持続可能な鶴岡ブログ

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07年12月議会一般質問。


1)水道事業について

先般11月29日、県が、県営広域水道の給水費用を平均25.4% 下げると発表しました。 これは、「山形県が全国一高い水道料金である」ことを、信念をもって訴え続けてきた、市民の運動の成果ととらえます。
さて、今般、文芸春秋11月号にこのようなルポルタージュが載りました。「藤沢周平「風の果て」の町が水危機。」「豊穣な風土を育んできた、地下水文化が失われようとしている」
高杉晋吾さんというベテランのジャーナリストがお書きになったものです。

このルポは、つい先週までNHKのテレビドラマになっていた、小説「風の果て」の舞台である、月山の扇状地に、天保堰などの水路を切り開いた庄内の開墾の歴史、又、田圃に涵養された地下水文化。更に、6年前にダム開発によって地下水からダム水へと水道水源が切り替わったことによる市民生活の変化について、幾度もこの地を訪れ、丹念な現地取材に基づいて描かれたものであります。
 私は、特に水源切り替えによる市民生活の変化については、「ダム水になってカルキ臭くなった。それを水道部に話したけれど、気のせいだといわれた」など、勇気をもって真実を述べた、市民の証言が実名で掲載されていますし、藤沢周平さんが愛した鶴岡の風土にかかせない、大切な資源である「地下水の文化」を捨てないでほしいという市民や著者の強烈な大きな想いが伝わってくる。実に秀逸なルポルタージュだと感じています。この議場内にいらっしゃる方はもとより、まだお読みでない方はぜひご一読ください。

さて、これに基づいて質問します、このルポにはこうあります。
●昨年06年の市長と語る会で、「2010年平成22年までに湯田川の船見台水源の簡易水道を廃止する方針がだされたが、「住民は苦心を重ねて船見台水源の地下水を守ってきた。おいしくてきれいな地下水を捨てろというのは撤回してほしい」といった多くの住民の要望に市長は「住民の意見は解った。湯田川住民の切なる願いを尊重する」と言われた。しかし、著者がその3ヶ月後に鶴岡水道部に取材にいき、「湯田川水源は存続するのか」と尋ねると、水道部は「廃止する意向だ」と答えた。とあります。


これでは、市長と語る会で、住民を前にした市長の発言は何だったのかということになります。住民の方々の不安は、広がっています。
そこで改めておうかがいします。

「湯田川船見台の水源は22年に廃止という水道部の方針は、市長の昨年の名言どおり、撤回され、水源は存続させるのかどうか。まず、この重要な一点、おうかがいしたい。


●先端生命科学研究所について

まずはじめに、先日、12月3日、市主催の生命科学入門講座、市民約80人の面前で、先端生命科学研究所の富田所長が、「研究者のモチベーションが下がるので、議会で質問をしないでほしい。」旨の発言をしたとのことで、そこに居合わせ、気分を害した市民の方が、「民主主義否定の暴言だ」として大学側へ向けて謝罪を求める要望を12月4日提出されている旨おうかがいしました。
その市民の方は当局にも大学側から参加者へ謝罪していただくように求めているそうですが、まずこの事件についての、当局の見解と対応についてうかがいます。

さて、本論ですが、
●研究所への年間3億の補助金についてですが、
 前回9月議会の質問の際、市長は、「大学全体枠の300億円の枠の中の事だ」とおっしゃいました。では、市長が解釈する枠内で、鶴岡市の負担額はいくらかを確認したい。そして、市はこれまでこの大学関連プロジェクトにいくら投入をし、そして今後、市税をいくら投入しなくてはならないと考えているのか。おうかがいします。




●合併調整について、

先般11月18日、市民有志で合併2年を検証する、フォーラムを開催いたしました。
時間もないので、多くは述べませんが、特に合併町村ではこの2年の中で相当サービスの廃止や低下をきたし、農家一家庭で年間10万円を超える負担増になっているケースも語られ、相当痛いことになっている。改めて特に旧町村の方々の痛みを受け止めた次第であります。そこでうかがいます。

