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ダム撤去の時代の到来。


夜のニュースで 熊本、荒瀬ダムの撤去を樺島知事が発表する映像が流れた。

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朝日新聞より

熊本県の蒲島郁夫知事は3日、同県八代市の県営荒瀬ダムを撤去すると発表した。2012年度に撤去工事を始める。既存ダムの完全撤去は全国初。ただ、総額92億円とされる撤去費用の確保のめどは立っておらず、国に支援を求める。

 荒瀬ダムは球磨川中流にある発電専用ダムで、1955年に完成した。川の水質悪化や放流の際の振動などの環境被害、漁協への悪影響を訴える地元漁協からの求めで、熊本県は2002年、いったん撤去の方針を決めた。これに対し、08年に就任した蒲島知事は、撤去費用の試算が当初見通しより膨らんだことを理由に、存続へ方針転換した。

 だが、発電事業に必要な球磨川の水利権の期限が3月末に迫る中、水利権の再取得に必要な地元の同意は、地元漁協などの反対によって得られる見通しが立たず、ダム存続は困難な状況に追い込まれていた。県は近く、撤去を前提とした12年3月末までの水利権取得の手続きに入る。

 記者会見で蒲島知事は、再び撤去へ方針転換した理由について、「ダム存続の前提が大きく崩れた」と述べた。方針が二転三転したことについては「県民に心配をかけ、素直に謝りたい」と陳謝した。

 県は今後2年間の水利権を取得し、12年の撤去工事開始まで発電事業を続けながら泥土の除去など、撤去に向けた準備を進めたい考えだ。しかし、ダム撤去を求める地元の球磨川漁協は「水利権が切れる4月にはただちに撤去作業に入るべきだ」と主張。撤去を前提とした水利権の再取得手続きも、地元同意の取り付けなどで難航が予想される。(岡田将平)

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ダム推進国だった米国はいまやダム撤去を進め、すでに400以上のダムを撤去していると、もうこの10年前ぐらいから情報を得ていた。また、日本国内でも数年、「ダム撤去の手法」などについて紹介するシンポジウムなどがおこなわれている。結局流域の経済を考え、ダムを維持するよりも、撤去して清流をよみがえらせた方が経済的にも有利と考えて次々とダムが撤去されているそうである。小規模なものから、時には大規模なダムについても。1998年にInternational rivers network にインターンにいったときにすでに、ロワール川のダム撤去(一部爆破)の映像を見た覚えがあります。その後もアメリカンリバーズの方々の資料で撤去の様子。そしてその後10年で川が見違える様に回復し、結果として魚が戻り、流域を楽しむ人ももどって来た。結局は漁獲高、また、川のレジャーなど、流域経済が回復した来たというものでした。そうした実際があるし、すでに撤去のマニュアルもかなりソフィストケートされているようでした。不要なダム、危険な状態のダムを撤去する。これはまさに新しい公共事業。みんなで学習しましょう。
 先日の県への申し入れの席で、「朝日町の木川ダムは、96年の廃砂放流で下流に甚大な影響を与えたが、大規模林道工事の土砂流入によって再び膨大な土砂が堆積している。このダムの役割は終わったので撤去していただきたい。」とダム撤去の件についても申し入れしている。
  
熊本の樺島知事の 「ダム撤去」宣言。2年間の調整期間があるようだが、「日本のダム撤去」のはじまりだ。
山形でもぜひ学ぶべきである。