持続可能な鶴岡ブログ

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アースデイの報告。


4月24日、朝9時、リンデ夫妻、高見さんらが宿泊する湯野浜の旅館にて懇談。
10時、加茂水族館に案内。僕は関係者を引き合わせるところまで。その後、車を走らせて「戦没者追悼の会」へ。後で電話でうかがいましたが、加茂水族館をご覧になったご一行は、教育棟での観察なども体験。スウェーデンからのお二人は大変関心していたとこのこと。良かった。
 追悼式だが、社会福祉協議会が主催というところには?を感じながら、集い、供養の花を供える。
こうした集会で思い出されるのは、広島の平和記念公園にある原爆慰霊碑だ。
 石棺には、「安らかに眠って下さい/過ちは繰返しませぬから」という碑文が刻み込まれている。当時の浜井信三広島市長は、「この碑の前にぬかずく1人1人が過失の責任の一端をにない、犠牲者にわび、再び過ちを繰返さぬように深く心に誓うことのみが、ただ1つの平和への道であり、犠牲者へのこよなき手向けとなる」と述べたそうだ。「狂った社会」をつくりだしてしまう戦争を二度と繰り返さない事を心に誓う。


さて4月22日は世界中で「地球環境を考え、行動をする日」アースデイでした。皆さん、どんなお取り組みをされましたか? この数日、諸々紹介をしてきましたのでそのご報告をちょっとばかり。


ビーチクリーンアップは、今年で10年目の取り組みでしたが、日本海重油災害の現場が事の発端です。あのとき、私はwebsiteの立ち上げをおこない、現場へコミットし、その後、4ヶ月の滞在を通じての現場作業のコーディネートなどに奔走したのですが、山形まで日本海沿岸をずーっと北上しながら、どこまで油がいっているか、調査をしました。その際、一粒の油のかたまりをみつけるために、数千、数万の海岸ゴミを見つけるはめになったのです。
 1998年、帰郷してウォーターワッチネットワークを立ち上げ、その4月22日、環境NGOのjeanがはじめた国際クリーンアップシートを使う方式で海岸での調査型のクリーンアップをはじめ、今年にいたっています。今までFM局にご協力いただいて、150名でやったこともありましたし、3人のときもありました。今年は雨のため、集まったのは5名。しかしながら、最上川の上流にいる人たちと海に面した私たちと、興味深い交流ができました。


今回、2本のフォーラムをうちましたが、1本目は、食の農を考える会主催で、有機農業生産者の皆さんとのつながりから、庄内地方にある在来作物の研究をなさっている山形大学の江頭先生を招き、講演をおこないました。
絶滅が危惧される伝統野菜の種の保存、維持をどうしていけばいいか。また近、長期未来的な視点で私たちの社会が求められる状況。今後の消費者、生産者、行政機関の役割とは何かをとても考えさせられるフォーラムになりました。

 もう一本は、神戸で出会った兵庫県丹波市の高見幸子(現在スエーデン在住)さんとの出会い、また、地元の黄金保育園、三瀬保育園での取り組みがきっかけとなっておこなった環境教育のフォーラムでした。
 野外活動を中心においたスウェーデンのムッレ教室は、本国で50周年を迎えています。今回、来日したリンデ夫妻からお話をいただきましたが、夫のマグヌスさんからは、スエーデンの環境民主主義、自然享受権などの考え方と野外教育のもたらしてきた成果について。また、シープリンデさんからは、実際に365日、野外教育を中心に据えた保育園ムッレボーイを立ち上げ、20年間取り組んできた実践をじっくりと語って頂きました。最後の方に、こうした野外保育園のもたらす効果についての研究者からの報告ルポが紹介されましたが、野外保育園に通う子供達は都市の保育園と比べて、落ち着きがあり、集中力があり、また、更にクリエイティビティ(創造性)に富むのだそうです。
 カリキュラムやプログラムが大変なのではないですか?と尋ねると、「季節があり、晴れの日も雨の日も風の日もある。毎日自然は違うのです。毎日、自然は私たちに新鮮なメニューを提示してくれるのです」と語ってくれました。
 365日野外教育をおこなう「ムッレボーイ」はスウェーデンでは200校あるのだそうです。特にリンデ夫妻がいる環境意識の高いコミューンでもあるリディンギョ市では全体の25%がこうした野外保育園になっているとのこと。

質疑で「安全対策はどうなの?」という問いに、「20年間の取り組みの中で、2件の事故があった。でもそれはいずれも室内で、野外の事故ではありませんでした。野外では一人一人、自分の能力に応じた注意力が働くのです」とシープさんが一言。ふむふむ。

高見さんは、「スウェーデンの持続可能なまちづくり」ナチュラルステップが導くコミュニティ改革を監訳された方でもあり、環境2日間の交流の中で自然法則に準じた自治体政策など、様々な示唆をいただきました。

Think globally Act locally.

ご参加いただいた皆さん。本当にありがとうございました。
耳学問でなく、行動に移しましょう!