▽市当局として、この2年間の合併調整で、廃止されたサービスはいくつありますが、また、サービスの範囲が広がったサービスはいくつありますか。
また、給付や補助金の金額が減少したものはいくつありますが、また増えたものはいくつありますか。私が尋ねた4つの数値のみお応え下さい。

以上、答えは不当なひきのばし答弁を止め、私の質問に対してのみ、簡潔明快にお応え下さい。


水道部長
本来のお応えする前に、大変すぐれたジャーナリストだ。ということでありましたけれども、私どもからすれば、かなり食い違っている点がありました。そういったことを踏まえて、我々は、住民に、理解の得られるような説明をしていきたいと考えております。そこでお尋ねの湯田川水源についてでありますが、湯田川水源、別名、船見台水源につきましては、水量、水質において、それぞれ課題を抱えている現状にございます。
 具体的に申しますと、水量の件では、火災発生時や小学校プールへの給水時に、取水量が不足するなど、対応が困難な状況になること。水質の点では、最近の検査結果でありますが、平成16年8月と、今年、7月8月の3回にわたって、議員は、非常にすぐれた水源、水質といわれていますが、大腸菌が検出されております。通常、この大腸菌は、塩素処理によって死滅いたしますが、原水に、濁度、いわゆる濁りが発生した場合などは、塩素処理で死滅しないクリプトスポリジウムが存在する可能性が高くなる。体調のすぐれない人が飲用した場合、重大な事態を招くおそれがあるといわれております。こうした事から、水道部では、同地区への給水対策として、広域水道受水前において、いつでも広域水道に切り替えて、給水できるよう、体制を整えているところでありますし、現在も火事、小学校プールへの給水が必要な場合、大腸菌が検出された場合は、広域水道に切り替えて安定した給水をおこなっているところでございます。さらに、同水源施設は、設置後、50年以上経過しており、今後の施設改良、維持管理には、多額の費用が見込まれますことから、平成23年度以降は、同水源を廃止し、通年、広域水道を使用するとしてきたものでございます。しかし、議員、ご指摘の昨年10月、湯田川地区で開催されました、市長と語る会において、地区民の一部から、同水源の存続を求める 意見が出された際、市長は、地区住民の意見は尊重すると答えているが、その後も、水道部では、廃止と答えるなど、見解が違うとのご指摘でございますが、

水道部といたしましては、水道事業管理者であります市長が申し上げた趣旨は、一部住民の意見ではなく、地域住民の多くが存続を求めていることを前提に、尊重すると、お応えしたものと受けとめております。こうしたことから、水道部では、今後早い時期に、地区住民の方々を対象とした、説明会を開催させていただき、ご意見をお聞かせ願いたいと考えております。


●その上のことで、いずれにいたしましても、水道部では水道事業に、課せられている水道使用者への安全、安心、さらには、安定給水が、そこなわれない事を前提に、今後とも、検討をさせていただきたいと思います。以上です。



企画部長 
●先端生命科学研究所に対するご質問であります。
市民講座における先端研の発言ということでありますけれども、
市民のための生命科学入門講座に関しまして、正しくご認識をいただきたいと思いますので、講座の開催趣旨などについて、簡単に説明させていただきたいと思います。(そんな事は聞いていないよ)
 鶴岡の対応ということの関係がございますので、この講座は、
生命科学の基礎的な知識を習得していただき、生命科学研究の異議や課題などについて、理解を深めるという目的で開催をしております。
この講座内容といたしましては、生命科学研究所の取り組みや、生命科学を取り巻く、世界的な状況などにふれながら、先端研の生命科学について、多面的にわかりやすく学ぶ機会と、いう風になっております。
また、平成17年度からは、市の北部地区にあります、バイオラボ棟や、鶴岡メタボロームキャンパスの見学会、これも講座のメニューにいれておりまして、受講者の皆さんが、先端生命科学研究所の研究内容や活動状況を直接知る機会、ということで開催をしております。

