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26年度一般会計補正予算の内、最上小国川ダム関連事業について反対討論


議199号平成26年一般会計補正予算の内、最上小国川ダム建設事業関連について 反対の立場で討論いたします。

人口減少、地域消滅と言われる時代になりました。

この時代に私が最も大切にすべきことは、

山形にしかない価値や魅力を絶対に失ってはならないという事であると考えます。

なぜならそれが、今後の観光立県を目指す上での観光客をひきつける。また、都市生活者の移住を促す必然性だからであります。

最上小国川。

縄文の女神の時代から現在まで、小国川上流部のブナ原生林から日本海まで、100キロの森里海をつなぐダムのないこの天然河川は、まさに生物多様性のいのちのゆりかごであります。これこそ山形県の自然遺産であり次世代に手渡さなければならない宝であると考えます。

今年になって、流水型ダムでも環境が悪化し、流域のアユやサクラマスの生態に影響を与えうる事が最新の実例などによって明らかになりました。

そして、流域の安全安心の確保は、赤倉温泉街の河道改修によって十分に可能であり、ダムよりも有効な治水ができるということが立証されています。そしてそれにともない温泉街の再生をおこなうことこそ、持続可能な流域に貢献しうることが提言されています。

県は、こうした重要な科学的知見を排除し続けてきたことが確認できました。

更に県の、「漁協組合員には財産権などの権利がない」という姿勢は、「漁業を営む組合員の権利は物権的性格を有する。として143条をもつ漁業法に照らせば 漁業法の精神から完全に逸脱した違法行為であります。

「ダムをつくってもダムのない川以上の清流をつくる」とした県の漁業振興策は、これまで営々とつちかわれてきた、川の力を活かした漁業振興の歴史にピリオドをうつものであります。

そしてその振興策は、本当に小国川を愛する川漁師や釣り人、そして川で遊ぶ子供達には、詭弁でしかありません。

ダム撤去や流域治水を実践し、天然河川をとりもどそうとする世界の潮流とも矛盾するものです。

今、山形の価値を更に高め、世界に発信していかねばならないこの時代に、そして2年後、「森は海の恋人」をうたって「豊かな海づくり大会」を開催するのであれば、時代に逆行し、山形ならではの自然資本を破壊するダム開発は見直しすべきであります。

以上、反対討論とします。