルを生み出すみたいなことが必要だと思うんですが、いかがですかね。

▽山川課長
今回、まずは勉強会ということでお話致しましたけれども、山形地域産業の応援基金の中でも再生可能エネルギーの開発に取り組みたいと言う企業もでてきているようでございます。まだ審査前なので、ここでどうということはいえないんですけれどもそういったものに関しては、工業技術センターと一緒になって、共同開発を