研究所が開催した平成13年から毎年この講座は開設しておりますけれども、80名の定員ということで、募集をしておりますけれども毎年100名程度の市民の皆様から受講をいただいておりまして、(質問に答えてください)
全講終了後に実施される受講者アンケートを見ましても、非常に好評で、このような学習機会を継続して設けてほしいという希望が多くございます。


で、ご質問でございますが、先端研の所長さんの講座における発言ということでありますけれども、その発言の要旨をご紹介させていただきたいと思います。
この研究所は山形県と鶴岡市の補助金をいただいて、研究を進めているが、設置の狙いは将来の鶴岡地域の産業の事を考えると、知的産業を興す必要があり、その核となる研究所を創って、世界的な研究をおこない、世界に勝つような研究成果を出すことだと思っている。研究所を誘致することや支援することに賛否両論があるということはもっともなことであるが、民主的な手続きで決定してきたものであり、研究所ではがんばって成果を出してきた。受講者の皆さんには、学生や若手のスタッフに、がんばって、といってくれるだけで、彼らの意欲は、ものすごく、あがっていくので、ぜひ、このような応援をお願いしたい。自分は平気だが、議会 のほうで、未だに賛否両論で、ネガティブ、否定的な意見がホームページにでている事を、学生や若手のスタッフがみると、鶴岡はいいところだといって、ものすごくはりきって研究をやっているのに、研究に対する意欲がさがってしまう。建設的な批判は大歓迎だが、意味があるのか、とか、やらない方がいいんじゃないか。こういった批判は止めて頂き、ぜひ、応援をお願いしたい。というものでありました。
まあ、こうした発言でありますので、議会での発言に対する、不当な妨害行為などといったことではなくて、慶応の先端研を率いる責任者として、首都圏を離れて鶴岡で活動をしている学生さんを含め、スタッフが一丸となって地元の研究に応えようと、成果をあげようとがんばっていることを受講者にもお伝えをして、暖かい応援をしたいという所長の率直なそうした想いを話したいと思っております。


そうしたことでありますので、特段謝罪を求めるとかということは考えておりませんし、また、講座冒頭ご説明させていただいておりますけれども、先端研の学習機会であるとともに、慶応先端研の研究内容や、成果、活動の状況などについて、市民の方々からご理解をいただく機会として設けているという開催趣旨からいたしましても、市として特段対応とか、問題とすべきではないと考えております。


●次に県と庄内での300億円の負担についてのご質問でございますが、県と庄内の枠組みといたしましては、庄内地域大学プロジェクトということで、山形県と庄内開発協議会とで協議をし、決定したもので、これまで何度かご説明をしておりますので、ご理解いただいているものと思いますが、改めてのご質問でありますので、基本的な事項について、ご説明をさせていただきます。まず、県と庄内地域市町村の負担内容でございますが、鶴岡キャンパスと酒田キャンパスの、東北公益文科大学および大学院、および、慶應義塾先端生命科学研究所さらに、鶴岡キャンパスで申し上げれば、致道ライブラリーや公園施設に関連する共用施設などに関わる経費をおおむね300億円とし、このうち、実質負担ベースで県は55%、庄内地域の市町村は45%を負担するとしたもので、旧鶴岡市の実質負担は約60億円で旧酒田市も同額を負担をするということになっております。
で、旧鶴岡市の負担の内訳といたしましては、東北公益文科大学につきましては、大学院の施設整備と教育研究費補助金。それに平成21年度まで補助をするということになりますが、研究基金に対する出資金。これをあわせますと、3億8千万円というふうになっております。また、先端生命科学研究所につきましては、研究所の施設整備と平成13年度から17年度までの教育研究費補助金。それに、教育研究基金に対する出資金。とこれあわせまして、25億5千万円。となっております。その他、鶴岡公園の駐車場とか、致道ライブラリーの本市負担額ということで8億2千万円となっております。総枠で37億5千万円の実質負担になるものでございます。で、18年度以降の慶応の研究に対する教育研究費補助金ということで、9月議会、市長答弁で時間切れということで、発言の趣旨を十分ご理解いただけなかったようでございますが、庄内地域大学