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ラムサール条約指定へ。


山形新聞より。
上池・下池をラムサール条約登録へ 環境省が鶴岡で説明会

鶴岡市大山地区の上池・下池を、国際的に重要な湿地を保全するラムサール条約に登録しようと、環境省は7日までに、地元関係者への説明を始めた。国内では33カ所が登録済み。地元からは歓迎の声が上がっており、今年10月の登録に向けた手続きが進められる見通しだ。登録されれば県内初めてとなる。

 上池・下池は市内西部の農業用ため池で、広さは合わせて約40ヘクタール。ハスの群生地として知られるのが上池、東岸に広大な湿地が広がるのが下池で、ともに水鳥の飛来地として有名だ。市街地から近いため、桜や紅葉時期を中心に、市民や観光客でにぎわう。

 環境省などの「日本の湿地500選」に選ばれている経緯もあり、同省東北地方環境事務所(仙台市)が申請地区としてピックアップ。先月下旬、池を所有する土地改良区、自治会や商工会、自然保護団体を対象にした説明会を開いた。

 登録には▽条約が定める基準への適合▽鳥獣保護区特別保護地区の指定▽地元自治体・住民の賛同−の3条件が必要だ。

 同事務所によると、上池・下池には毎年2万羽以上のガン・カモ類が飛来しており、条約の「水鳥基準」をクリア。特別保護地区になると、埋め立てや干拓、水上への大規模な工作物の設置などへの規制がかかるが、ため池としての活用に支障はないとみている。

 地元では数年前に、湿地登録に向けた運動が展開されながら頓挫した経過があるが、大山自治会の中浜裕会長は「前回は住民の関心不足などで広がらなかった。環境を生かした地元活性化にとっては願ってもないと各団体レベルでは一致しており、合意形成に向けて汗をかきたい」と前向き。市も県と連携し、地域の調整に当たる方針だ。

 今年10月末に3年ごとに開かれる締約国会議が韓国で予定されており、同省はこの会議での登録に向けて手続きを進めている。

 ラムサール条約 正式名称は「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」。国境を越えて移動する水鳥のために、国家間で湿地を保全するのが狙い。1971年にイランのラムサールで採択された。日本は80年に加盟、釧路湿原が最初に登録された。2007年12月26日現在の登録湿地は157カ国、1708カ所。国内は33カ所、東北は伊豆沼(宮城)など3カ所。湿地とは池や湖沼、海岸、湿原、水田、マングローブ林など水のあるところすべてを指す。登録は毎年行われるが、3年ごと開催の締約国会議での登録が大半を占める。

——————————————————————–以上 山形新聞

ラムサール条約については平成13年9月議会で僕は質問している。

以下。これまで長い道のりだった。関係者の皆様に感謝申し上げます。

草島
大山の自然博物園構想について質問します。以前にも指摘しましたが、この自然博物園構想の地域には、6万羽のカモ、天然記念物のオオヒシクイ 2,300羽、天然記念物の猛禽類、イヌワシ、クマタカ、オジロワシ、オオワシなどが飛来していることが野鳥の会の調査報告書にもあり、先日県の自然保護担当者がこの地を訪れ、県内随一の野鳥の飛来地と評価なさったようです。さて、市ではそうした貴重な要素をどのように生かし、この構想の中にどのように反映しようとしているのかお尋ねをします。

当局
◎総務部長(芳賀肇) 庄内自然博物園についての考え方でありますけども、基本的には主に、子供たちが自然の不思議を実体験しながら、その成長過程において心のよりどころとなる自然との親和的一体感を醸成するための支援を行うということで、方向づけとしましては、一つは高館山や上池、下池周辺の貴重な自然をしっかり保全すると。二つ目としては、地域の自然についてきっちり研究する。3番目としましては、息づいている自然をじっくり観察して、自然界の不思議を感じる。4番目としましては、豊かな自然の中で生き物や人間相互の生命的交流を図る。5番目としては、自然と触れ合い、自然を楽しみ、ゆっくりするというような基本的方向性のもとに計画を進めておりまして、自然環境の保全を含めながらも大山地区の振興の一環として計画を進めていると理解しております。


草島

1番(草島進一議員) 初めに、それでは大山の自然博物園構想について一つ要望だけなのですが、非常に県内随一の野鳥の飛来地ということで県の担当者、これは自然保護の担当者だと思うんですが、なかなか地域の今話している会合には出席なさっていない方なんですが、こういった考え方というのも非常に大事なことだと思いますので、ぜひそういった方が来られる場というのも設定してはいかがかと思います。
  また、全国、世界を結ぶ渡り鳥の条約のラムサール条約というのもありまして、そういったこともぜひいろんな形で検討されてはいかがかと思います、資料はたくさんありますので。また、宮城県には蕪栗沼というところがあります。また、新潟には佐潟というところがあります。あとは、サンクチュアリとしては加賀市の鴨池というのがあります。いろんな形で視察に行ったり、また今話し合いをしているワーキンググループのツアーなどを企画されてはいかがでしょうか。そういったところで、本当に慎重にこの公園がつくられ、子供たちの本当に一つでも多くの笑顔をつくり出す、そういったことになればいいなと私も考えています。
  今参加されている委員の方が一ついいお言葉を提言されていますので、ここでちょっと御紹介しますと、「風光明媚な庄内の風土から子供たちに大きな影響を与えてきた情緒性の喪失は、高度成長期における負の遺産と言うべきであろう。目下進めつつある庄内自然博物園構想は、病んでいる地球のささやかな修復であり、21世紀の子供たちに送るために、ぜひ成功させたいと念願してやまない」、こういった心強い委員の方もいらっしゃるようですので、今後しっかり検討して、いい公園にしていただきたいと思います。

ーーーー以上。