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どこまでも新河川法に反した県土木部。県政を変えなきゃ。


市議会終了後、最上でおこなわれた温泉調査報告会に行く。県の説明の中に論理飛躍をはじめ、諸々問題箇所あり。第一、温泉調査の専門家が3名いて、なぜ、山大の先生方は一人も来ずに、高橋という温泉研究所の人しかこず、論理飛躍した調査報告を述べるだけだったのか。まず疑問を抱いて質問した「なぜ、あなた一人なのか。その結論に至るプロセスがわからないじゃないか」と正す。山大水文学の桑原先生は、温泉への影響について、論理飛躍している部分を指摘した。その後、質問しようとしても県は質問を遮り、質問を遮ったまま、会を無理矢理終了した。土砂の堆積量や砂礫除去によってどれだけ流量が確保できるかについても60トンとあったが、その論拠も全く示さなかった。全く卑怯なやり方だと思った。
  これが、県知事が「丁寧に丁寧に説明し続けてきた」の真相である。これまでの流域委員会でも、また、公聴会でも、こうした姿勢が貫かれていた。
   御用学者を使って、科学や技術の本意をねじ曲げる。都合の悪い声は排除する。要するにきちんとした説明責任が果たされていない。のだ。

   京都のシンポジウムで、淀川流域委員会の今本先生や宮本さん、嘉田知事らにお会いし、どれだけ「真の治水」を求めて議論がつみかさねているか。また、滋賀県で国土交通省に対峙して、「流域治水」として県独自の「ダムに依らない治水」案をどんな思いで作成しているのかを知ることができた。
  こうした動きとは真逆に動いているのが、「穴あきダム」を「日本一環境にやさしい」などといって進める山形県だ。従来のしがらみで政治を続けようとする人たちのために、住民が情報操作をされ、ダム推進に動かされている。
  今回の資料も、「やれない事」のオンパレードなのだが、山形県の河川技術者たちにはそんなに技術がないか。といいたくなる記述が見られる。とにかくどんなところにもダムをつくってしまう技術と比べたら、温泉に影響がないように、可動堰をつくることなど、簡単にできるように思えてくるし、実際に専門の方からもそんな評価を頂いた。本来の新河川法の趣旨を逸脱し、見せかけだけの住民参加をさせ、住民をごまかし続けている。
  そう、嘉田さんに会ってはっきりした。こういう河川行政を続けさせている県政トップを変えるしかないのだということ。
   熊本、滋賀、大阪、京都、三重、 ダム建設中止、白紙撤回を表明する県が相次いでいる。
なぜか。「守るべき宝」とは今の環境を維持した、数少ない河川環境だからに他ならない。

11月9日の緊急シンポジウムの特集を今週末に完成させるつもりだ。(動画)
どれだけ山形県のやっていることがおかしいかが、皆さんにわかるはず・
ぜひご覧いただきたい
http://www.ogunigawa.org

以下。山形新聞webより。
「赤倉温泉の源泉に影響大 県「河川改修より穴あきダム」
2008年12月04日 22:22
河川改修による赤倉温泉の源泉への影響などを説明した調査報告会=最上町中央公民館
河川改修による赤倉温泉の源泉への影響などを説明した調査報告会=最上町中央公民館
 最上町の最上小国川の穴あきダム建設をめぐり、県は4日、同町中央公民館で「赤倉地内温泉影響調査報告会」を開いた。県は河川改修をした場合、赤倉温泉の源泉へ与える影響は大きいとし、治水対策は穴あきダムで行うとの考えを住民らに伝えた。

 県が計画する穴あきダム建設については、財務省が2008年度政府予算原案で採択する一方、地元の小国川漁協(舟形町)などがアユへの影響などから反対の立場を取っている。調査は、漁協などが主張する河道改修案の可能性を探ろうと今年8月から10月にかけ、県が地質学と温泉学の専門家とともに赤倉地区で温泉がわき出す仕組みや河床掘削による温泉への影響などを調べた。

 報告会には流域の最上、舟形の両町民ら約250人が参加した。県側は調査の目的や方法、概要などについて説明。河川改修案については▽河床岩盤を掘削すると温泉水の湧出(ゆうしゅつ)機構を崩す▽河床砂礫(されき)を掘削すると河川水位が低下し、水位バランスの崩壊を招き、源泉に著しい影響を与える−として「困難」との結論を報告した。その上で「赤倉地区の治水対策は河川改修でなく、穴あきダムで行う」との考えを示した。

 質疑で、賛成派からは「1日も早い完成を期待する」との声が上がり、反対派からは「岩盤の扱いを丁寧にすれば工事はできるはずだ」「掘削が不可能ならば河川拡幅もある」などの意見が出た。