心、食、自然。 | 前 山形県議会議員 草島進一

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心、食、自然。


Bs で佐藤初女さんの一年を追った特集。思わずじっくり見入ってしまった。
おいしいとか、おなかがいっぱいになるということだけではなく、心が満たされたり、元気になったりする食。
丁寧に心を傾けて、素材の声に耳を傾けながら、つくる。

「今、社会には、受け入れてくれる人がいない、だから今、多くの人が悩んでいる。私は、無条件でお会いする。それだけ。それと、食を通して、、、
それほど心をストレートに 食べておいしいと感じたときにそのときにすぅっと変わっていくんですね。」
と語る初女さん。八七歳。

地球交響曲第二番でその活動を知り、家族で訪れたことがあった。1997年夏。当時僕は神戸の仮設住宅支援で一人暮らしのお年寄りにお米を届ける活動をしていた。帰省も兼ねての夏、その活動の東北キャンペーンと称して各県を回りつつ、妹や家族ととに、弘前、森のイスキアを訪れたのだった。
   日差しが強い夏の日だった。あたたかく迎えてくれた初女さん。「一緒に食べましょう」といってスイカを一緒にいただいた。食べながら、お茶を飲みながら、お話をした。その時だ。初女さんは僕に、「東北の自然を本当に本気で守ってくれる人がいたらいいのにね」と一言お話になった。今日、テレビでそのイスキアを巡る初女さんの営みを見ていて、そのときの情景がぱあっと頭に浮かんできた。僕はその時一つの大きな使命を与えられたような感じがしたのだ。
    神戸から鶴岡に戻って活動をする。その原点を今、噛みしめさせられている。
「思いをもって行動すれば、同じ思いをもつ人たちとつながり、必ず、社会をより良く変えることができる。」
がれきになってしまった社会に笑顔を一つ一つつくりだしていく市民の力を僕は現場で強烈に感じ、その力に突き動かされるようにして僕は生きてきた。

そして、同時に関わり続けてきた長良川河口堰の問題、諫早湾干潟の干拓事業 の問題など、この数十年で破壊し続けてきた自然を更に破壊する。そうした現場の活動に直面し、問題を強く感じ続けてきた。

精神や心の問題を解決する、本来の人の元気の力は、本来の美しさをもつ自然とのつながりから生まれてくるものではないか。ということ。

そして特に、水の周辺の自然がこの数十年で大きく変容され続けてきたのではないか。いや、本来の水辺の風景、本来の日本の水の文化が破壊され続けてきたのではないか。ということを感じ続けてきた。

月山ダムの問題もあり、鶴岡の本来の食文化、生活を支えてきた、良質な地下水の利用を失おうとしていた。

そんな事を背景として 出羽の国から水を考える。WaterWatch Network を立ち上げ、「水から問う」活動を展開してきた。
  
   地下水100%の水源だった水道がダム水源に変えられる事への問題。庄内浜のプラスチックゴミの問題。ダムによる環境影響の問題など、諸々取り組んできたが、今、改めて、地域の水をこの地域の自然資本、自然資源として守っていかなければならないと考える。そして水辺の周辺から、この地域を見つめ直したいと考える。

そして、これは水問題、ダム問題などを抱える地域の問題に取り組みながら、いかにそれを扱う特に政治が不毛な状況なのかを痛感した。あんなに多くの市民が皮膚感覚で感じることを、無視し続ける政治が存在し続けている。そんな不毛であり続けてきた議論を、同じテーブル上で語り合えないだろうか。と希求し出会ったのが、「持続可能な開発」という思考であり、「持続可能な社会」を定義づけた国際的な環境NGO「ナチュラルステップ」の活動、そしてそれを「まちの政策基準」として掲げて歩む環境と経済を両立させた「エココミューン」の活動だ。要するに「中、長期的に地域の持続可能なまちづくりのための選択肢として、どちらを選ぶべきなのか」という視点をもっともつべきでありそれを、「目先の利権」や「前例踏襲のしがらみ」に負けないで、きちんと議論するための「判断基準」をもつべきではないかということだ。


ダムも原発も、ナチュラルステップの判断基準に照らすと、明快に「持続不能な方向に導く施策。つまり、選択すべきではない道」として定義づけられる。
   リオの環境サミットで「アジェンダ21」がこの「エココミューン」をモデルとして作成され、各国の環境先進自治体は判断基準としてそれを受け止め、まちづくりに活用されてきた。
   日本の自治体ではなかなかそうした情報が伝播しなかったように思える。

来年は国連の生物多様性年であり、日本でその国際会議がおこなわれる年でもある。特に、今ある自然が更に破壊される公共事業には、しっかりと目を向けていかねばならない。ダム事業はその最たるものだ。

生物多様性、地球温暖化、環境破壊。プラスチックゴミの問題。
先ず、東北の今ある自然を守り、こうした環境の課題を解決しながら、経済としても環境産業の方向性を徹底的に探る。地球の道に反しない社会インフラの整備を進めていく。そうした真の「持続可能」な社会のしくみづくりを、鶴岡をベースに展開する。政治的には、常に切磋琢磨するまともな社会づくりのための政治を実現する。これを改めて私の使命としてとらえ直したい。

「東北の母」佐藤初女さんの日々の活動に敬意と感謝を込めて